米IBMが年内に人員削減を模索しているようだ。全世界の全従業員の数パーセントに相当する規模を想定しており、背景として高利益率のソフトウェア部門への注力があるという。

○ソフトウェア事業に注力

IBMは声明で「われわれは定期的に人員構成を見直し、必要に応じて調整を行っている」としたうえで「第4四半期(2025年10月~12月)、全世界の従業員の1桁台前半のパーセンテージに影響を与える措置を実施する」と記している。

IBMの従業員数は、2024年末時点で約27万人。同社によると、米国内の一部の従業員が削減の影響を受ける可能性があるが、国内の雇用数は前年比でほぼ横ばいとなる見通しだという。

IBMはCEOのArvind Krishna氏のもとで、ソフトウェア事業への注力を強めている。AIでは2018年に買収したRed Hatを通じて、クラウドサービスへの支出増加を図っている。

10月に発表した第3四半期の決算では、売上高、収益共にアナリストの予想を上回ったが、RedHatのハイブリッドクラウド部門の成長率が鈍化、同期の前年同期比成長率は14%増で、第2四半期の同16%から縮小していた。11月4日付けでReutersなどのメディアが報じている。
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