薬剤師の資格を武器に、コスプレやグラビア活動が可能な環境を手に入れた鬼木このは。本格化させたグラビア活動でも「胸の大きさ」という新たなコンプレックスが立ちはだかったというが、ファンや家族からの温かい応援により「自分の体を好きになれた」と語る。
コンプレックスさえも最大の武器に変えた、彼女の成長物語に迫った。(前後編の後編)

【写真】薬剤師・グラビアアイドル・コスプレイヤーの三刀流で活躍する鬼木このは【7点】

――転職後からグラビア活動に本腰を入れられたと思いますが、そもそもグラビアを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

鬼木 本当に単純なきっかけで、SNSにおへそや太ももを載せてみたんです。そうしたら「すごくきれい」「かわいい」というコメントをたくさんいただけて。それがすごくうれしくて「もっと見てほしい!」と思うようになったんです。そこからは、あまり恥ずかしさも感じなくなりました。

――グラビアの世界は、どうしても胸の大きい方が注目されがちです。その点で、コンプレックスを感じたことはありましたか?

鬼木 ありました。今でも胸の大きい子を見ると、やっぱり憧れはあります。

――そのコンプレックスを、どのようにして乗り越えられたのでしょうか?

鬼木 応援してくださるファンの方は「このはちゃんはこの細さがいい」「小さいほうが好き」と言ってくれるんです。そういう声のおかげで、自分の体を好きになることができました。

――ファンの方の存在が大きかったんですね。

鬼木 本当に大きいです。
「応援してくれるファンの方がいるから、今の自分を好きになれてます」。だから今は、もっと多くの人に「貧乳のよさを知ってほしい」と本気で思っています。それを伝えるのが私の役目なのかなって。「貧乳の良さを布教したい」です!

――おへそや脇などフェチなパーツを強調した投稿も印象的です。

鬼木 最近「脇ブーム」が来ているんです。一度投稿したらすごく好評だったので、定期的に載せるようになりました。普段あまり見えないところが見える、というのがフェチに刺さるのかなと思って。見てほしいと思ったものを載せているだけなんですけど、皆さんが喜んでくれるのがうれしいですね。

――しかし、こういった活動にご両親は反対されたのでは?

鬼木 最初は母から「あんた、お尻は出すんじゃないよ」って言われていました。でも、コスプレを始めた頃からなんだかんだ応援してくれていて、イベントに行くときは「そんなシワシワの服で行くの?」ってアイロンをかけてくれたり、家にコスプレ用の大きな武器(小道具)を置いておくと、父に「お前、どこに戦いに行くんだ!?」ってツッコまれたりします(笑)。

――いいご家族ですね。

鬼木 最初は心配していましたが、すごくなオープンな両親です。
今ではグラビアのこともすごく応援してくれていて、写真集に載せるカットを決められないとき、母に「どっちのほうがかわいい?」って相談すると一緒に選んでくれるんです。それに、イベントのときは車で送ってくれたりもしますし、今では一番の協力者です。

――「勉強しか取り柄がない」と塞ぎ込んでいたときと現在では、何が一番変わったと思いますか?

鬼木 昔からのファンの方にも言われるんですけど、すごくポジティブになりました。以前は「私なんて……」みたいな投稿もしていたんですけど、今はそういう考え方自体がなくなりましたね。「見てて元気になる子をみんな応援したくなるはずだ」って思うようになったので。

――最近は、これまで避けてきたお仕事にも挑戦されているとか。

鬼木 そうなんです。人前に立つのがすごく苦手で、こういう取材も以前はお断りしていたくらいなんですけど、ここ2、3年で「いろんな仕事を受けたい」という気持ちがすごく強くなりました。喋るのも苦手ですが「思い切って出てみようかな……!」と思えるくらい成長できました。

――何か心境の変化があったのでしょうか?

鬼木 「やらなかったら後悔する」と思うようになったんです。挑戦することと、挑戦しないことを天秤にかけたときに、やらない方が絶対に後悔する。そう思えるようになったのが大きいですね。
今は、自分が苦手なことにもどんどん挑戦していきたいフェーズです。

――さらなるご活躍を楽しみにしています。最後に、今後の目標とファンの方へのメッセージをお願いします。

鬼木 具体的な目標としては、雑誌の表紙を飾ってみたいです。そして、私が活動することで、1人でも多くの人に「貧乳のよさを知ってほしい」。その一心で今は動いています。皆さんを元気にできるような「応援したくなる子」になれるように、これからもいろいろなことに挑戦していくので見ていてください!

▼鬼木このは(おにき このは)
薬剤師、グラビアアイドル、コスプレイヤー。東京理科大学薬学部を卒業し、薬剤師の国家資格を取得。大学時代にコスプレと出会い、薬剤師として勤務する傍ら、グラビアアイドル、コスプレイヤーとしても活動中。

【前編】薬剤師でグラドル&コスプレイヤー「私には勉強しかない」⇒「違う誰かになりたい」理系少女の転機
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