マンションリサーチは1月9日、「金利上昇時代に選ばれる東京駅30分圏マンションエリア」を公開した。同社のデータ事業開発室・不動産データ分析責任者で福嶋総研の代表研究員である福嶋真司氏が、東京駅30分圏内マンションの価格水準および上昇トレンド、エリア特性を比較・整理した。


金利上昇が現実味を帯び、住宅ローン負担の増加が懸念されるなか、東京都心の中古マンション価格は高値圏を維持している。こうした環境下で注目されるのが、東京都心の外郭部に位置する主要ターミナル駅周辺。特に東京駅から30分~40分圏内に位置する横浜駅、大宮駅、千葉駅と、東京駅から20~30分圏に位置する武蔵小杉駅、浦和駅、船橋駅には、大きな注目が集まっている。

東京駅から30分~40分圏内の横浜駅・大宮駅・千葉駅は、価格水準と上昇トレンドについては「横浜>大宮>千葉」の順で、各都市の規模やブランド力が反映されている。

横浜は完成された都市機能を持ち、その分需要は極めて強く、流動性・資産性ともに優れている。大宮は新幹線を含む多数路線が利用可能で利便性に優れているが、横浜駅より住宅価格は抑えられている。千葉市の中心として行政・商業機能を担うターミナルである千葉は、横浜・大宮と比べ住宅は手頃感があり、初期コストを抑えたい層の選択肢となっているとのこと。

横浜駅・大宮駅・千葉駅の3駅で比較すると、横浜駅が総合力で非常に強いエリアに見えるが、東京駅からの所要時間が同等という前提に立つと、大宮駅や千葉駅は価格水準が低いにもかかわらず、資産性が極端に劣るわけではないという。特に成長性や需給の安定性を考慮すれば、「相対的に割安」と評価することも可能とのこと。

武蔵小杉駅、浦和駅、船橋駅は、より都心に近い20分~30分圏にあり、さらに高い価格水準で推移している。ここでも「武蔵小杉>浦和>船橋」の順で価格差が生じている。

武蔵小杉は価格水準は高いものの、突出した交通利便性で共働き世帯の支持が厚い。
浦和も県内では価格は高めだが、駅前再開発により商業利便性は向上しつつも、住宅地としての品格や住環境が保たれている。船橋は派手な再開発は少ないものの、生活利便性と手頃な価格を両立している。

武蔵小杉駅、浦和駅、船橋駅の3駅で比較すると、武蔵小杉駅は価格水準は高いものの、交通利便性・資産性・成長性のバランスは非常に優れており、有力な選択肢と言える。しかし、供給量が多いことから築年や立地による価格差が拡大しやすく、将来の資産価値に差が出やすい点には注意が必要とのこと。金利上昇局面ではエリア選び以上に物件選びが重要になることを、改めて認識しておく必要があるという。
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