フリーランスで働く時は何に気をつけるべき?
今は会社に所属してシステムエンジニアとして働いているのですが、そろそろフリーランスとして働こうかと考えています。でも仕事が全くなくなってしまったらどうしようとか、確定申告とか面倒くさそうだなとかいろいろ心配です。
気がつけばフリーランス生活25年。語れるネタは山ほどあるものの、ありすぎて逆にポイントを絞るのが難しい。そしてライターは他の業種と違って最初からフリーランスの人も多く、たぶん会社に所属している人の方が少数派。うーむ、何から話すべき?
というわけで、話のとっかかりを作るべく、日頃フリーランスの人たちと仕事で接している会社員の友人に意見を聞いてみました。
たぶんあなたが知りたいのは、フリーランスになる時にというより、なるかどうかを決める前に気をつけるべき点だと思うので、そのあたりを中心に。以下、「」内は友人の言葉です。
「自分が今いる会社には、業務委託の形で個人契約しているフリーランスの人たちがいて。そういう形で今いる会社から仕事がもらえそうとか、友人知人にSEを探している人がいるとか、何らかの当てがあるならフリーランスになってもいいのでは」
近年はフリーランス向け求人・案件サイトもいろいろあるので、それを使う手もありますよね。いずれにせよ、たぶんどうにかなる! という謎の自信のようなものは必要かも。
「あと、会社を辞めたら厚生年金がなくなるから、老後にもらえるお金が減る。まあ20代でそこまで考えなくていい気もするけど」
そこまで考える人は、そもそもフリーランスという選択は視野になさそうな気がしなくもないですが(苦笑)、知っておいて損にはならない情報ですね。
「個人的には、フリーになるなら人脈や経験を得た40代以降がおすすめ。
子どもを作るかどうかは人それぞれとして、なるほどそういう考え方もあるんだなと目からウロコ。人生いろいろ、フリーもいろいろ。
ちなみに友人の勤める会社には、なろうと思えば正社員になれるのに、あえて個人契約を維持している人がいるらしく。その人は本業の傍ら、趣味が高じてコーヒー豆の焙煎の仕事をしているそう。フリーランスの方が二足のわらじがしやすい、というのはあるかもしれません。
あと、これは私の持論なのですが、自分に向いている働き方を選ぶ際に着目すべきは「すごく得意なこと」以上に、「すごく苦痛に感じること」ではないかと。
例えば、他人から管理されること(これが苦手で起業する人は多い)、会社の人間関係、毎日の通勤生活、などなど。要は、「これのせいでパフォーマンスが発揮できない!」という部分。
フリーランスになりそれらから離れられることで働きやすくなるなら、後悔する可能性は低いと思います。
ちなみに私は、子どもの頃から夜は眠れず朝が苦手な夜型。これは環境や生活習慣のせいかと思っていましたが、人は遺伝子によって朝型か夜型かがほぼ決められている、つまりパフォーマンスが上がる時間も決まっていると最近知り。やっぱり夜に作業しやすいフリーランスでよかったんだ! と改めて頷いています(笑)。
と、友人の力も借りつつ、つれづれなるままに語ってきましたが。フリーランスになりたい気持ちが消えないなら、私を含め誰から何を言われようが、やってみた方がいい!
あなたはまだ若いので、いくらでもやり直しがききます。それに年齢がいくつであろうと、やらない後悔よりやった後悔。たとえ失敗しても、それを糧に成長できます。その後に選んだ仕事で迷いが減ります。失敗した人に優しくなれます。人生の彩りが豊かになります。もちろんうまくいく可能性だって大いにあります。
あ、確定申告は、慣れれば誰でもできるので大丈夫ですよ!
<Point.>
・フリーランスには、仕事が不安定、老後にもらえるお金も減るなど、さまざまなデメリットがある
・一方で、二足のわらじがしやすい、仕事場所や作業する時間帯を選べるなど、さまざまなメリットも
・やりたいことよりも苦痛を感じることに焦点を当てると、自分に合った働き方を選びやすくなる
・フリーランスになりたい気持ちが強いなら、結果はどうあれ挑戦した方が人生が豊かになるはず
(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)