SNSに投稿されたのはセーラー服姿で放たれる、美しく鋭い後ろ回し蹴りをする一本の動画。その映像は全世界で1億2000万回以上再生され、“時の人”となった韓国・釜山出身のイ・リン。
彼女の母国では、グラビアという文化は決して一般的なものではなかった。偏見や反対の声にさらされながらも、日本での活動を選んだ理由とは——。そして、“回し蹴り動画”をきっかけに広がった、新たな挑戦の行方を追う。(前後編の後編)

【写真】セーラー服後ろ回し蹴り動画で話題を集めたイ・リン【11点】

――韓国では、グラビア活動に対するハードルが高いと聞きます。

イ・リン そうですね。みんな表では言わないけど、絶対観るのは好きなんです。でも「グラビアが好き」とは言えない雰囲気があって、水面下ではみんな観ていると思います(笑)。

――実際、グラビアに挑戦するときに反対の声はありましたか?

イ・リン ありました。2015年頃、日本の事務所と業務提携した時に、「グラビアデビューしてみないか」というお話をいただいたんです。でも、当時の韓国の社長が「うちのリンちゃんにグラビアはダメです」って猛反対。私は「えー、やりたいのに…」って心の中で思っていました。

――なぜ、そこまで反対されるのでしょうか。


イ・リン 特に、昔はグラビアをやると女優の仕事ができなくなる、というイメージが強かったんです。今でも「脱いでる」「AVデビューするの?」と言われることがありますし、グラビアをやると、必ずAV女優になると思っている人もいて。文化の違いをすごく感じます。

――日本と韓国では、グラビアの表現も違いますよね。

イ・リン 一番違うのはメイクと撮影スタイルです。韓国はK-POPアイドルみたいな濃いメイクや、スタジオで作り込んだ撮影が多い。でも日本は、ナチュラルメイクで自然光を使って、本当に日常を切り取ったような写真が多いですよね。私はその日本のスタイルがすごく好きで、やるなら絶対に日本でと思っていました。

――実際に日本のグラビアを経験して、いかがでしたか?

イ・リン ずっと憧れていた場所だったので、全部が新鮮でした。「こんなに自然な感じで撮るんだ」と思いながら、すごく楽しく撮影していましたね。

――ちなみに、ご自身のチャームポイントはどこだと思いますか?

イ・リン 口かな。ちょっと笑った時に、前歯が2本見えるところが好きです。
でもアクションをする時に、顔がスッと鋭くなるところが「カッコいい」と言ってもらえることが多いです。自分でも、自分のカッコいいところが好きなので(笑)。女性らしさと、そのギャップが自分の魅力だと思っています。

“回し蹴り動画”をきっかけに、彼女の活動はグラビアだけでなく、演技、そして音楽へと大きく広がっていく。

――演技のお仕事も増えているそうですね。

イ・リン 高校生の頃から演劇をやっていたので、演技はずっとやりたかったんです。動画がバズる直前に映画『アイドルスナイパーダブル』で主役をやらせていただいて、その後、韓国映画『怒りの追撃者』にも出演しました。

――最近では、新しい形の演技にも挑戦されているとか。

イ・リン 1月から、実写の恋愛シミュレーションゲームの撮影が始まります。インタラクティブゲームといって、映画のようにストーリーが進んでいく中で、プレイヤーが選択肢を選ぶことによってエンディングが変わるんです。ヒロインの一人としてキャスティングしていただきました。撮影の量は多いですけど、すごく楽しそうです。


――音楽活動も本格的にスタートされたんですよね。

イ・リン それも昔からの夢でした。歌はそんな上手いわけじゃないんですけど、「声がいいね」と言ってもらえることが多くて。2025年からソロライブも始めて、歌ったり、踊ったり、ギターを弾いたりしています。

――ライブ活動は日本が中心ですか?

イ・リン 今のところ単独ライブは日本だけです。でも、2026年からは韓国でもやりたいねって話していました。そしていつか、日本の「サマーソニック」や「フジロックフェスティバル」に出るのが夢です。そのためにもっともっと頑張らないとですね。

――今後、新しくチャレンジしたいことはありますか?

イ・リン 実は今、自分で脚本を書いていて、2026年あたりにショートフィルムを2本作るのが目標です。

1つはタイムリープもので、もう1つは日本と韓国の妖怪を題材にそれぞれの伝統や文化を活かした、楽しいヒーローアクション映画を日韓共同制作でやりたいなと思っています。

――最後に、今後の活動への意気込みと、ファンへのメッセージをお願いします。

イ・リン これからも、オフラインのイベントをたくさんやっていきたいと思っていますので、ぜひ会いに来てくれたら嬉しいです。
ライブに来てくだされば、SNSでは見られない、私が踊ったり歌ったりする生のパフォーマンスが見られます。特典会で「後ろ回し蹴りしてください!」ってリクエストしてくれる方もいますよ(笑)。これからも面白い活動、いろんな活動をやっていきますので、たくさん応援よろしくお願いします。

▽イ・リン(Lee Lyn)
韓国出身。12月13日生まれ。T163、B86・W58・H88の美ボディと、テコンドーなど合計17段を持つ本格派武道家。セーラー服での蹴り動画が1.2億再生を記録し世界的にバズる。日本でグラビア、女優、歌手として活動し、2026年は韓国でのライブや日韓共同制作の映画脚本執筆にも挑戦する。

【前編】格闘技計17段を持つイ・リン、人生を激変させた「セーラー服後ろ回し蹴り動画」世界バズ
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