ENEOSは10月1日、日本初となるトラック対応の商用車専用EV充電ステーション「大井充電ステーション」を品川区八潮地区に開設した。商用車専用のEV充電ステーションとしては国内初だという。


EVトラックの導入拡大にあたっては、充電待ちによる運行計画への支障や、充電コスト削減目標の達成が難しいといった課題が指摘されている。

今回開設された「大井充電ステーション」では、こうした課題に対応し、全長7m車両1台分と全長9m車両5台分、計6車室を設置。最大6台を同時に急速充電できる設備を備える。

充電器は3基6口を備え、車室2台分は45kW、車室4台分は90kWの出力に対応し、1口のみで使用する場合は最大150kWの急速充電が可能。休憩スペースには机・椅子、自販機、コンセント、トイレ、冷暖房などが完備され、ドライバーが充電中に快適に過ごせる環境を整備した。さらに、充電予約システムにより利用状況を常時確認でき、充電待ちの解消と物流オペレーションの効率化を図っている。

ENEOSは同施設の開設に合わせ、物流事業者を対象とした充電器の共同利用および「充電予約システム」の運用に関する実証を開始する。実証場所は東京都品川区八潮1丁目の同ステーションで、10月1日から4年以上にわたって実施される予定だ。参加企業(予定)は、ASKUL LOGIST、SBSホールディングス、SBS即配サポート、ナカノ商会、日本ロジテムの5社となっている。

ENEOSは今後、長期ビジョンとして掲げる「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立に向け、全国約1万2,000か所のサービスステーション網を活用し、EVユーザーのニーズに応じた経路充電ネットワークの拡充を進めていくとしている。
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