今回はビックカメラ有楽町店のオーディオ売り場を訪ね、レコードプレーヤー(ターンテーブル)の人気モデルを取材しました。
コーナーを担当する水柿真人氏によると、複数のラジカセや携帯カセットプレーヤーなどが並ぶなか、とりわけレコードプレーヤーの人気が目立っているとのこと。
良い出力でレコードを再生すると音の立体感が際立つうえ、小さな音量でもしっかりと耳に届くといった利点もあります。そうして支持を広げているレコードプレーヤーのなかでも人気のある製品を5つピックアップしてもらいました。下記の「レコードプレーヤー選びの3ポイント」を踏まえて、モデルごとに売れている理由を追っていきましょう。
○<レコードプレーヤー選びの3ポイント>
まずは体験。売り場でも視聴できるので、レコードの音の良さを味わったうえで検討をはじめよう。
より良い音を追求するなら、針を交換できるタイプを選びたい。交換針も数千円から数万円まで選択肢は幅広い。
セットのスピーカー選びも重要。高品質なものほど小音量でもしっかり聴ける。
※本文と写真で掲載している価格は、2025年9月9日14:30時点のもの。
人気モデル1:音楽CD&カセット&ラジオも楽しめる「LP-R520」
最初に挙げられたのは、ティアックの「LP-R520」でした。ターンテーブルとカセットプレーヤーに加えて、CDプレーヤーやAM/FMラジオチューナーとスピーカーも備えた多機能モデルです。レコードやカセット、ラジオの音源をCD-R/CD-RWに録音可能で、取材時の価格は60,280円でした。
「若い方からご年配の方まで人気の定番モデルです。父の日や敬老の日のプレゼントにされることもよくあります。いろいろな音源をお持ちでも、この一台で楽しめますから」
人気モデル2:フルオートで使えるターンテーブル「AT-LP60X」
続いてピックアップされたのは、オーディオテクニカのターンテーブル「AT-LP60X」でした。33/45回転に対応するフルオート式のモデルで、取材時の価格は17,560円でした。針の交換が可能なほか、アクティブスピーカーやアンプと接続するなど、自由な組み合わせで楽しめます。
「シンプルにレコードが再生できる環境が手に入りますし、お好きなスピーカーや針で楽しめるという、拡張性も高い仕様になっています。大学在学中や新社会人になったころに買われる方も多い製品です」
人気モデル3:ラジカセのように持ち歩ける「SOUND BURGER」
同社のなかでもさらに若い世代に人気があるのが「SOUND BURGER」です。レコードを挟み込むような形状が特徴的な、モバイルに向いたプレーヤーです。
「指名買いが多いモデルで、別売りの専用ケースを一緒に買っていかれる方も少なくありません。キャンプ場に持って行ったり、実家に帰省する際におじいちゃんおばあちゃんのレコードを再生したりと、いろいろな使い方で愛されています」
人気モデル4:トランクケース型でスピーカーも内蔵する「TE-2310RE」
モバイルできるレコードプレーヤーとしては、CICONIA(チコニア)の「TE-2310RE」も女性を中心に高い人気を得ているといいます。レトロなトランクケースをモチーフにした外観を採用し、スピーカーも内蔵。取材時の価格は14,800円でした。
「モバイルもできますし、部屋置きとしてもオシャレなんですよね。スピーカー一体型で1万円台というリーズナブルな価格も手伝って、安定した人気があります」
人気モデル5:レトロな脚つきターンテーブル「TE-2015」
同社のラインアップとしては、据え置きに特化した「TE-2015」も見落とせないとか。細い脚が伸びたレトロな印象のスピーカー内蔵ターンテーブルで、取材時の価格は20,920円でした。若い世代を中心に定番人気を得ているといいます。
「インテリアとしてもお洒落ですし、スピーカーにはBluetoothで他の機器も接続できるので、使い道を広げられるのも強みです。コンポ並みの音響環境が得られるので、音を楽しむ目的でも良い選択肢になると思います」
はみ出し情報・・・良質なコンポとセットで揃えるのもオススメ
水柿氏は、レコードプレーヤーを初めて購入するという人には、まず「コンポはお持ちですか?」と尋ねるといいます。
そのコンポも、ここ10年で良品が多数登場して選びやすくなっているそうです。同店で定番人気となっているのは、パナソニックの「SA-PMX90」。ハイレゾ音源に対応したCDコンポで、スピーカーはBluetooth接続に対応します。価格は27,630円でした。
「スピーカー非搭載のターンテーブルとセットで買っても5万円内に収まりますし、小音量でも満足度の高い音が出ます。1からお部屋のオーディオ環境を整えたいという方にはオススメのモデルですね」
著者 : 古田雄介 ふるたゆうすけ フリーランスライター。『アキバPick UP!』(ITmedia PC USER/2004年~)や『売り場直送! トレンド便』(日経トレンディネット/2007~2019年)などのレポート記事を手がける。デジタルと生老病死のつながりにも詳しい。著書に『スマホの中身も「遺品」です』(中公新書ラクレ)、『ここが知りたい!デジタル遺品』(技術評論社)、『故人サイト』(社会評論社)など。 この著者の記事一覧はこちら











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