木村拓哉が羽織ったフリースが爆売れ “キムタク売れ”が生んだ歴代ブーム

俳優・木村拓哉の着用アイテムが相次いで爆売れする事態が起きている。2000年代に社会現象になった“キムタク売れ”が再び旋風を巻き起こし、国民的スターとしての影響力が健在であることを印象付けている。

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木村は11月20日、テレビ東京系の旅バラエティ『秋山ロケの地図』にゲスト出演。出演映画『TOKYOタクシー』（公開中）のPRを兼ねてのものだったが、約10年ぶりのテレ東出演ということもあり話題を呼んだ。

番組中、乗馬クラブを訪問した際に木村は寒さを防ぐため、たまたまそこに置いてあったフリースを借りて羽織った。驚くほどスマートに着こなし、まるで最初から衣装として用意されていたかのように似合っており、共演したロバートの秋山竜次は「そこにあったフリース借りただけなのに、（同じ物が）欲しくなっちゃうってどういうこと？」と驚いていた。

木村が同日付のInstagramでフリース着用姿を公開したこともあり、すぐに一部の視聴者が作業服などを販売するワークマンの「ダイヤフリース裏アルミジャケット」の旧モデル（定価1900円）であることを特定した。

すると、木村が着用した旧モデルや現在販売されている後継モデルについて、ワークマンの店舗に問い合わせが殺到。後継モデルはオンラインストアや実店舗で売り切れ続出し、販売が終了している旧モデルはフリマサイトで1万円以上の値がつくケースもあるなど、高額転売が横行する事態となった。

これに対してSNSには「ワークマンをあんなにカッコよく着こなすなんて破壊力えぐい」「すぐにワークマン行って現行品を買ってきた」「転売品に手を出したくないから（旧モデルを）再販してほしい！」「キムタクが着るとハイブランドに見えてくる」といった声が相次ぎ、フリースの注目度をさらに押し上げた。

さらに木村は11月24日、TBS系バラエティ特番『ウルトラタクシー』にメインキャストとして出演。映画と同じタクシー運転手に扮し、ゲストの「行きたい場所」「やりたいこと」を叶えていく内容だった。

番組中、Snow Man・目黒蓮にゴルフの指導をする場面などで木村が着用していたスウェットがまたしても話題に。視聴者がすぐにファッションブランド「WTAPS」のスウェット（価格2万6400円）ではないかと特定し、こちらもオンラインストアなどで売り切れ状態になり、フリマサイトで5万円以上の値がつけられるなど過熱状態となった。

この「木村現象」はテレビにとどまらず、公式YouTubeチャンネルの企画で無印良品を訪れた際に手に取ったキッチングッズや、お取り寄せギョーザの食べ比べ企画で1位になった富山名物「ミッちゃん餃子」までも人気が爆発する事態になっている。

木村といえば、主演ドラマで大ヒットを連発していた2000年代にも“キムタク売れ”を巻き起こしていた。常盤貴子と共演した2000年のTBS系ドラマ『Beautiful Life～ふたりでいた日々～』で乗っていたヤマハのバイク「TW200」や、2001年に主演したフジテレビ系ドラマ『HERO』で主人公・久利生公平のトレードマークとなった「A BATHING APE」の茶色いダウンジャケットが爆発的に売れ、プレミアがつくほどの人気となった。

ちなみに『HERO』のダウンジャケットに関しては、木村が後年「あれ、現場に着ていっていた私服だったので。プランではまったく違う格好だったんですけど、現場が寒すぎるとなって、私服で着ていったものを着たら（主人公の衣装として）つながってしまった」と明かし、私服センスのよさをうかがわせている。

木村が50代に突入した現在、「さすがに当時のような“キムタク売れ”は起きないのでは」との見方もあったが、今回の爆売れ現象により、その影響力がまったく衰えていないことが改めて証明されたといえる。

多様化が進み、かつてのような“誰もが知る大スター”が生まれにくい時代にあって、いまなお幅広い世代から「スター」と認識されている木村は希少な存在だ。とくに、女性だけでなく男性層にも強く影響を与える点が、彼が“本物のスター”と呼ばれる所以だろう。

今後も「国民的スター」として唯一無二の輝きを放ち続けるに違いない。

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