気象情報会社ウェザーニューズが制作・配信している生動画番組「ウェザーニュースLiVE」で、朝・昼・夜と一日を通して最新の気象・防災情報を伝えているウェザーニュースキャスターたち。発売中の総勢12名のウェザーニュースキャスターが登場する『ウェザーニュースキャスターカレンダー2026』から、福井テレビアナウンサーを経て、現職に就いた1年目の田辺真南葉さんに、これまでのキャリアを中心に話を聞いた。
(前後編の後編)

【写真】ウェザーニュースキャスターとして活躍する田辺真南葉の撮り下ろし【11点】

――前職の福井テレビ時代も天気を伝えることはあったんですか。

田辺 まさにウェザーニュースの原稿を読んでいました。ただウェザーニュースからいただいた原稿やお天気の情報ではあるんですが、福井テレビとして伝えているので、語尾に不確実性があるんです。お天気の情報なんですが、「雨が降ります」という言い切りは絶対にしなくて、原稿を校閲してくださるデスクの方も、原稿を書く上で、「福井地方気象台によりますと」「民間の気象会社ウェザーニュースによりますと」って毎回書いていたんです。確かな情報ではあるんですが、放送機関として伝える上で、どこかが言っていたということを使うのはよくあることだと思います。

――今は言い切ることができると。

田辺 心臓部の予報センターが隣にいる、そのすぐ近くのスタジオで、実際に気象予報士さんとお天気をお伝えできているので、「雨が降ります。傘を持っていってください」という言い切りができるんです。より役に立つ情報を伝えられているというのはウェザーニュースならではですね。アナウンサーとキャスターは、すごく似ているものかもしれませんが、お天気に限って言うと、今のほうが誇りを持ってお天気を3時間お伝えしているなという実感があります。

――空や季節について写真とコメントで報告してもらうウェザーリポートを通じて、視聴者とつながる機会も多いです。

田辺 最近、ウェザーリポートへのありがたみを強く感じる日々を過ごしています。
というのも11月1日にウェザーリポートが20周年を迎えたんです。この記念日に、入社したばかりの私が、5歳の時からあるものが今つながれているというのはすごいなと思います。ウェザーニュースの天気予報は、皆さんからいただく情報が大切な情報源になっているんです。天気予報の仕組みとして、「今」を知ることが、未来のブレをなくすことにつながっていきます。「今」を知ることって本当に大切で、ウェザーニューズは気象庁よりも多い観測点を持っているので、最初は単純に「多いんだ。すごい!」くらいに思っていたんですが、さらには全国にいらっしゃるアプリの利用者さんを、私たちは「サポーターさん」と呼ばせていただいているんですが、その方々からいただく情報がどれだけありがたいものなのかを痛感することが多くて。今後も、サポーターさんの情報を伝えていくにあたって、感謝の気持ちを忘れずにやらないとなと思いました。

――とてつもない規模のアーカイブですよね。

田辺 およそ20万の天気報告が来ているので、すごい数ですよね。私はお恥ずかしながら、以前からウェザーニュースのアプリは使っていたんですが、リポートを送る機能があるなんて知らなかったんです。ただお天気を確認するアプリとして使っていたんです。きっと私みたいな人はたくさんいると思っているんですが、アプリの累計ダウンロード数は5000万なんです。
それを5000万分の1の私は知らなかったので、同じく知らない人たちに「ウェザーリポートというものがあるんだよ」ということを知ってもらうことで、天気予報の予報精度につながってくるんです。キャスターとして、そういう周知していただくことを頑張りたいなと思っています。

――今後の目標を教えてください。

田辺 未来を考えたら、バレエなどといろんなことをやらせてもらっているんですが、共通しているのは表に立つということと、誰かの役に立ちたいという思いです。それで考えたら、この先もっと何かできるんじゃないかという未来が楽しみです。今日の取材を受けさせていただくにあたって、今の私にできることって何だろうと昨夜も考えていたんですが、やはりリポートの母数を増やすことが、皆さんにより良いお天気予報を伝える基盤になっているんです。そこを細かく分析していくと、「伝えること」という仕事を改めて見直していかないとなって思ったんです。アナウンサーをしてきたという自分のプライドもありますけど、それは一回捨てて、自分がどう伝えたら、より分かってもらえるだろうか、5000万分の1のリポートを知らない方へ、何か心を打てるものはないかと考えています。日々、ウェザーニュースライブの中では、いただいたリポートをたくさんご紹介しています。それが主軸になっているのですが、それを見ていくと、日常としてリポートを更新することがルーティンになってくださっている方がいて。そういう方々への感謝の気持ちも忘れずに、その方にもより良い予報を届けるために、新たな人を取り込んでいくことが今の私にできることだと思います。そのため、まずはSNSでの発信に力を入れようと考えています。


「ウェザーニュースキャスターカレンダー2026」
<出演者>
戸北美月、山岸愛梨、小林李衣奈、江川清音、青原桃香、松本真央 田辺真南葉、白井ゆかり、駒木結衣、岡本結子リサ、小川千奈、魚住茉由

<価格>
卓上(縦10.0cm、横15.0cm、幅8.0cm):2,750円(税込)
壁掛け(縦51.0cm、横36.5cm):3,300円(税込)
セット:6,050円(税込)

<販売>
SORASHOP、YouTubeストア、TikTok Shop

【前編】ウェザーニュース田辺真南葉、ローカル局アナからお天気キャスター転身を決断させた「能登半島地震の経験」
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