高級腕時計の中には、製造本数や販売地域、販売時期が限られている「レアな」時計がたびたび登場します。本連載では、数々の腕時計を見てきたプロフェッショナルが厳選する、レアな腕時計を写真とともにお届けします。


今回は、多くのアンティークウォッチを取り扱うシェルマン銀座店の藤原亮介さんに「腕時計の名前」を紹介してもらいました。
○レア度:★★★★★「実物をみれたらご利益があるかも?! レベル」

○どんな腕時計?

アンティークファンから「トウキョウトダイヤル」と呼ばれて親しまれるセクターデザインの「Ref.136」です。

ファーストセールスデイは1934年で、1932年発売の「Ref.96」より後の「136」となりますが、懐中時計が主流だった1920年のペンダントウォッチのムーブメントを採用しています。そのため、リューズがオープンフェイスの懐中時計と同じ12時位置に配されていることも特徴的です。
○スタッフに聞いた、この腕時計がレアな理由

ケース径は27ミリと小ぶりで、丸型と角型の時計が融合したようなデザインになっています。

特徴的なインデックスの文字盤は、セクターダイヤルと呼ばれており、東京都の紋章に見立てて「トウキョウトダイヤル」と呼ばれることもありました。

このトウキョウトと黒文字盤の組み合わせは、良い状態で残っている個体が非常に少なく、懐中時計の時代のムーブメントが搭載されたRef.136は初めて見ました。見られるだけでもラッキーと言って差し支えのない1本です。

藤原亮介 フジワラリョウスケ シェルマン アンティーク事業部シニアマネージャー、シェルマン銀座店本店 店長。メンズアンティークの仕入れ担当として13年程腕時計などを担当。コロナ過以前はアメリカでの買付けも行っていた。時計だけでなく車もアンティークやヴィンテージが好き。
株式会社シェルマン:https://shellman.co.jp/ この監修者の記事一覧はこちら

安藤康之 あんどうやすゆき フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。 この著者の記事一覧はこちら
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