リコーは10月27日、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)ファンド「RICOH Innovation Fund」を通じて、きゃりこん.comと資本提携契約を締結したことを発表した。両社は今回の提携により、医療・介護業界における職場環境の改善と生産性向上への貢献を強化する。


今後も「ヘルスケアの現場ではたらく人々に歓びを」をテーマに、AI技術などを活用して業務の生産性を高めるデジタルサービスを通じて、より快適で安全に働ける環境の実現をパートナー各社と共に推進するとのことだ。

日本の医療・介護業界は超高齢化社会の進行に伴い、医療・介護サービスの利用者が増加している。その一方で、医師や看護師、介護職員などの医療介護従事者不足は深刻化している。また、人材の定着も大きな課題であり、離職理由の上位には長年にわたって「人間関係」が挙げられるなど、個別の組織内だけでは解決が難しい状況も存在する。

きゃりこん.comはこうした課題に対応するため、離職の防止にとどまらず、医療介護の職場の健全性を組織的に高め、働きやすさ向上の基盤強化を実現するサービス「toHANAS(とはなす)」を提供している。

toHANASはデータを活用した従業員のコンディション可視化から、国家資格キャリアコンサルタントによるオンラインケア面談、AIによる面談内容の要約と振り返りまでを組織全体にワンストップで提供する。

リコーは多様な"はたらく"を支援するビジネスを展開しており、ヘルスケア分野においても長年にわたり医療・介護業界向けのソリューションを提供してきた。医療向けプリンターや介護請求・記録アプリケーションの提供をはじめ、近年では「リコーけあマルシェ(統合見守りシステム)」や「メディカルマネージドサービス」、「RICOH オンライン資格確認システム」など商品のラインアップを拡充している。
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