【関連写真】日曜劇場『リブート』(TBS系)の場面カット
妻殺しの容疑をかけられた松山ケンイチさん演じるパティシエ・早瀬陸が、真犯人を探すため全身を整形し、鈴木亮平さん演じる悪徳刑事・儀堂歩になり代わり人生をリブート(再起動)。早瀬陸を松山さんと鈴木さんが2人1役で演じているだけでなく、鈴木さんがリブート後の早瀬と本物の儀堂の1人2役を演じていることが話題になってきました。
第5話では、本物の儀堂がリブート後の早瀬になりすましたり、リブート後の早瀬と本物の儀堂が対峙するなど、同じ画面に2人の鈴木さんが映し出され、会話をしたり殴り合ったりするので、何が起こっているのか理解するのもやっとになってきました。
改めて合成技術の進化に驚くばかりで、画面のどこにも“つぎはぎ”がありません。とにかく『リブート』の中では、2人の鈴木さんが躍動しているのです。
さらに視聴者を惑わす存在が、パティシエ・早瀬にリブートすることを勧めてきた戸田恵梨香さん演じる幸後一香です。第5話までは、視聴者も早瀬も、一香のことを「協力して事件の真相に迫る仲間」だと思い込まされてきました。早瀬と一香の共通の敵は、裏組織での罪を一香になすりつけ、早瀬の身辺を嗅ぎまわる儀堂だと提示されてきていたのです。
しかし、一香が儀堂に騙され、儀堂に早瀬が監禁されると、儀堂が犯してきたと思われた罪を実際に実行していたのは一香だったと明かされます。これも儀堂が言っているだけなので、まだ本当かは分かりませんが、とにかく協力者だと思っていた一香は早瀬を騙し、裏切り、一転して“悪”のサイドに行ってしまいました。これを受けて、今度は早瀬と儀堂が協力して一香の罪を暴きに行くことになります。
視聴者は、松山さんと鈴木さんの2人1役も、鈴木さんの早瀬と儀堂という1人2役も、頭をフル回転させて必死に理解してきたのに、第1話からバディのように付き添ってくれていた一香に騙されていたと分かり、前提が根底から覆されてしまい、ますます混乱に貶められました。
この日曜劇場ではあまり前例が無い、一見乱暴で何でもありの『リブート』ですが、それによって大きく数字を落とすこともなく、視聴者はまだまだついてきています。
その理由は1つ目に、前例が無いほど大胆な設定とダイナミックな展開で、現実ではありえない刺激をこの作品から受けることが出来るから。そうした視聴者は毎週日曜日の夜を今か今かと待ちわびてリアルタイムで見るので、視聴率も高値安定。
2つ目に、何度裏切られても、続きがどうなるのか考察がやめられない。誰がリブートしていて、誰がリブートしていないのか、味方か敵か、あらゆることが二転三転しますが、その予想の斜め上を突っ切っていきますので、視聴者も負けじと“何でもあり前提”の考察をし続けます。そのためにTVerお気に入り登録をして繰り返し見るのでしょう。
3つ目が、1人2役の鈴木さんと、悪にも正義にも見える怪しげな表情で視聴者を困惑させてきた一香を演じる戸田さんの高度な演技合戦です。2人の演技力があるからこそ、儀堂も一香もそれぞれ言っていることに真実味があるように見える。そうでなければこの映像作品は成り立ちません。
戸田さんは第1子誕生後に一度お仕事をセーブされ、『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)以来、約4年ぶりのドラマ出演ということですが、そのブランクは全く感じさせません。それどころか、ますます威厳や風格が磨かれ、裏組織を裏切り暗躍する女として違和感が無いのです。
ますますヒートアップする2人の鈴木さんと戸田さんによる演技合戦。物語は終盤に向けさらなる驚きの展開が待ち受けているはずで、視聴者は気の休まる暇もありません。
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