【写真】豪華なゲストが集結した浜崎あゆみの誕生日パーティ【14点】
浜崎は、10月2日に47歳の誕生日を迎えたばかり。2000年代には「女子高生のカリスマ」と呼ばれ、ファッションや生き方、恋愛観までを含めて“あゆ現象”を巻き起こした。シングル・アルバム総売上は5000万枚を超え、平成の音楽シーンを象徴する存在として一時代を築いた。
だが、令和のティーン世代にとって、その存在は少し遠くなりつつある。株式会社ワカモノリサーチが全国の14~19歳の女性423人を対象に行った調査によると、「カラオケで浜崎あゆみの曲を歌う」と答えたのはわずか14.7%。一方で「歌わない」と回答したのは85.3%にのぼり、「知らない人だから」「名前を聞いたことがない」という声が多く聞かれている。
興味深いのは、令和の若者が“古い音楽”そのものを避けているわけではないという点だ。むしろ近年は昭和歌謡ブームが再燃し、山口百恵、松田聖子、中森明菜らの楽曲がTikTokなどで「逆に新しい」と話題になっている。レトロなメロディやサウンドが新鮮に響き、ファッションやアートとリンクして人気が拡大しているのだ。
その一方で、浜崎が活躍した“平成初期~中期”は、昭和のようなレトロ感もなく、令和のようなSNS拡散文化ともまだ距離がある時代。つまり浜崎は、昭和と令和の間に挟まれた「時代の谷間」にいる存在。
対照的なのが、浜崎と同じ1998年にデビューし、「平成の2大歌姫」と呼ばれた宇多田ヒカルだ。Netflixドラマ『First Love 初恋』の大ヒットを機に、1999年の同名楽曲が再評価され、ストリーミング再生数は2億回を突破。さらに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』では「桜流し」、シリーズ完結編『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では「One Last Kiss」を担当し、若い世代の心をつかんだ。
その勢いは止まらず、NHKアニメ『不滅のあなたへ』の主題歌「Pink Blood」、映画『キングダム 運命の炎』の主題歌「Gold ~また逢う日まで~」など、令和になっても話題作に次々と楽曲を提供。そしてこの秋、宇多田は米津玄師とのコラボ曲「JANE DOE」で再び脚光を浴びた。劇場版『チェンソーマン レゼ篇』のエンディングテーマとして制作された同曲は、リリース直後からオリコン週間ストリーミングランキングで2週連続TOP3入り。再生回数は累計2800万回を突破し、Z世代の間でも彼女は「過去の人」ではなく“現役で聴かれるアーティスト”なのだ。
一方で、浜崎のパフォーマンスをテレビで見られる機会は年に数回と限られている。それでも昨年12月に放送された特番では、浅田真央が「私を助けてくれた曲」として浜崎あゆみの『SIGNAL』(1999年、アルバム『A Song for XX』収録)を紹介。現役時代、プレッシャーや葛藤の中で彼女の歌に支えられていたと語ったように、「平成の象徴」としての存在感は絶大だ。
Z世代のさらに次の世代がカラオケで“平成の名曲”を選ぶときには、浜崎あゆみの楽曲がズラリと並ぶに違いない。
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