大河ドラマ第65作『豊臣兄弟!』が1月4日から放送される。舞台となるのは戦国時代のど真ん中で、合戦シーンにも期待が寄せられている。
今回は、長年の大河ドラマファンはもちろん、“好きな俳優が出ているから観てみよう”という人にも、本作をより深く楽しんでもらえるよう、豊臣秀長と戦国三英傑について押さえておきたいポイントや、キャスト陣への期待を整理して紹介する。

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本作は、仲野大賀が演じる豊臣秀長を中心に物語が展開するが、豊臣秀吉、徳川家康、織田信長の戦国三英傑も重要な役割で登場する。旬の俳優たちが、歴史上の人物にどのような新解釈を与えるのかに注目だ。

◆豊臣秀吉を演じる池松壮亮
豊臣秀吉は当時における最下層の身分で、粗雑な一面から「サル」と呼ばれた。織田信長に取り立てられ立身出世を果たすが、自身の出身地である尾張・中村への思いは変わらず、地元の大根と牛蒡(ごぼう)を好んだと伝えられている。

秀吉を演じる池松壮亮は、愛らしいルックスと誠実さを感じさせる好青年のような雰囲気が魅力の俳優だ。劇団四季のミュージカル『ライオン・キング』で子役としてデビューし、数多くの作品に出演。2024年に放送された『海のはじまり』(フジテレビ系)で演じた津野晴明は記憶に新しい。古川琴音演じる南雲水季の同僚として、彼女に恋心に似た感情を抱きながら、水季と娘の海(泉谷星奈)を献身的に支える姿が印象的だった。

池松が“活力ある出世人”という従来の秀吉像を踏襲するのか、それとも新たな人物像を創出するのか気になるところだ。

◆織田信長を演じる小栗旬
織田信長は短気で残酷なイメージをもたれがちだが、必ずしも非情な人物ではなかったとされる。戦に励んだのは「民の安寧のため」ともいわれ、信長が治めた岐阜や安土は都市基盤が整備され、強盗などの犯罪も少なかったという。


信長を演じる小栗旬は、大河ドラマ出演経験が豊富だ。『八重の桜』の吉田松陰、『西郷どん』の坂本龍馬、『鎌倉殿の13人』の北条義時など、歴史上の人物を数多く演じてきた。

歴史ドラマにおける信長といえば、本能寺の変で炎に包まれた最期が見せ場となることが多いが、本作に本能寺のシーンは織り込まれているだろうか。清廉さと艶やかさを併せもつ小栗は、感情を内に秘めた人物を演じるのが得意だ。冷徹でありながらも情が厚い信長を、どう演じるのか楽しみだ。

◆徳川家康を演じる松下洸平
徳川家康は戦国乱世に終止符を打ち、江戸幕府を開いた。幼名・竹千代と呼ばれた幼少期には人質として過酷な運命を背負い、苦難を重ねてきた。その忍耐が天下統一へとつながった。

松下洸平は近年、多くの話題作で重要な役を演じているが、歌や絵にも秀でており、多様な才能の持ち主だ。2024年の『光る君へ』で宋の見習い薬師・周明役を演じ、大河デビュー。謎の多い存在でありながら、まひろ(吉高由里子)に寄せる静かな愛情を繊細に演じ、その余韻は今も心に残っている。

ほんわかとした雰囲気が魅力の松下だが、役者としては下積み時代が長かった。
忍耐強く寛容とされる家康の人物像と重なるところがあるように思う。

◆豊臣秀長を演じる仲野大賀
豊臣秀長と豊臣秀吉は農民の子として生まれながらも、秀吉が天性の知恵と愛嬌で天下人への階段を駆け上がり、秀長は兄を陰から支え続けた存在だった。

主人公・秀長を演じるのは仲野太賀。仲野はコメディもシリアスな演技も巧みで、秀長の葛藤や兄弟愛などさまざまな感情を繊細に表現してくれるだろう。

13歳でデビューした仲野は、同世代の俳優と比べるとスポットライトが当たるまでに時間を要した。多くの作品で経験を積み、運と縁を味方につけ、ついに“大河の主演”にたどり着いたのだ。

『豊臣兄弟!』の予告映像には、農村での屈託のない笑顔や、信長の命に従い戦場で槍をふるう姿もある。素朴さと力強さを併せもつ仲野は、農村出身の秀長像とよく合っているように見える。

「庶民の身から成り上がるのは難しい」「夢を抱くのはムリ」と感じやすい現代だからこそ、秀長と秀吉兄弟を軸に繰り広げられるサクセスストーリーは、多くの視聴者に希望を与えてくれるはずだ。

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