お笑いコンビ・令和ロマンの高比良くるまが、ABEMAで配信する『世界の果てに、くるま置いてきた』へ出演している。同番組は『世界の果てに、○○置いてきた』シリーズの第3弾で、これまで実業家の西村博之氏と俳優の東出昌大が出演。
関連動画の総再生回数は2.5億回を超え、ABEMAの人気シリーズ作品となっている。

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シリーズを通してのコンセプトは、著名人を世界の果てに置き去りにし、過酷な環境や人々との交流を通じて、「人はなぜ旅をするのか?」「“人生”という旅の目的は?」に迫るというもの。移動手段は徒歩かローカルバス、ヒッチハイクなど基本的に陸路のみというルールのもと、期限内に目的地を目指す。

今回、くるまはバングラデシュの孤島からインドを経由し、「幸せの国」と呼ばれるブータンを目指す。第1話となる『#1』が9月21日に配信され、約2週間にわたって行われる南アジア縦断の旅がスタートした。

くるまといえば、令和ロマンとして「M-1グランプリ」で史上初の2連覇を果たしてた実力派だが、ロケで活躍しているイメージはない。オンラインカジノ騒動前にコンビで出演した『阪神・たこ焼き・令和ロマン!!』(ABCテレビ)でロケを披露しているが、お世辞にも上手とはいえなかった。そういった意味でも、『世界の果てに、くるま置いてきた』でどんな姿を見せるのか、放送前から筆者は注目していた。

『#1』のオープニングで見せたのは、頭の回転の速さとトーク力を活かした余裕ある姿だ。「人生初の海外」だと話すくるまは、何も知らされずいきなり沼地へ連れてこられるが、スタッフをイジるなど慌てる様子もない。黙々と歩き出し、嫌がることなく過酷なロケを淡々とスタートさせた。

しかも、開始早々にいきなりスタッフとはぐれ遭難しかけるが、大慌てのディレクターを尻目にくるまは緊迫感ゼロで、肝っ玉の強さを見せる場面も。
その後も、底が見えない川を泳いで渡り、漁をしている少年たちの船に乗せてもらうなど、日本では考えられない行程を文句一つ言わずにクリア。過酷なロケに対応できるところを披露した。

さらに、スキマ時間にはスマホのAI翻訳機能で現地の言葉を学び、活用する姿も。巡り合った人との交流でも真摯に向き合い、異文化を吸収しようとする姿勢を見せた。

例えば、大きな川を渡る際に知り合った少年たちとは、将来の夢について話した。キラキラとした目で語る少年たちに、くるまは心から感動して次々と質問を投げかけていた。街に着いてからも10人以上の住民と食事を共にし、おすすめ料理や現地の食べ方などをレクチャーされながら、視聴者をワクワクさせる映像に仕上げている。

一方で、海外ロケならではのハプニングもしっかりと見せてくれた。バスや電車など公共交通機関がない地域では、現地の人が運転するバイクタクシーが唯一の交通手段。このバイクタクシーでプチトラブルが勃発した。

バングラデシュ本土へつながる港を目指す道中で、運賃をめぐるぼったくりに遭った。当初は500タカ(約685円)といっていた運賃が、到着地で「チップが欲しい」という理由で600タカ(約820円)に変更された。
続いて乗った海上タクシーでは、値段を告げられないまま半ば強引に乗せられ、1人2000タカ(約2740円)という高額請求を受けた。

しかし、くるまは揉めることなく冷静に対処し、満面の笑顔で金を受け取るドライバーを「この笑顔撮れただけでいいんじゃない?」とイジって笑いを取った。海外でのぼったくりという、なかなかスリリングな場面すら笑いに変える“ロケ力”を見せつけ、第1回からロケ芸人としてもレベルが高いことを証明した。

次回は「秘密のBARに潜入」という予告もあり、さらにヒヤヒヤするような展開が期待される。M-1王者という実績を持つ令和ロマンのくるまが、地上波ではなくABEMAの番組で進化を見せている。今後どんな感動とハプニングが待っているのか、目が離せない。

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