近ごろ、にわかに人気を集めているスープメーカー。ほったらかしで本格的なポタージュができるのが魅力で、平均的な価格は1万数千円ほど。


そこにニトリが約半額の5,990円というお手頃価格で参入しました。果たしてその実力は「お値段以上」なのか、ニトリの「毎日使える スリム調理ポット」(以下、スリム調理ポット)を実際に使ってみました。

容量は600ml、コンパクトな設計だけどちょっと背は高め

スリム調理ポットは、本体とフタ、電源コード、そして洗浄用のブラシというシンプルな構成。容量は600mlで、大人2人~3人分の調理が一度に行えます。

本体の底にはチタンコーティングされた8枚刃。この刃が食材を刻んでなめらかにしてくれます。ただし刃は取り外しできないので、使用後はすぐお手入れするのが重要になります。

650mlのペットボトルと比較してみました。設置面積が非常に小さく、約16.6cm四方のスペースがあれば置けるため、大型の自動調理鍋は置けないと諦めた人でもチャレンジできそうなコンパクトさです。

ただし、縦に長い(高さ:約26.2cm)ため、収納するつもりの棚にちゃんと入るかチェックは必要です。

自動メニューはスープ・ポタージュが作れる加熱と攪拌ありの「クリーミー」と「あっさり」、混ぜずに加熱する「煮込み」、ほどよく食材の食感を残す「おかゆ」、付属のエッグスタンドを使って加熱する「ゆで卵」と「温泉卵」、約42℃で加熱してヨーグルトなどを作る「発酵」、加熱せず攪拌する「ジュース」といった全8種です。

一番下の「4時間」「8時間」は予約調理のボタンで、記載時間以降に調理を開始します。
待機時間中は容器内を約70℃で保温してくれます。

使用前は念入りに洗浄を!

入手したらすぐに使いたいところですが、スリム調理ポットは使用前の洗浄が非常に重要。説明書に使用前のお手入れが必須である、と大きく明記されています。

コーティングに含まれる成分が製品本体に残っている場合があるため、内部をしっかり拭いてしてから使わないと、調理中にフタが少し浮いてくることがあるそうです。

特に本体内部のフタと接するあたりは、中性洗剤を薄めた水をつけて固く絞った布でしっかりと拭き取ることをおすすめします。お手入れを行った後に使ってみたところ、フタが浮いてくることはありませんでした。

とろとろポタージュがほったらかしで完成!おかゆやゆで卵もできる!

さっそく基本のコーンポタージュを作ってみます。入れられる材料の大きさは「3cm以内」なので、切る工程は玉ねぎのみ。それも、冷凍のきざみ玉ねぎを解凍して使えばらくちんです。

ただし、熱い食材を入れると運転が止まってしまうため、冷凍野菜の場合半解凍くらいで止めるか冷ますかしたほうがよさそうです。

材料をそろえてポットに入れてスイッチオン、と工程は大変シンプル。スープの仕上がりをスイッチひとつで「あっさり」か「クリーミー」どちらか変えられるのですが、初回は濃厚に仕上がる「クリーミー」を選択しました。


動作音はミキサーと同程度で、なかなか大きめです。ミキサーと違って外からでは音が出るタイミングが読めないため、不意にびっくりすることもありました。

できあがったコーンスープを食べてみたところ、缶詰のコーンしか使っていないのに、まるでクリーム缶を使ったような甘味とトロみが!これが家で、しかもほったらかしで作れるのは嬉しいです。

材料を変えてかぼちゃや枝豆でもスープを作ってみましたが、特別な材料を加えなくてもしっかりとろみがつき、家庭料理ではあまり登場しない食感が新鮮に感じました。

ポタージュのなめらかさは、かぼちゃとじゃがいもはどちらもしっかりトロトロ。コーンは皮つきな分少しだけ荒い印象ですが、それでも十分おいしく仕上がります。

レシピの分量がポットの容量に合わせて定められているため、缶詰よりバラ凍結の冷凍野菜や、適宜切って量を調整できる生野菜のほうが使い勝手がよさそうです。

通常の調理工程なら切って、煮て、なめらかにして……とその都度人の手が必要なポタージュを、ほったらかしで作れるのは思った以上に快適でした!

健康面でも、ポタージュに使ったのと同じ量の野菜を生で食べようとしたらかなり大変なので、手軽においしく野菜をとれるのは大きなメリット。離乳食や介護食を作っているご家庭の省力化にもなりそうです。

次に試した「おかゆ」は食材の食感を残して調理するメニュー。中華がゆを作ってみましたが、材料のお米は研いだ生米を使います。

炊飯器で炊くと時間がかかる上に大量にできてしまうおかゆですが、こちらはスープと同じ25分程度でしっかりとろとろのおかゆが適量作れました。
お米の粒を攪拌して細かくしているので、まるで長く煮込んだような仕上がりでした。

専用のエッグスタンドがついている「ゆで卵モード」にも挑戦。鍋でゆでるのとほぼ同等の時間ながら、湯を沸騰させる時間抜きで12分なので、個人的にはスピーディに感じました。

カッターより下くらいの少量の水でしっかり固ゆでに仕上がります。温泉卵は卵が浸かる程度の水を入れて作るため、入れる水の量を増やすとその分ゆで卵でも柔らかい仕上がりになるようでした。

ゆで卵を作れる家電はいろいろあるので、これひとつで購入の決め手になるものではないですが、「スープしか作れなくて飽きた」という状況を防ぐにはちょうどいい、プラスアルファの要素です。簡単にゆで卵を作れるので、日々のたんぱく質摂取にも効果的だと思いました。
メニューにはないけど実はある「洗浄モード」

スリム調理ポットは本体正面に選べるモードがついていますが、一見すると洗浄にかかわるメニューは書かれていません。ですが実は「ジュース」モードが洗浄を兼ねていて、加熱せずに攪拌することで、カッターについた食材の残りなどを落としてくれます。

ポタージュやおかゆはトロッとした仕上がりは魅力ですが、どうしてもカッターの周りを中心に材料が付着することが多いです。本体内部の洗浄も同時に行えるので、一度使ったら水と洗剤をすぐ入れて、ジュースモードを作動させることで、ブラシの裏に食べ物が固着するのを防げます。
ポタージュが「毎日のごはん」に昇格!あったかいスープ好きにオススメ

これまで筆者は日常の献立にポタージュを挙げることはなかったのですが、それはとにかく手間がかかるという印象があったから。
これまでになかった献立がほったらかしで作れるというのはまさに「お値段以上」の体験でした。

人それぞれの好みによって重視するポイントは異なると思いますが、スリム調理ポットは多様化するスープメーカージャンルにおける入門機として、必要十分な機能を備えています。

スープは作ってみたいけど予算があんまりない
見た目よりコスパ重視
1~3人家族であまり大量に作ると逆に持て余す

こんな人にはぜひおすすめです!スープを日常に取り入れたいと感じる人はぜひ一度使ってみてください。
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