【写真】5人体制最後で見せた“らしさ”、アプガ(仮)日比谷ライブの模様【26点】
* * *
「5人で最初で最後の日比谷野音という大勝負。私のアイドル人生をこの野音にぶつけて、おもいきり楽しみたいと思います」(新井愛瞳)
「夏が終わりに近づき、秋の気配が来ていることを感じます。この夏は5人で過ごす最後の夏。そんなことを家で考えていたら、ちょっと悲しくなったけど……。でも、いろいろ考えた結果、この夏を最後まで私は楽しんでいきたい」(佐保明梨)

MCでメンバーの口から感傷的なコメントが発せられると、そのたびに会場のファンは複雑な表情を浮かべる。アップアップガールズ(仮)にとっては約5年ぶりとなる日比谷野外音楽堂での単独ライブ。しかし、この9月26日をもって「現体制を終了し、新体制への移行期間に入る」ことがすでに発表されていた。
では、「現体制最後」とは何を意味するのか? 普通に考えれば、メンバー卒業がもっとも可能性は高い。姉妹グループであるアップアップガールズ(2)やアップアップガールズ(プロレス)からのメンバー移籍や再編成という線も否定できない。あるいはメンバーが結成当初に挙げていた目標「グループ名から“(仮)”の文字を取る」なのかもしれない。いずれにせよ、大きな衝撃を伴う改革がステージ上で発表されるのは明かだった。
ライブはコロナ騒動前のアプガと同じようにイケイケ&アゲアゲで進んでいく。『OVERTURE(仮)NEO』から『I LIVE YOU』のイントロへと繋げられると、5人は弾けるようにしてステージ上を躍動する。人数制限が徹底された会場に駆けつけたファンは、歓声こそ上げられないものの、大きな拍手でメンバーにエールを送り続けた。

その後も『アッパーカット!』から『ヒート ビート アイランド』まで新旧織り交ぜた代表曲を惜しみなく披露。ベテランの域に達しても、全力投球な姿勢は微塵も変わらない。『アッパーレー』では笑顔でCO2のバズーカ砲をブチかましていく。
アンコールでは新曲『ソラハレルヤッ!!』を披露。それにしても、なんというタイトルだろうか。というのも、この日の東京はどの天気予報でも雨が確実視されていた。しかし公演が始まる直前になって奇跡的に雨が止まったのである。思えば5年前の日比谷公演も同じように本番直前に急転直下、雨がやんだ。やはり何かを持っているグループだと思わずにはいられない。

問題の“重大発表”はアンコール明けのMCで飛び出した。まずは新井愛瞳が、ここ数年の苦労を語り始める。
「今日をもって現体制を終了し、新体制の移行期間に入らせていただきます。思い返してみると、7人から5人に変わるときも“7人がよかったのにな”みたいな言葉が耳に届き、不安に感じたりもしました。それでも私たちは、みなさんと力を合わせてここまでやってきたんです。だから、これからもみなさんと一緒に前に進んで、アップアップガールズ(仮)の可能性を無限大にしていきたいです」
ここまで涙ながらに語ると、意を決したように新体制の全容を大声で明らかにした。
「アップアップガールズ(仮)、新メンバーオーディション開催決定しました!」
この瞬間、割れんばかりの拍手が野外の日比谷に渡り響いた。アプガは11年目にして大きく舵を切ろうとしている。そのことをファンは全面支持しているのだ。オーディション対象は「小学校6年生から28歳の女性」とのことだが、やる気があれば受験可能とのこと。すでに公式サイトから応募できるという。
なお、グループは現体制最後となるアルバム『6thアルバム』を11月10日にリリースすることもあわせて発表。

* * *
なお、ENTAME nextはライブ直後のメンバーを直撃。改めて新体制に懸ける思いを聞いた。
「“解散か? それともメンバー卒業か?”みたいに騒がれていたのは、もちろん知っていました。だからオーディションのこと今日まで隠し通すのが大変でしたね。決して悪いニュースではないけど、サプライズ感を出したかったので(笑)」(佐保明梨)
「だけど、アプガが変わらなくちゃいけないタイミングなのは事実なんですよね。グループをこれから続けていくためにも、私たちは次世代の才能を求めているんです」(古川小夏)
「新メンバーは何人になるかもわからないけど、とにかくパワフルな子に入ってほしい! アプガは、どこまでいってもパワフルなライブアイドルですから。あとは(2)の鍛治島彩のような変わった子も面白いかな」(新井愛瞳)
「入る子があまりにも若い子だったら、ジェネレーションギャップを感じるかもしれない……。なにしろ(2)のときも若さにビビりましたからね。ただ私がそんなこと言っていたら新しく入る子もやりづらいだろうから、“どんな子だろうがドンと来い!”という気持ちでいきます」(森咲樹)
「お客さんを入れてのライブ自体が2ヶ月ぶりだったんですけど、やっぱり特別な気持ちよさがありましたね。今日は私たちが積み重ねてきた“アプガらしさ”というものを証明できたんじゃないかと思います。コロナで立ち止まっていた期間もありましたし、正直、この先だって何があるかわからないです。

【あわせて読む】アプガ(仮)佐保明梨✕(2)吉川茉優「どんな声があっても、メンバーの気持ちが一つになっていれば大丈夫」