『炎チャレ』『イロモネア』『レッドカーペット』年末年始に平成名物番組が一斉復活する舞台裏

1990年代に人気を博したテレビ朝日系のバラエティ番組『炎のチャレンジャー』が25年ぶりに特番として復活する。2026年1月12日に放送される予定で、早くも当時の番組ファンだった人たちからの期待が高まっている。近年はこれに限らず、平成の名物番組の復活が相次いでいる。

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同番組は『ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー　これができたら100万円！！』のタイトルで、1995年から2000年までレギュラー放送された。芸能人や一般参加者が賞金100万円を目指し、番組名物の「電流イライラ棒」などのオリジナルゲームに挑むという内容で、最高世帯視聴率21.7％（ビデオリサーチ調べ、関東地区）を記録するなど大人気となり、レギュラー終了後も2001年に特番として放送されている。

25年ぶりとなる今回の復活特番では、ウッチャンナンチャンの南原清隆とtimelesz・菊池風磨が新MCコンビを務める。参加者が目指す賞金は100万円から1000万円と大幅に引き上げられ、レギュラー放送当時の子どもたちを熱狂させた「電流イライラ棒」もバージョンアップされるという。

これに対して、SNS上では「当時、興奮したなぁ～多少リニューアルしてるだろうけど出来れば当時に近い感じで放送して欲しい。楽しみです」「リアルタイムで夢中になって観ていた番組が復活するのは素直に嬉しい」「炎のチャレンジャー楽しみすぎる！当時小学生だったけどイライラ棒大好きだったなー」など、歓喜と期待の声が相次いでいる。

これに限らず、最近は平成期の人気番組が復活し、視聴者に好意的に受け入れられるケースが増えている。

同じくウッチャンナンチャンが司会を務めた人気番組では、TBS系『ウンナン極限ネタバトル！ザ・イロモネア 笑わせたら100万円』が2025年2月に8年ぶりに復活。バナナマン、有吉弘行ら豪華なチャレンジャーが集結、視聴者に大きな反響を呼び、12月29日放送の3時間30分大型特番につなげた。同じくTBS系では、旅企画などで親しまれた『ウンナンの気分は上々。』のスペシャルが2026年1月2日深夜に放送されることが決定し、こちらは2011年の特番以来の復活となる。同番組は、さまぁ～ずとくりぃむしちゅーの改名のきっかけになったことでも知られる。

2025年5月には日本テレビ系で『大進化!！レジェンド番組祭り』として、連日にわたり『マジカル頭脳パワー!!』『THE夜もヒッパレ』『速報！歌の大辞テン』など6番組が復活。当時の出演者たちの懐かしいやり取りや、初出演の若手キャストとの新鮮な絡み、進化した企画も話題となり、いずれも視聴者に好評だった。

フジテレビ系では、2025年8月にお笑いネタ番組『爆笑レッドカーペット』が約11年ぶりに復活。同番組は赤いベルトコンベアに乗った芸人たちがショートネタを次々と披露していくテンポのよさで人気となり、柳原可奈子、オードリー、狩野英孝、小島よしお、もう中学生らが爆発的に知名度を上げた。「あこがれの番組」として令和の芸人たちにも大きな影響を与えており、復活スペシャルに初参戦できたことに感動する出演者も少なくなかった。ショート動画が好きな若者世代への訴求も期待されており、2026年1月2日には新春特番が放送される。

同じフジテレビ系では、2025年5月に名物オムニバスドラマ『世にも奇妙な物語』の35周年スペシャルとして、ストーリーテラーのタモリが厳選した過去の名作を放送。2001年に木村拓哉が主演した『BLACK ROOM』、2002年に大杉漣が主演した『夜汽車の男』、1990年に織田裕二が主演した『ロッカー』など平成期の作品を中心に再放送され、まったく色あせない名作ぶりで視聴者を魅了した。

平成期の人気番組の復活ラッシュが起きている背景には、バラエティを中心にした当時のテレビ界の盛り上がりがある。数々の人気バラエティが生まれた時代にテレビに熱中していた世代が、現在はスタッフやキャストとして放送業界に入り、平成の盛り上がりを再現したいと考えたことが影響しているのだろう。また、昨今は若者世代のテレビ離れが指摘される中、平成世代の視聴者を堅実に取り込みたいという業界の狙いもあるとみられる。

もっとも、完全に懐古路線に終始すれば発展性がないため、司会や出演者に令和時代のタレントを入れたり、企画を進化させたりすることで、新味を打ち出そうとしている。しかし、オリジナルから変えすぎると当時の視聴者から反発を招く可能性もあり、そのサジ加減こそが「平成番組の復活」における肝といえる。今後も平成期の番組の復活は続きそうだが、どのような形で令和の時代に再生させるのか、注目したい。

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