日々忙しく過ごす社長のカバンの中には、どんなものが入っているのでしょうか? 本連載では、各分野で活躍する会社の経営者が愛用するカバンと、必携アイテムを紹介していきます。今回は株式会社六次元の泉辰徳 代表取締役です。


○株式会社六次元 泉辰徳 代表取締役

大阪府出身、1981年生まれ。神戸の大学を卒業後、呉服屋、CHANEL、楽天でのECコンサルタントを経て28歳で起業。株式会社六次元を設立し、EC支援に特化したサービス「EC店長→(ネクスト)」を展開

泉辰徳社長の「カバンの中身」

○ノートパソコン(ThinkPad)

スペックや品質、安全性などを踏まえ、長年「ThinkPad」を愛用しています。
○ワイヤレスイヤホン(Sudio)

急なオンライン打ち合わせや移動先での商談にもすぐ対応できるよう、常に携帯しています。移動中は周囲の音をほどよく遮ってくれるので、考えを整理したり気持ちを整える時間にも使っています。スマホで情報を詰め込みすぎない方が、結果的に仕事の質が上がる気がしています。
○Kindle

いつもバッグに入れている定番アイテムです。最近は、さまざまな起業家がゼロから事業を立ち上げていく過程を描いた本を読むことが多いです。
○ボールペン(MontBlanc)

定番かもしれませんが、モンブラン(Montblanc)のボールペンは妻からのプレゼントです。結婚したタイミングで贈られたもので、中身のインクを変えてちょうど10年使っています。
○ドーヴィルシリーズのクラッチバッグ(CHANEL)

クラッチとしてはもちろん、財布や小物をまとめるポーチとして日常的に使っています。グレーのキャンバス素材の落ち着いた色合いは、品がありながら主張しすぎず、他の持ち物にもすっとなじみます。


会食のときは、このクラッチだけをトートバッグから取り出してそのまま出かけられるので、コンパクトでスマートに動きたい自分にちょうど良い存在です。特に冬の装いとは相性が良く、この季節は出番が増えます。
CHANELのクラッチバッグに入れている必須アイテム

CHANELドーヴィルシリーズのクラッチバッグには、財布や手帳、身だしなみを整える小物が入っています。

○キルティング ラムスキン 手帳カバー(CHANEL)

CHANELの社員時代、背伸びをして購入したものです。ラムスキンならではのやわらかな手触りと、繊細さの中に品があり、気づけば15年以上愛用しています。キルティングが放つラグジュアリーな存在感もお気に入りで、少し傷や汚れはありますが、当時の気持ちや原点に立ち返らせてくれる特別なアイテムです。
○財布(Bottega Veneta)

8年ほど使っています。持ち物は消費ではなく育てるものだと考えているので、すぐ買い替えるより、長く使えるものが好きです。使い込むほど、自分になじむものが理想です。

○小物入れ

身だしなみアイテムはひとつの小物入れにまとめています。ポーチは確か、妻が買った雑誌の付録だった気がします。中に入っているのは香水の「ブルー ドゥ シャネル」(BLEU DE CHANEL)やギャツビー(GATSBY)のヘアアイテムなど、必要最低限のものだけです。


特にこだわっているのは香水ですね。強く香らせず、肌着に軽くつける程度に抑えていますが、会食や食事の場では、相手や場所に合わせて香りをつけない選択をすることもあります。香りや髪型、清潔感は自己主張ではなく、相手への配慮であり、初対面の印象を形成する仕事道具のひとつだと考えています。
派手すぎず品がある、オールシーズン使える優秀バッグ

○バッグ(ETRO)

このバッグはデザインや質感、サイズ感も含めオールシーズン使用できるので、自然と出番が多くなっていますね。社長という立場上、全身が多くの人の目に触れるため、派手すぎず、品のあるものを選ぶようにしています。
○名刺入れ(ETRO)

ブランドバッグと雰囲気の合わない名刺入れに違和感があり、いろいろ探した結果、ETROでそろえるスタイルに落ち着きました。ETROの象徴であるペイズリー柄は、1981年に名付けられたという背景があり、自分の生まれ年と重なる点にも小さな縁を感じています。控えめで上質、それでいて「わかる人だけが気づく」くらいの絶妙な存在感が気に入っています。

バッグも経営も、選び方ひとつで成果が変わる

六次元は泉社長が楽天でECコンサルタントを経験した後、2014年に創業した企業。ECサイトの売上支援に特化したデジタルマーケティング会社で、ECサイトの構築やWEB制作、WEB広告の運用に加え、全体戦略の設計までをワンストップで提供している。さらに、EC市場の拡大に伴い、教育コンテンツの整備や人材育成にも力を入れている。

「会社経営もマーケティングも行き当たりばったりではなく、きちんと設計して進めることが大切だと考えています。
それはバッグの中身や身だしなみも同じで、相手にどう映るかを想像しながら整えることで、初めて意味を持つものだと思っています」

橋本 岬 2014年に法政大学大学院を中退後、女性ファッション誌の編集者を経てフリーランスに。得意ジャンルは、IT、スタートアップ、エンタメ、女性の働き方。2022年4月から2023年2月までカナダに語学留学。 この著者の記事一覧はこちら
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