先日、お笑いコンビ「はんにゃ.」の川島章良がすし職人に転身していたことが明らかになった。紹介制の間借りすし店「鮨 川しま」のカウンターに立っており、一般の予約を取っていないにもかかわらず、2カ月先まで満席という盛況ぶりだという。
これに限らず、芸人から意外な世界へとキャリアチェンジを果たしたケースは少なくない。

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川島の仕事については、2025年12月にABEMAで配信されたバラエティ『しくじり先生 俺みたいになるな!!』などで明かされた。川島は同年9月から東京・恵比寿の高級すし店を週に2回だけ間借りし、完全予約制のすし店をオープン。ひとり2万5000円という高価格設定で紹介制ながら、取材時点で予約は2カ月待ちとなっていた。

すし店を始めた経緯については川島は「おすし屋さんは唯一、飲食業の中で1対1で(お客さんと)しゃべれるんですよ。いろんな方に『芸人さんには向いてますよ』って言われて。じゃあやってみようと思って」と説明。父親の実家が料亭だったこともあり料理は得意だったそうで、間借りしたすし店で半年ほど修業して腕を磨いたという。また、すし店を開始する2カ月ほど前に離婚しており、それも転身の決断に影響したようだ。

気になる売り上げだが、客席が6席で1日2回転するため、店を訪れたスタッフが「6名席で1日2回転30万円、週(2回)で60万円、単純計算で月に240万円」と計算すると、川島は「はい」と笑顔でうなずいていた。

はんにゃ.といえば、川島と金田哲のコンビで2005年に結成。フジテレビ系お笑い番組『爆笑レッドシアター』で披露した「ズクダンズンブングンゲーム」ネタなどでブレイクしたが、2017年にはコンビそろってレギュラー番組がゼロになったことを明かしていた。
近年は金田が俳優として活躍する一方、川島はまさかのキャリアチェンジを果たしたようだ。芸人を引退したわけではないだろうが、予約が殺到している状況や売り上げを見る限り、すし職人への挑戦は大成功といえそうだ。

お笑い芸人からの意外な転身としては、2023年と2024年に『M-1グランプリ』の準々決勝に進出していた男女コンビ「戦慄のピーカブー」の女性メンバー・渋木プロテインおやじが、テレビ大阪の社員に転職したことも話題になった。2025年3月にコンビを解散後、同年12月にSNSで「実はテレビ大阪に転職しまして」「この度、天竺鼠川原さん司会&真空ジェシカ川北さんコメンテーターのニュース番組の番宣担当になりました」と報告している。

芸人から放送作家など裏方に回るケースは珍しくないが、テレビ局の“中の人”になるのは異例で、ネット上では「芸人からテレビ大阪って驚き」「すごい経歴!」「まじかー!?」などと驚きの声が広がった。

2009年にお笑いトリオ「ザ・フライ」としてデビューした井村俊哉氏は、2011年の『キングオブコント』で準決勝進出を果たすなどしたが、2017年のトリオ解散と同時に芸人を引退。2011年からアルバイトなどで貯めた100万円を元手に始めた株式投資が好調だったため、そのまま投資家に転身した。資産は2015年ごろに1億円前後に達し、芸人引退後の2019年からの2年で一気に8億円を突破した。

累積運用益は2024年に一時100億円に達し、2025年1月には自身が助言する投資信託の運用も開始。芸人時代は「年収3万円」だったそうだが、投資家として成功したことで一気に「億り人」となった。

かつてケイダッシュステージ所属のお笑いコンビ「ハイセンス」として活動していた笈川幸司氏は、芸人の道をあきらめて2001年に中国で日本語教師に転身。独自のメソッドを開発して各地の大学などで生徒たちに教え、日本語スピーチコンテストの優勝者を200人以上輩出するなど“カリスマ教師”となった。


日本語教師の枠に収まらない人材育成のプロとして注目され、2019年には元メジャーリーガーのイチローやフィギュアスケートの羽生結弦、芸術家の草間彌生声優野沢雅子らと並んで、ニューズウィークが発表した「世界が尊敬する100人の日本人」のひとりに選出された。

芸人から別の世界への転身は「夢破れて…」というイメージで捉えられることがあるが、むしろ芸人時代より輝いているパターンも多いようだ。

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