「本当は8時間寝たいけれど、そんな余裕はない」忙しい毎日の中で、睡眠時間を削ることに慣れてしまっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、「8時間寝ないと体に悪い」という噂について、25歳から69歳までのマイナビニュース会員412名にアンケートを実施しました。
回答者の声を見ると、「睡眠は時間よりも質が大事」と噂を否定する方がいる一方、「実際に8時間睡眠の日はパフォーマンスが明らかに違う」と効果を実感している方も。
では実際のところ、どうなのでしょうか。睡眠呼吸器科医の後平泰信先生にお話を伺ったところ、「8時間寝ないと体に悪い」というのは「科学的には根拠に乏しい」という答えが返ってきました。
最適な睡眠時間は人それぞれ違う
後平先生によると、最適な睡眠時間は人によって異なるとのこと。目安となるのは、翌日の日中に眠気やだるさが残らない程度の睡眠時間だといいます。
「何時間寝なければいけない」という思い込みは、かえって睡眠へのプレッシャーになってしまうこともあるそうです。大切なのは、自分に合ったちょうど良い睡眠時間を見つけることだと、後平先生は強調します。
死亡率が最も低いのは「7時間睡眠」
一方で後平先生は、死亡率や生活習慣病、うつ病、認知症のリスクという観点では、7時間睡眠が最もリスクが低いという研究結果があると教えてくれました。
さらに後平先生は、睡眠時間は短すぎても長すぎても、さまざまなリスクがあると話します。睡眠時間が短すぎる場合、食欲を抑えるホルモンの分泌が低下し、反対に食欲を高めるホルモンが増加することで、肥満につながる可能性があるといいます。
一方、長時間睡眠では睡眠時無呼吸が増えやすく、死亡リスクの上昇にもつながるといいます。
「8時間」という数字にとらわれすぎず、自分の体の声に耳を傾けることが健康的な睡眠習慣につながっていきます。
○後平泰信(ごひら やすのぶ)
循環器内科医。徳洲会グループで初期・後期研修を経て循環器内科に従事し、札幌東徳洲会病院では医長、部長を歴任。あわせて睡眠・無呼吸・遠隔医療センター長として、睡眠医療と遠隔医療の診療体制づくりにも携わる。現在は医療法人徳洲会 札幌もいわ徳洲会病院 病院長。専門は循環器内科を軸に、睡眠全般・睡眠時無呼吸症候群、内科診療、スポーツ医学、遠隔医療、地域医療など幅広い領域で臨床と医療連携に取り組む。
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