「Z世代とのコミュニケーションの取り方がわからない」「Z世代の価値観が理解できない」――そんな声を管理職からよく耳にします。
時代や潮流は変わっても、企業が社員に求める本質は「生産性」と「創造性」。
もし上司がマネジメントの本質を改めて捉え直し、世代を超えて信頼関係を築くことができれば、組織はもっと強くなるはずです。
特に、デジタルやAIを自然に使いこなすZ世代が安心して活躍できる環境を整えることは、企業の競争力に直結します。
本連載では、Z世代と呼ばれる若手層の思考を理解し、「信頼される上司」になるためのヒントを、実際の会話事例を交えながら考えていきます。
前回の記事では【何を決めるかより、なぜそうするかを説明する】をテーマに事例を交えながら解説しました。今回は、【答えを押しつけず、問いを一緒に考える】について解説していきます。
安易に答えを教えない
よくある1on1での会話を見てみましょう。
【悪い例】
部下:「この資料の作り方について教えてください!」
上司:「A社に提案した資料を参考にしてみたらいいと思うよ?」
部下:「A社の資料は確認したのですが、進め方がわからず……」
上司:「なんでそんなこともわからないの?」
Z世代は「そんなこともわからないの?」という言葉を“見放された”と受け取り、自信を一気に失いやすくなります。
【好かれる上司の会話】
部下:「この資料の作り方について教えてください!」
上司:「なるほど。どう進めていけばうまくいくと思う?」
部下:「自分なりに途中まで作ったのですが……」
上司:「ここまで形にできたのはいいね。どこがしっくりこなかった?」
上司が答えをすぐに与えず、部下の考えるプロセスに寄り添う姿勢が信頼を生みます。
この姿勢は単なる“優しさ”ではありません。Z世代が自分で考える力を育むための「経験の余白」を、意図的に作る行為なのです。
間違いを“自分で気づけるようにする”
Z世代は評価に敏感で、「否定された」と感じると一気に心を閉ざしてしまうことがあります。
【悪い例】
部下:「新規のお客様へ営業に行ったのですが、全然ダメでした……」
上司:「事前準備はしたのか? 材料が足りないんじゃないか?」
部下:(準備不足なダメな人だと思われたかも……)
だからこそ上司には、「間違いを指摘する」のではなく、自分で気づける問いを投げかける姿勢が求められます。
【好かれる上司の会話】
上司:「浮かない顔だね。何があった?」
部下:「実は新規営業がうまくいかなくて……」
上司:「新人の頃の僕も同じだったよ」
上司:「より良いアプローチにするには、何が必要だったと思う?」
部下:「もっと事前準備が必要だったと思います」
問いが思考を促し、成長のきっかけを自ら掴ませる。それが、本当の意味で部下を育てるマネジメントです。
「正解を求める思考」を「創造する思考」へ導く
Z世代の多くは、「正解のある課題」に慣れて育ってきました。ビジネスのような答えのない世界では、間違えることへの恐れから動けなくなることもあります。
ここで上司が担う役割は、正解を渡すことではなく、「考えるプロセス」を一緒に育てることです。
【悪い例】
部下:「この企画、どの方向で進めばいいですか?」
上司:「自分で考えろよ。
間違える恐怖を強め、主体性を奪ってしまいます。
【好かれる上司の会話】
上司:「面白い企画だね。まずどんなゴールを想定してる?」
部下:「ユーザーの利用率を上げたいです」
上司:「いいね。じゃあそのゴールに必要な要素を一緒に書き出してみよう」
正解を教えるのではなく、「正解の作り方」を共に探る姿勢が成長を後押しします。
失敗に対する“セーフティネット”を示す
Z世代が挑戦できない最大の理由は、「失敗した自分を評価されるのが怖い」からです。常に比較される環境で育った彼らにとって、失敗は能力不足の烙印に感じられがちです。
だからこそ上司には、「失敗は経験の一部である」という価値観を示す役割が求められます。
【好かれる上司の言葉例】
「まずはできそうなところから試してみよう。僕も一緒に見るから」
「失敗しても大丈夫。責任は僕が持つよ」
「うまくいかなくても、そこから何を学べたかを一緒に考えよう」
失敗を再定義することで、挑戦への心理的ハードルは大きく下がります。
マネージャーこそ“アンラーン”が必要
Z世代に合わせた特別なマネジメントが必要なわけではありません。求められるのは、「自分とは違う価値観の人と、どう共に働くか」という普遍的なリーダーシップです。
「Z世代は分かり合えない」という思い込みを手放し、対話の場を開くこと。そこから信頼関係は始まります。
信頼される上司は「寄り添って、未来を共に描く」
Z世代が信頼する上司には、共通点があります。
信頼は上下関係からではなく、「共に未来を創る関係性」から生まれます。
世代を超えて強いチームをつくる鍵は、この「共に考える文化」にあります。
次回は、【日常会話で「大丈夫? 」ではなく「どう感じてる?」と聞く】をテーマに、より深いコミュニケーションのコツを紹介します。
瀬田 千恵子 せた ちえこ
株式会社チームボックス 取締役 COO/リーダーシップ開発・組織開発コンサルタント 国内外の企業で人事・採用・人材開発職を経て、現在は株式会社チームボックスにてCOO(最高執行責任者)を務める。現場の指揮官としても活躍し、数多くのリーダー育成に携わるとともに、日本有数の大手企業の経営層の育成にも取り組んでいる。⽴教⼤学⼤学院 経営学研究科修了(経営学修⼠/専⾨:リーダーシップ開発)。ICC国際コーチング連盟認定プロフェッショナルコーチ。
【登壇実績】日経クロスウーマン主催:悩める管理職のためのオーセンティックリーダーシップ術そのほか大手飲料メーカー、ヘルスケア業界企業をはじめ、業界を問わず企業・団体にて講演実績を持つ。リーダーシップ開発や組織変革をテーマに、現場感覚と理論の両軸を活かした実践的な内容で多くの共感を得ている。
【受賞歴】Japan CxO Award:トップノミネーター この著者の記事一覧はこちら
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