ロンドンに拠点を置くマーケティングデータ・アナリティクス企業のカンターが、消費者意識と財務実績に基づく「Kantar BrandZ 2026 日本ブランドランキング トップ50」を発表した。上位50ブランドの総価値は過去2年間で27%増加し、2,860億ドルに達した。


2026年版ランキングでは、円安やインフレ、国際情勢の不透明感といった逆風下にありながら、日本ブランドが力強い成長を遂げている実態が示された。トップ50ブランドの総価値は2024年比で約605億ドル増加し、海外市場での成長が全体を押し上げた。上位50ブランドのうち21社は海外貢献率が50%を超え、海外貢献の合計はブランド総価値の64%を占めている。

ランキング首位はトヨタで、ブランド価値は308億ドル。前年から8%成長し、日本で最も価値あるブランドの地位を維持した。代替エネルギー車への投資や品質・信頼性への評価が、グローバル市場での優位性を支えている。販売台数の大半を海外市場が占める点も特徴だ。

2位はソニーで、ブランド価値は284億ドルと2024年比で41%増加した。エンターテインメントIPへの戦略的な注力と、世界的に確立されたブランド基盤が成長を後押しした。3位にはユニクロが入り、ブランド価値は246億ドルと80%増を記録。国際展開の加速により、日本を代表するグローバル成長ブランドとして存在感を高めている。

成長率で最も伸びたのはアシックスで、過去2年間のブランド価値は310%増加した。
高価格帯、とりわけランニングカテゴリーへの注力により、短期的な値引きに依存しないブランド戦略への転換が奏功した。金融分野でも成長が目立ち、東京海上日動や三菱UFJ銀行、みずほ銀行が大幅な伸びを示した。

また、今回の調査で新しくバンダイナムコとコナミが加わり、ゲームを中心としたエンターテインメント分野の存在感が一段と高まった。レクサスや損保ジャパンは今回初めてランクインし、無印良品、りそな銀行、スシローは再登場となった。

レポートでは、日本ブランドの成長要因として「意義のある差別性」や文化的関連性の重要性を指摘している。デジタル加速を背景に、複数カテゴリーへとブランド資産を展開する動きや、サブスクリプション、デジタル体験、AI活用といった価値提供の再構築が、今後の競争力を左右すると分析している。

なお、カンターが過去に実施した同様の調査においてトヨタは2021年、2023年、2024年全てでランキング1位を獲得。なお2位企業は、全てNTTが選ばれている。
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