女優の菅野美穂と俳優の赤楚衛二がW主演を務める、映画『近畿地方のある場所について』(公開中)のスペシャルトーク映像が27日、公開された。
25日までで興行収入12.3億円、動員91.6万人を突破している同作。
今回公開されたのは、映画の後半シーンが多数収録されたスペシャルトーク映像。千紘(菅野美穂)が「邪魔なんだよ!」と叫びながら“赤い服の女”を車で撥ね飛ばすシーンは、観客の度肝を抜く圧巻の場面も収められており、小沢(赤楚衛二)の頼れる先輩として共に行動していた千紘が、絶叫しながら車を暴走させ、怪異の一つである“赤い服の女”に物理攻撃を仕掛ける、その豹変ぶりにSNSでは、「菅野美穂さんが叫び散らかしながらトンネルぶち抜いてくシーン本当に最高」「アクセルベタ踏みで幽霊跳ね飛ばすのは私的に一番のクライマックス!」「邪魔なんだよ!! の絶叫がマジで良かった」との声が寄せられている。
さらに、“赤い服の女”は物語が進むにつれて、実は我が子を思う母親であることが明らかに。SNS上では「“赤い服の女”は何を狙っていたのか?」「なぜ千紘たちを邪魔するように現れたのか?」など様々な考察も盛り上がっている。
同シーンについて「剥き出しで役やシーンに向き合う、ハイカロリーな演技が必要だった」と振り返った菅野は、当初千紘の行動に疑問を抱くも、白石監督ならではの強烈な演出に圧倒され、最終的にはその展開に深く納得したことを明かしている。
一方、次第に怪異に苛まれていく編集記者・小沢を演じた赤楚。映像には、何かに憑依されたかのように体を痙攣させたり、虚ろな目で両腕を上げているところを千紘にビンタされたりと、全身を駆使した赤楚の“呪われ“熱演シーンも収められている。今作でホラー初出演となった赤楚は、「自分の感情だけでは乗り越えられないところでは、創造力を試された」「毎日“今日も無事に健康で過ごせますように”と願っていた」と語った。
また、暗闇にそびえる大木の影から謎の巨大な“何か”が出現するクライマックスシーンについて、”何か“と真正面から対峙する同シーンを演じた赤楚は、撮影現場では絵コンテと想像力のみを頼りに挑んだそう。
すでに多くの考察を呼んでいる場面だが、「主観的に怖がることをしながらも、『この場面ではこれくらいの恐怖か』と客観的視点でコントロールするのが難しかった」といい、特大の怪異と向き合う繊細さと大胆さが同居した赤楚の迫真の演技を見ることができる。