ChatGPTが統合されたOpenAIのAIブラウザ「Atlas」に、垂直タブやGoogle検索を優先する設定など9つの機能追加が行われた。

「垂直タブ」は、開いているタブを画面左側のサイドバーに縦並びのリストとして表示する。
画面上部にタブが横一列に並ぶ一般的なタブ表示は、タブ数が増えるとタブの幅が小さくなり、視認性が低下して作業効率が悪くなる。垂直タブはワイドモニターの横幅を有効活用でき、一覧性を保ったままで多くのタブを表示できるメリットがある。サイドバーは横幅を自由に変更できる。

なお、Atlasには「スクロールタブ」というタブ表示も用意されている。横一列の表示で、ChromeやSafariなど多くのブラウザでは新規タブが右端に追加されていくが、スクロールタブでは左端に追加される。タブが増えてもタブの横幅は縮小せず、画面の横幅に収まらなくなると横スクロールで操作するようになる。作業中のタブを視認しやすく、多くのタブが隠れてしまっても、[⌘]+[shift]+[A]でタブ検索することが可能である。Atlasのタブのデフォルトは「クラシックタブ」だが、開発チームは「スクロールタブ」の活用をすすめている。

タブは、[⌘]+クリックや[shift]+クリックを使って柔軟に複数のタブを選択できるようになった。また、開いているタブをナビゲーションするオプション機能も追加された。設定で「cycle most recent tabs」をオンにすると、[ctrl]+[tab]でタブナビゲーションが表示される。

これまで、ホーム画面やURLバーのボックスでの検索にはChatGPTが用いられ、[⌘]を押しながら検索するとGoogle検索に切り替わる仕様になっていた。
これを設定で入れ替えられるようになった。従来の検索体験を重視するユーザーにとっては、よりスムーズな移行が可能になる。

Ask ChatGPT サイドバーに「Insert(挿入)」ボタンが追加された。たとえば、ブラウザのメイン画面で書いているメール文について、サイドバーのChatGPTに「もっと丁寧な言い回しにして」と依頼した際、サイドバーに表示された回答をコピー&ペーストすることなく、ワンクリックでメイン画面の入力欄に貼り付けられる。

セキュリティ面で、「iCloudパスキー」への対応が追加され、Atlasブラウザ上でiCloudキーチェーンと連携したパスキーの利用・管理が可能になった。

これらのほか、他のブラウザから拡張機能をインポートする機能(現在は新規ユーザー向け、既存ユーザーにも提供予定)や、ダウンロード画面のインターフェース改善が行われた。
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