【写真】齊藤京子の主演映画『恋愛裁判』の場面カット【2点】
物語は、恋愛禁止ルールを破ったアイドルが裁判にかけられるという衝撃的な内容だ。
撮影現場では、元アイドルとしての経験が遺憾なく発揮された。ライブシーンではファンクラブからエキストラを募っており、齊藤は「ファンの方は全員〝プロ〟というか。私もすごく当時を思い出しましたし、懐かしいなと思いましたね」と現場の熱量を明かしている。
一方で、作品の後半で描かれる法廷シーンでは、アイドルとしての華やかさを一切封印。ほぼスッピンに近い状態で撮影に臨み、「本当に法廷に立っていて、本当に口から出ているように意識はしました」と、一人の女性・山岡真衣としての叫びを表現した。特に中学時代からアイドルを夢見ていたという劇中の長台詞は、自身の人生とも重なり、「すごく実体験でも重なる部分があったので、すごく胸が痛くなりました」と深く没入した様子だ。
こうした体当たりの演技による「女優・齊藤京子」への進化について、アイドル誌ライターが言う。
「齊藤さんは日向坂46時代、その圧倒的な歌唱力と徹底したプロ意識でグループを支え続けてきました。卒業から間を置かずに、あえて『アイドルの恋愛禁止』というデリケートな問題をテーマにした主演作に挑むのは、彼女なりの覚悟の表れでしょう。映画の中では、自身のパブリックイメージである『アイドル・齊藤京子』を想起させないよう、人生で初めて髪を染めるなどの徹底したアプローチを行っています。単なるアイドル出身俳優という枠を超え、役者として一歩ずつ進もうとする彼女の強い意志を感じますね。
齊藤の活躍はこれだけにとどまらない。2月20日に公開される木村拓哉主演の人気シリーズ『教場 Requiem』にも、警察学校の生徒役として出演している。完成披露舞台あいさつでは、過酷な現場を振り返り「私たち自身も、監督やスタッフさんから“退校届”を突きつけられないように、というのは意識して、私生活も普通にしっかり過ごさせていただきました」と語り、会場の笑いを誘った。
「今回の作品は、日本のアイドル文化が持つ特殊な構造と、そこに存在する個人の感情を浮き彫りにしています。齊藤さんはアイドル活動について『天職』と公言し、『生まれ変わっても絶対にアイドルになります』と語るほどこの仕事を愛していました。だからこそ、アイドルと一人の人間としての幸せの間で揺れ動く主人公の苦悩を、誰よりもリアルに描けるという自信があったのでしょう。虚構の物語でありながら、TBSの取材で見せた彼女の言葉には、当事者として活動してきた重みと、役者として脱皮しようとする姿が垣間見え、非常に見応えがありました」(芸能記者)
「アイドルが恋愛することは罪なのか」という問いに対し、齊藤は「答えが出ない問題」と語りつつ、「ファンの人の気持ちもすごく分かるし、でもやっぱりアイドルもひとりの女性・人間」と誠実な葛藤を見せた。この重厚なテーマについて、業界内からは期待の声が上がる。
ネット上では、アイドルの恋愛について「結局ファンとの信頼関係の問題」「最後までやり切って欲しいのがファンの願い」「彼氏がいるアイドルは正直推せない」「事務所との契約で同意しているならダメでしょう」など、さまざまな意見が飛び交う。
アイドルという「天職」を全うした齊藤が、その経験を糧に俳優としてどのような境地へたどり着くのか。本作はその試金石となるだろう。
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