ショートドラマで注目を集める俳優・蔦谷里華。かつては「霧華(きりか)」名義で活動し、グラビアやDJなどさまざまな表現の場を模索してきたが、芝居と出会ったことで「救われた」と感じ、本名で新たなスタートを切った。
コンプレックスだった身長180センチも今では大きな武器に。俳優として歩み始めた彼女に、その原点と現在地を聞いた。

【写真】『こねこフィルム』で活躍する俳優・蔦谷里華の撮り下ろし【7点】

――現在は俳優として活動されていますが、俳優を志してからまだ日は浅いですよね。

蔦谷 お芝居のスクールに通い始めたのは、こねこフィルムに入る半年前くらいなので、キャリアとしてはまだ1年半くらいです。それまでは「霧華」という名前で活動していたんですが、DJをやったりグラビアをやったり、本当に迷走しまくっていました。

――その中でも、グラビアでは雑誌の表紙を飾るなど華々しい活躍をされていました。

蔦谷 そんなことないです。実はグラビアも雑誌とデジタル写真集で2回しかやったことがなくて。自分の世界観がちょっと強すぎるのか、事前に聞いていたコンセプトと当日の衣装が全然違ったりするとテンションが下がっちゃうこともあって。当時は「このやり方じゃ続けられないな」と感じていました。

――そういった葛藤を抱えていたんですね。身長にコンプレックスを抱えていたとも伺いました。


蔦谷 東京に出てからは減りましたが、以前は常日頃から「大きいね」「何cm?」って背の話ばかりされて、うんざりしていました。「バレー部ですか?」「バスケ部ですか?」って、やってもいないことをずっと言われ続けるのが本当にしんどくて。「そういうことをやってなきゃ、私に価値はないのかな」って思い詰める毎日でした。だから、そのコンプレックスを活かしたいと思って、高校でバレー部に入ったんですけど、それも結局半年で辞めてしまいました。

――なぜ演技の道に?

蔦谷 本当にひょんなことから「役者をやってみよう」と思い立ったんです。それでアクティングスクールに通い始めて、こねこフィルムのオーディションを受けました。そうしたら、お芝居にのめり込んでいくにつれて、なんだか中学生くらいの頃の自分に戻っていくような感覚があったんです。

――中学生の頃の自分、ですか。

蔦谷 周りの目を気にしすぎなかった自分、というか。高校から大人になるにつれて、ずっと自分というものがわからなくなっていたんです。何をしても楽しくないし、誰と一緒にいても違和感があるといいますか…。でも、お芝居をすることで、初めて自分自身に集中することができた。だから、私にとってお芝居は「大好き」という言葉だけでは表せないもので、本当に「救われた」という感覚なんです。

――まさに天職ですね。こねこフィルムにはオーディションで入られたとのことですが、どういった内容だったんですか?

蔦谷 2500人の中から6人に絞られる2期生のオーディションでした。いろいろなスタイルで審査して頂いて、自分の個性を引き出して頂けたとても勉強になる時間でしたし、そんな中で選んでいただけたのは本当に幸運でした。
こねこフィルムは、役者の個性や「応援したい」と思わせる人間性をすごく見てくれる。私にとっては、本当に大きな存在です。

――こねこフィルムは大きな存在ということですが、そもそも俳優を志したきっかけは何でしょうか。

蔦谷 昔から菜々緒さんにすごく憧れていたので、この世界を目指したんです。なので、元々は悪役や、強い女性の役にすごく惹かれていました。でも、いざお芝居を始めてみたら、想像以上に強い役が得意じゃないことに気づいてしまって…。

――憧れと、実際に演じるのとでは違ったと。

蔦谷 はい、初めてのお芝居の現場がこねこフィルムだったのですが、最初にいただいたのが「二代目 最強の女」という、まさに強い役でした。でも、強めのアクションをするシーンがあり、本当にだめなんですが、初めての現場で泣いてしまいました。その姿を見た三野龍一監督が、私のビジュアルイメージとの差に「あれ?」ってなりはじめて。そこから「里華のかっこいいじゃない部分を開拓しよう」ということで、いろいろな役をやらせていただけるようになりました。

――かわいい役もやられているのはそういった経緯があったんですね。
撮影はどのように進んでいくんでしょうか?

蔦谷 こねこフィルムの現場は特殊で、本編に関しては台本が基本ないんですよ。

――台本がないんですか!?

蔦谷 企業タイアップ広告や中長編作品に関しては台本がありますが、こねこフィルム本編に関しての多くは事前に決めるのは企画の概要だけで、セリフや細かい流れは全部その場でディスカッションしながら作っていきます。アドリブというわけではなく、その時出てくるリアルな感情をしっかりキャッチしながら、三野監督を筆頭にみんなで意見を出し合ってストーリーを決めます。時には、想像していたものと全く違うものができあがることもあるくらい、自由な表現をさせてもらっています。

――それは俳優として鍛えられますね。

蔦谷 本当にとても刺激のある現場です。先ほどお話した初めての現場で泣いてしまったビンタのシーンも、もともとは当てるフリでやる予定だったんです。でも「あたっているように見えないから、1回本当にやってみよう」って練習しているうちに、とんでもない一発が相手役の方に当たってしまって…。

――本気で当ててしまったと。

蔦谷 メガネがパーンって飛んでいって、その場にいた全員の時が止まったのがわかりました。ずっとこねこフィルムのファンで、憧れの人たちに囲まれた初めての現場だったんですが、その憧れの人の顔面を赤くなるまで叩いてしまったんです。頭が真っ白になって、すーっと涙が出てきました。
本当にショッキングな出来事でしたね。

――今はまさに俳優として邁進されていて、最近では活動名を本名の「蔦谷里華」に変え、吉本興業の俳優部に所属されました。大きな決断だったと思いますが、きっかけは?

蔦谷 「霧華」という名前は、憧れの菜々緒さんみたいに苗字がないスタイルにしたくて自分で付けたんです。でも、三野監督からは「俳優として本気でやっていくなら、本名がいいんじゃないか」とずっと言われていたんです。

――所属先に吉本興業を選んだのは、何か理由が?

蔦谷 よく「意外!」って驚かれます(笑)。やっぱりお笑いのイメージが強いからか「新喜劇に出るの?」なんて言われたり。でも、実は私、小学校のときの将来の夢が「お笑い芸人」だったんですよ。

――それは意外です。

蔦谷 小学二年生のとき、将来の夢を発表する機会があったんですが「珍獣ハンター・イモトになりたいです」って言ったことがあるくらいです。今となって吉本さんにご縁があったのも、自分の本質的な部分と合っていたのかな、なんて思ったりします。

――以前はコンプレックスだった身長180cmも、俳優として活動する今は大きな武器になっているのでは?

蔦谷 この身長がなかったら、今の仕事は選ばないかもしれないので、昔よりずっと好きになりましたね。

――今後、俳優として挑戦してみたい役柄はありますか?

蔦谷 原点である悪女、クールで強い役はいつかちゃんと演じられるようになりたいです。
あとは、ちょっとサイコパスっぽい役にも興味があります。

――映像作品としては、ドラマや映画、どんなものに出てみたいですか?

蔦谷 絶対に映画に出たいと思っています。一本の作品に数ヶ月かけてじっくり向き合うという経験をしたことがないので、その役の世界にのめり込む感覚をまだ知らないんです。役作りを通して、自分がどうなっていくのかを体験してみたいですね。

――バラエティ番組に出たい気持ちはないんでしょうか。それこそ『世界の果てまでイッテQ!』とか。

蔦谷 めちゃくちゃあります!小学校のときの夢をそこで言えたら面白いですよね。「昔、珍獣ハンターイモトになりたかったんです」って(笑)。

▽蔦谷里華(つたや りか)
2000年9月22日生まれ、千葉県出身。24年から霧華(きりか)名義で女優・モデルとして活動を開始。同年6月発売の『ヤングキング』(14号)で巻頭グラビアに登場し、グラビア界でも活動。25年から「こねこフィルム」のレギュラーメンバーとして活動。
同年12月には吉本興業・俳優部への所属を発表すると同時に、活動名を本名の蔦谷里華へ改めた。

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