日本製鉄は10月2日、連結子会社である日鉄片倉鋼管、鶴見鋼管、日鉄鋼管ファインチューブの3社が、2026年1月1日付で経営統合することで合意し、合併契約を締結したと発表した。各社の株主総会で承認を得た上で、新会社「日鉄ファインチューブ」として発足する。


○新会社の概要

統合の目的は、国内鋼材需要の長期低迷や労働力不足、自動車の電動化など、メカニカル伸管分野を取り巻く事業環境の厳しさに対応するためとしている。

これまで各社は、自動車や建設機械向けを中心にそれぞれの強みを生かして事業を展開してきたが、経営資源を集約することで、経営の効率化や製造拠点の最適化を進め、強固な企業体質の構築を目指す。

経営統合は、日鉄片倉鋼管を吸収合併存続会社とし、鶴見鋼管と日鉄鋼管ファインチューブを吸収合併消滅会社とする吸収合併方式で実施される。

新会社の名称は「日鉄ファインチューブ」で、本社所在地は兵庫県尼崎市。資本金は1億円で、従業員数は3社合算で391人、2024年度の売上高は235億7400万円となる見込みだ。社長には現・日鉄片倉鋼管社長の龍田晃一氏が就任する。

3社はこれまで、自動車や建設機械向けなどのメカニカル伸管分野において、各社の強みを生かして顧客ニーズに応えてきた。統合後は、顧客対応力やソリューション提案力の強化を図り、顧客からのさらなる信頼向上を目指すとしている。
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