ヤマハ発動機は10月6日、「職域向け二次リース事業および自動車用電池の小型モビリティへのリパーパス実証事業」での協業について、SOMPOホールディングスのグループ会社であるREVortex(リボルテックス)との基本合意に基づき、事業化検討に着手したことを発表した。
○自動車用電池の海外流出を防ぎ国内で有効活用へ

電気自動車(EV)の普及・拡大が進む昨今では、同時に循環型経済や資源循環に対する要求も高まるのに伴い、“使用済みリチウムイオン電池の有効活用”が重要テーマとしてクローズアップされている。
その一方で現状では、多くの使用済み電池が自動車に搭載されたまま海外中古車市場に流出しているなど、国内における循環型経済は充分に機能しているとは言えないという。

そうした中で「限りある資源の有効活用と循環利用の促進」を目標に掲げ循環型経済の実現に向けた取り組みを行うヤマハ発動機グループは、循環型経済の活性化を目指すSOMPOホールディングスのグループ会社であり、自動車用電池の分析から回収・再生まで幅広い領域での実績を有するリボルテックスとの間で、協業を検討。そして、ヤマハ発動機が有する小型モビリティ事業での実績と豊富な知見を基盤に、使用済み電池の回収・再生で実績を有するリボルテックスと協力することで、リパーパス(再生/用途転換)電池の社会実装に取り組むとする。

なお今回の協業では、自動車の車体を最後まで有効活用するとともに、使用済み電池を計画的に回収することで、再利用に向け需給をコントロールする“職域向け二次リース”や、小型モビリティへのリパーパス電池の適用など、各種取り組みを進めるとのこと。そしてこれらを起点に、農業や建築現場、地域内移動などで活躍する各種電動小型モビリティにも、リパーパス電池搭載の検討・実証などを進めていくとしている。
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