iPadでApple Intelligenceを使いこなすための方法として、作文ツールやChatGPT、画像生成についてこれまで解説してきました。今回のテーマはデフォルトでは設定がオフになっている「通知」機能に関してです。
○自動的に通知を要約させよう
iPadのApple Intelligenceで意外と見落とされがちなのが「通知」に関する機能です。iPadを使っていると日々さまざまな通知が届きますが、言語を深く理解するApple Intelligenceを使えば、この通知を自動的に要約したり、優先順位をつけて表示したりすることが可能です。作業に集中しているときなど通知を1つずつしっかりとチェックできない場合でも重要な内容を素早く確認できるので、ぜひ使ってみましょう。
まず「通知の要約」機能を利用するには、「設定」アプリを開いてサイドバーから[通知]を選び、[通知を要約]をオンにします。そして要約したい通知を「ニュースとエンターテイメント」「コミュニケーションとソーシャル」「ほかのすべてのアプリ」のジャンルから選択します。通知の表示を普段オンにしているアプリが含まれる特定のジャンルを選ぶか、いったんはすべてにチェックを入れましょう(その後、アプリごとに個別に設定のオン/オフが可能です)。
これで「通知の要約」の設定は終了です。まだベータ版の機能であるため、一部正しく要約されない場合もありますが、通知を受信したり、通知センターを開いたりすると、文章の長い通知やスタックとして表示される通知が要約されます。
○優先したい通知は上位に表示させる
次に「通知の優先順位付け」機能を利用するには、「通知を要約」同様に「設定」アプリの「通知」から設定をオンにします。そして、優先順位付けの対象となるアプリを一覧から選択します。たくさんのアプリを選んでしまうと優先付けの意味がなくなるため、数を絞るようにしましょう。
これで設定は完了です。その後はApple Intelligenceが自動的にあなたのプライバシーを保護しながら、通知の内容の分析を開始。それ以降、優先される通知はスタックの一番上に表示されようになるので、見逃したかもしれない通知を再確認できます。
○[さまたげ低減]集中モードも活用しよう
Apple Intelligenceの通知の機能にはもう1つ「さまたげ低減」集中モードがあります。「設定」アプリを開いてサイドバーから[集中モード]を選択すると、新たに[さまたげ低減]という集中モードが追加されているので、これをタップ。そして「さまたげ低減」集中モードをオンにすると、Aple Intelligenceが自動的に通知内容を解析して、あなたに本当に必要な情報だけを通知してくれるようになります。通常の集中モードの設定では「この人やこのアプリからの通知は許可する/許可しない」を細かく設定する必要がありますが、「さまたげ低減」集中モードでは基本的にそうした設定をすることなく、Apple Intelligenceが自動で判断してくれます。Apple Intelligence自体がベータ版であるため、本当にあなたに重要な情報だけが通知されるかは確認の必要がありますが、気軽に利用できるためまずは試してみると良いでしょう。
なお、特定の人やアプリからの通知は絶対に表示したい/表示したくない場合は、「さまたげ低減」集中モードでも通常の集中モードと同様に「通知を許可」の欄から指定することができます。