11月18日にファーウェイのハイエンドシリーズの最新モデル「WATCH Ultimate 2」が発売されました。

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このスマートウォッチは、2023年5月に発売された「WATCH Ultimate」の後継モデル。
初代は水深100mまでのダイビングに対応したことが話題でしたが、最新モデルの「Ultimate 2」は、さらに上をいく水深150mに対応。しかもソナーによる水中コミュニケーションができるようになりました。同社によると、単体で水中通信できるウォッチは史上初とのこと。

ウォッチによる水中コミュニケーションとは、いったいどんなものなのか、メーカーにUltimate 2のブルー(市場想定価格 174,680円前後)を借りて、石垣島(沖縄県)でのダイビングで試してきました。

水中でメッセージが届く! ソナー通信搭載ウォッチ

そもそもソナーとは、超音波を利用して水中の物体の位置などを計測する技術のこと。Ultimate 2ではコンパクトなソナーモジュールをウォッチに搭載することで、30m離れた仲間とのメッセージ交換が可能になりました。SOSの場合は途中にいる仲間を経由して、最大60m離れた相手にメッセージを届けることができます。

送信できるメッセージは顔文字も含めて30個程度。水中でそれらのメッセージから送りたいものを選択することで、メッセージ交換ができます。利用するには、事前にペアリングが必要。最大50人とペアリングでき、「未登録番号からのメッセージをブロック」するという機能もあります。

ちゃんとメッセージが送れるかどうか、「水上のテスト」モードで確認しておくと安心です。
その際、空気中では音波が伝わりにくいので、互いに近寄って操作します。ペアリングはワークアウトのダイビングモードから「ダイバー通信」を選び、「自分のバディ」の「新規バディ」から操作。水上のテストは、メッセージを選択して「送信」します。この事前準備は意外と簡単に行うことができました。

メッセージと一緒に、各自に割り当てられたIDが表記されます。このIDにニックネームを入力することもできるので、複数のメンバーとやり取りする場合は、ニックネームを設定しておくと、誰から届いたメッセージなのかがわかりやすいと思います。

実際に潜ってみた。水中操作とコミュニケーションは?

水中ではウォッチ画面のタッチ操作が使えないので、リューズを回転させたり、ボタンを押したりして操作します。水中でうまくできるか心配でしたが、リューズが大きめなので、グローブをはめていても難なく操作できました。

事前によく利用しそうなメッセージを選んで、使わないと思われるものを削除しておくと、メッセージが選びやすいと思います。今回、SOSは試しませんでしたが、緊急時には左上のボタンを長押しすることで、SOSを送信できます。

メッセージが届くと音と振動で伝えてくれます。
これは設定で音だけ、振動だけ、音も振動もなしに変更可能。メッセージは画面にわかりやすく表示されます。メッセージを送り合ってみて、水中で意志を伝え合える体験は新鮮で、とても楽しいことだと感じました。

水中では声で会話できないので、通常、意思疎通にはハンドシグナルを用います。例えば、潜水や浮上する時は手をグーにして親指を向かう方向の下や上に向けます。見てほしいものがある時は、2本の指でマスクの目の部分を指し、対象物を指さすといった具合です。魚の名前やどんな動作をしているかなど、複雑な情報を伝えたい時は、水中スレートというホワイトボード的なものに文字を書いて伝えます。

このようなコミュニケーションは相手が近くにいる時には成り立ちますが、離れてしまうとやり取りが難しくなります。ダイビングではバディ・システムといって、2人1組で行動し、互いの安全を確保するというルールがあります。よくあるシチュエーションが、チームが別の場所に移動しようとしているのに、自分のバディが魚の撮影に夢中で気付いていないこと。そんな時にはバディがいる場所まで引き返して、肩に触れるなどして、気付かせてあげます。

Ultimate 2のソナーを用いた水中通信は、離れている相手に「こっちに来て」とか、「こっちを見て」という意志を伝える時に便利だと感じました。
そのほか、複数人に一度にメッセージが送れるので、体験ダイビングなどの講習の時に、インストラクターから指示を出したりするのにも便利そうです。現在は登録されたメッセージのみの対応ですが、自分で作成したメッセージも送れるようになると、より楽しく使えそうです。

筆者はメッセージが届いたら音と振動で通知されるように設定していたので、周囲の人にもその音が聞こえてしまったようです。通知音が出る場合は、あらかじめ一緒に潜るチームに音が出ることを伝えておくと、何の音か疑問を感じさせることがないと思います。
画面が見やすかったのが◎、安全停止時間も視覚で確認

ダイビングを始める時に、「ダイビングを自動で開始」が初期設定でオンになっているので、水深1.2mに達した時点でダイビング中であることを認識し、自動的に計測を開始する仕様になっています。 ただ今回、6回潜りましたが、その内1回、自動で起動しなかったことがありました。その場合、手動でも開始できるので、操作方法を覚えておくと安心。

ダイビング中には水深や潜水時間、無減圧限界(NDL、ダイバーが減圧停止なしでその深度に留まれる最大時間)など、必要なデータがディスプレイに表示されます。最大輝度3,500nitsとファーウェイ史上最高なので、画面が鮮やかで水中でも見やすかったです。

水深6mまで浮上すると安全停止が始まり、音と振動、ポップアップ表示で教えてくれます。安全停止の時間は3~5分の間で設定可能。数字がカウントダウンされるだけでなく、画面周囲のラインが消えていくので、視覚的にも残りの時間をイメージしやすかったです。


そしてボートに上がってくると、ダイビングのログを自動で終了します。その際、設定に「水面での遅延時間」という項目があり、初期設定では30分になっています。この値は10秒から1時間の間で変更可能。これは次のダイビングまでの休息時間を設定するものなのですが、余計にログを取ることになるので、10秒、30秒、1分程度に変更して、ダイビング終了時にログも終了するのが良いと思います。次のダイビングまでには最低でも1時間は空けたいところ。そういう意味でも30分では不十分です。

ワークアウトが終了すると自動的に水分を排出してくれます。ボートで休憩しながら、ウォッチでダイビングログが見られるのも便利でした。中でも自分がどのように潜ったのかがわかる深度のチャートが興味深かったです。

水中での意思疎通は面白い体験だった

筆者は普段、スマートウォッチを愛用していますが、ダイビングの時はダイブコンピュータに付け替えます。それがUltimateやUltimate 2だと、いつものスマートウォッチをそのままダイビングでも利用できるのが魅力。

レジャーダイビングの最大深度は40m。
筆者が持つライセンスでは30mまでしか潜れないので、Ultimate 2の水深150m対応は充分過ぎる機能でした。それだけに水圧で壊れる心配をすることなく、安心して潜ることができました。

Ultimate 2はフリーダイビングの国際大会である「ボルケーノカップ 2025」の大会公式ウォッチとして採用されていることからも、プロの利用も視野に入れたモデル。150mの深度に対応するために、ウォッチケースやベゼルに超硬質コーティングを施して、初代の3倍の強度を持たせ、主要パーツに海水による腐食を防ぐコーティングを行ったそうです。

水圧感知式自動防水構造という、自動的に圧力を感知して、自動で防水構造を強化する機能を初搭載。20気圧防水に対応するほか、IP68とIP69の防水・防塵性能の規格にも準拠しています。

今回、Ultimate 2を試してみて、水中ソナー通信で、水中で意思疎通できたのがとても面白かったです。当初は水中での操作が心配だったのですが、意外と簡単にメッセージをやり取りできました。しかも水深150mに対応するなど、その本格的な機能には驚きです。

ダイビングのほかにも、ゴルフやトレラン、ランニングなど、100以上のスポーツに対応し、プロフェッショナルな機能でサポートしてくれます。使っているうちに、ダイビングだけでなく、ランニングやゴルフにもチャレンジしてみたいと思わせてくれました。チャレンジ精神を呼び起こしてくれるスマートウォッチなので、アクティブなライフスタイルを目指す人に使ってほしいです。


綿谷禎子 わたたにさちこ 情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。 この著者の記事一覧はこちら
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