最終回の放送後も、視聴者の間で大きな余韻を残したドラマ『良いこと悪いこと』(日本テレビ系)。物語そのものだけでなく、SNSを中心に白熱したのが“犯人考察”だ。
なかでも、間宮祥太朗演じる主人公・高木将の妻である高木加奈に「実は黒幕なのではないか」「真犯人は妻では?」という声が噴出し、予想外の盛り上がりを見せた。

【関連写真】『良いこと悪いこと』の主人公・キング役を務めた間宮祥太朗

こうした反響を受け、加奈を演じた徳永えり本人が、12月20日に自身のYouTubeチャンネルを更新。〈【高木の妻】なぜこんな考察が生まれたのか…?【犯人説】〉というタイトルの動画を投稿した。

徳永は動画の冒頭から「私はね、物申したいですよ。なぜこんなことになったのか」と切り出し、「そもそもそんなわけあるかーい!って話なんですよ」と苦笑い。さまざまな考察が飛び交ったこと自体には感謝を示しつつ、「みんな何を期待してるんですか? 怖いです。私だって普通の役を演じますよ」と、戸惑いを隠さなかった。

「『良いこと悪いこと』は、小学校時代の同級生たちが同窓会で再会し、タイムカプセルを掘り起こしたことをきっかけに連続殺人事件へと発展していくミステリードラマです。過去と現在が交錯し、誰もが怪しく見える構成が話題となりました。徳永が演じた加奈は、家庭的で夫と子どもを支える“良き妻・良き母”という立ち位置。本人は殺人事件が次々に起こる緊張感の強い物語の中で、『家庭のシーンは“息抜き”になればという思いで演じていた』と振り返っていましたが、その落ち着きや冷静さが『何か隠しているのでは?』という疑念を生み、加奈=犯人説はかなり有力な考察として賑わっていました」(テレビ誌ライター)

徳永は、中学時代に雑誌『ピチレモン』のオーディションをきっかけに芸能界入りし、モデルを経て女優へ転身。映画『フラガール』『春との旅』で評価を高め、毎日映画コンクール新人賞を受賞するなど、早くから実力派として注目されてきた。
その後も『わろてんか』(NHK)、『恋のツキ』(テレビ東京系)、『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)など話題作に多数出演し、リアルで説得力のある人物像を演じ続けている。

「徳永自身が、犯人説が浮上した理由の一つとして挙げていたのが、2008年放送の『ブラッディ・マンデイ』(TBS系)の影響です。善人を装いながら実は黒幕だったという役どころを演じており、その印象が今も根強く残っている人が多かったのかもしれません。撮影現場でも『高木の妻、怪しまれてますよ』とイジられていたそうで、徳永が制作陣に『これは狙っていたんですか?』と聞いたところ、『僕たちも想定外です』と返されたといいます」(前出・テレビ誌ライター)

動画のコメント欄には「復讐のために結婚して子供を作るやばい人じゃなくてよかった」「ミスリードに繋がる演技力素晴らしい」「徳永さんを見ると裏がある役を期待してしまう」といったコメントも見られたが、出演者の想像を超える反響を巻き起こした今回の騒動は、考察ドラマの熱量と共に徳永の存在感を改めて印象づける出来事となったようだ。

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