ヤマハは、フラッグシップモデルのシンセサイザー「MONTAGE M」シリーズの性能を継承したシンセサイザー「MODX M」シリーズ(「MODX M6/M7/M8」)を2025年10月24日に発売する。希望小売価格は「MODX M6」が170,500円、「MODX M7」が198,000円、「MODX M8」は247,500円。
今回発売される「MODX M」シリーズは、フラッグシップモデル「MONTAGE M」シリーズの表現力と操作性を継承しつつ、アクティブに活躍するプレイヤーのニーズに応えるコンパクトで軽量なシンセサイザー。
音源システム「Motion Control Synthesis Engine(モーション・コントロール・シンセシス・エンジン)」の核となる「ハイブリッド音源」には、「MONTAGE M」と同じサウンドエンジンを採用。アコースティック楽器からシンセサイザーのサウンドまで原音に対する高い再現性と自然で豊かな表現を得意とした「AWM2」音源(最大128音ポリフォニック)と、滑らかでダイナミックな音変化を得意とする「FM-X」音源(最大128音ポリフォニック)に加え、アナログシンセサイザーの挙動をすべてデジタルで再現したバーチャルアナログ音源「AN-X」(最大12音ポリフォニック)を新搭載している。AWM2は「MODX+」シリーズでは8エレメントを使用可能だったのに対し、MONTAGE Mシリーズと同じ128エレメントへと拡張。音作りの幅が格段に広がっている。音色の互換については、MOTIFやMOXFシリーズ、旧MONTAGE/MODXシリーズはもちろん、現行のMONTAGE Mシリーズにも対応。さらに、ヤマハがインターネット上で提供している「FM Converter」を利用すれば、DX7シリーズやTXシリーズのサウンドを読み込める。DX7の発売は1983年のことで、実に40年以上前に使われていた楽器の音色を使用できることになる。ライフタムバリューも図られており、OSアップデートにより、継続的な機能拡張を約束している。
また、演奏表現の幅を広げるモーションコントロール機能により、複数のパラメーターをひとつのノブ(Super Knob)で集中的にコントロールできるほか、新たに追加したメイン画面下部の6つの「ディスプレイノブ」や、従来モデルから倍増となった8本のフェーダーによる直感的な操作が手元での表現を支援する。膨大なパラメーターを一つひとつシーケンスに沿って制御し、音色を変化させられる「モーションシーケンス」といったモーションコントロール機能を利用することで、より独創的なパフォーマンスを実現する。
「MODX M」シリーズは可搬性に配慮し、同クラスのシンセサイザーとしては軽量になっており、ライブシーンでの活用が期待できる。
さらに、ライブと音楽制作両面での活用・連携を強めるクローン・ソフトウェアシンセサイザー「EXPANDED SOFTSYNTH PLUGIN for MONTAGE M/MODX M」のダウンロードコードを同梱。このソフトウェアシンセサイザーは、「MODX M」シリーズの音源部と完全互換になっており、本体がない状況であったとしても、「MODX M」シリーズをベースとした音楽制作が行えるようになっている。これは例えば、スタジオで作業してデータを納品したが、作業後、新幹線で移動中にクライアントから連絡が入り、やっぱり、ここの音色変えてほしいといった状況でも対応が可能となることを意味している。ダウンロード開始時期は、2026年初頭の予定で、「MODX M」シリーズ購入者のみに提供され、単体での販売は行われない。
サイズと質量は、「MODX M6」がW882×H117×D347mm/6.6kg、「MODX M7」がW1,089×H117×D347mm/7.6kg、「MODX M8」はW1,310×H152×D391mm/13.6kg。本体のほか、電源アダプター(PA- 300C)、DAW「Cubase AI」のダウンロードコード、先述の「Expanded Softsynth Plugin for MONTAGE M/MODX M」のダウンロードコードなどが付属する。
別売で専用のケースも発売される。「MODX M8」には安定性の高いキャスター付きソフトケース「SC-MODX M8」、「MODX M6」と「MODX M7」には背負えるバックパックタイプのストラップ付きソフトケース「SC-MODX M6」「SC-MODX M7」をそれぞれ用意している。
発売あわせたキャンペーンも実施する。既に実施されている「学生限定!キーボードケースプレゼント」キャンペーンの対象製品に「MODX M」シリーズが追加され、製品を購入した中学生以上の学生(2025年4月~2026年3月に在学中)を対象に、先述のソフトケースがプレゼントされる。応募には日付記載の購入証明(レシートなど)ならびに在学証明(学生証など)の写真、画面キャプチャ等のアップロード。
また、購入者対象に音色ライブラリ「"ヤマハ レジェンダリーシンセ&キーボード" サウンドライブラリー」(シンセマエストロ・氏家克典氏による音色解説テキストファイル付き)を提供するキャンペーンを実施。詳細はこちらに掲出されている。
本シリーズの発売前に、東京・渋谷のYamaha Sound Crossing Shibuyaにて発表会が行われ、登壇したLM事業戦略部の冨岡雅佳部長から、昨年、ヤマハ初のシンセサイザー「SY-1」の発売から50周年を迎え、この一年を記念イヤーとしてさまざまなコンテンツを発信してきたという紹介があった。本製品は、そのアニバーサリーを祝うに相応しいと言えよう。最上位モデルに匹敵する音源を装備しながらも、最も低廉なモデルでは170,500円と、価格でも頑張っている。この価格帯であれば、学生がアルバイトで購入できそうであり、プロと同じ音色が手に入り、プロと同じ感覚で演奏できるというバリューはインパクト大ではなかろうか。
実際に本製品を使用したデモ・パフォーマンスにはキーボーディスト、アレンジャー、プロデュサーとして知られるGakushi氏が登場。Gakushi氏は「MODX M」シリーズを1か月ほど使用しているとのことだったが、「MODX+」シリーズでよりデザインがスタイリッシュになっていて、ステージでも映えると感じたとファーストインプレッションを語った。また、鍵盤について、新しいタッチのものに変わって弾きやすくなったと、プレイヤビリティの高さを評価した。鍵盤に関しては、ヤマハの伝統が受け継がれているところが大きいのだろう。
Gakushi氏の演奏はヤマハのYouTubeチャンネルにアップされてるので、あわせてチェックいただきたい。
発表会の冒頭、冨岡氏から「(ヤマハのシンセサイザーの)次の100年に向けて」というメッセージが送られたが、「MODX M」シリーズはその幕開けを飾る製品となる。決してフラッグシップモデル「MONTAGE Mシリーズ」の「廉価版」ではなく、そのライトなボディから生み出される、パワフルでヘヴィなサウンドを楽しんでいただきたい。
なお、シンセマエストロ・氏家氏を招いて「MONTAGE M」シリーズと「MODX M」シリーズを徹底解説するイベントが予定されている。シリーズの真価に迫るこのイベントもお見逃しなく!











![[USBで録画や再生可能]Tinguポータブルテレビ テレビ小型 14.1インチ 高齢者向け 病院使用可能 大画面 大音量 簡単操作 車中泊 車載用バッグ付き 良い画質 HDMI端子搭載 録画機能 YouTube視聴可能 モバイルバッテリーに対応 AC電源・車載電源に対応 スタンド/吊り下げ/車載の3種類設置 リモコン付き 遠距離操作可能 タイムシフト機能付き 底部ボタン 軽量 (14.1インチ)](https://m.media-amazon.com/images/I/51-Yonm5vZL._SL500_.jpg)