エプソンが展開する「オリエントスター」ブランドのクラシックコレクションから、新作「M45 F8 メカニカルムーンフェイズ ハンドワインディング」が登場する。秒針のない2針のシンプルな文字板や、新しいムーンフェイズの表現など見どころ満載だ。
ラインナップと価格は、ホワイト文字板のレギュラーモデル「RK-BW0001S」が41万8,000円。グレーグラデーション文字板の限定モデルは2種類あり、公式オンラインストア限定20本の「RK-BW0003N」が45万1,000円、コードバン替えバンドが付属するプレステージショップ限定100本の「RK-BW0002N」が47万3,000円となる。
オリエントスターのクラシックコレクション M45 は、クラシックなデザインによって星団すばる(プレアデス)に通じる壮大な宇宙と永遠の時の流れを描いたコレクション。今回の新作は「悠然とした時の姿」をテーマとして、シンプルなデザインを追求した。
各モデルとも、秒針のない時分針のみの2針、シャープなローマンインデックス、文字表示のないパワーリザーブインジケーター、ムーンフェイズというダイヤルの構成。文字で書くとけっこうな要素に感じるが、実物を見るとシンプルで落ち着いた印象だ。なにかとせわしない現代、このダイヤルを見ていると「時(とき)」というものはゆったりとした流れと表情も持っていることを思い出させてくれる。
ムーンフェイズには新しい構造のディスクを採用。従来は「月」の部分が金属めっきシールの一体構造ディスクだったが、新しいディスクは3つのパーツからなる。下層の月齢車、その上に白蝶貝の「月」、その上に夜空と星々を描いた金属板というものだ。
この「白い月」と「白い星」が実にいい。1つ1つ異なる模様の白蝶貝(の月)はまさに夜空に浮かぶ優しい月の表情。
ホワイト文字版のレギュラーモデルが描くのは、「夜の静寂に月がひとつ」という情景。温かみがあり艶やかなホワイトの文字板は、キメ細かな放射目の仕上げに厚クリア塗装(ラッピング加工)。オリエントスターらしいブルーのリーフ針(時分針)は光の当たり方で見た目の色合いが変わり、風防の曲面に沿って先端を曲げることで視認性を高めている。
一方、グレーグラデーション文字板の限定モデルが表現するのは、星団すばる(プレアデス)と月が織りなす美しい情景。
文字板の繊細な型打ち模様を無数の星々を表し、独自の塗料によって中心のグレーから外周のブラックへと緩やかなグラデーションを描いた。このグラデーションと型打ち模様、かなりよく見ないと分からないのだが、無限に広がる大宇宙の深淵を演出したデザインが伝わってくる。
機械式ムーブメント「F8A62」も新開発だ。秒針レスや手巻きとしたことなどによって、薄型化を実現。ケースの厚さが、既存モデルのAY01系が13.8mmなのに対して、今回の新作では11.9mmまで薄くなった。70時間以上のロングパワーリザーブもポイントだ。
装飾やデザイン面でも、星の軌跡をイメージした波目模様、三日月形の窓など趣向を凝らしている。
ケース素材:ステンレススチール
ケースサイズ:縦46.7mm×横39.5mm×厚さ11.9mm
風防:両球面サファイアクリスタル(Super Anti-Reflective coating)
裏ぶた:サファイアクリスタルのシースルーバック
バンド:本ワニ皮革(ブラック)
ムーブメント:自社製の手巻き機械式「キャリバー F8A62」
パワーリザーブ:70時間以上