「世界一の投資家」とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏の発言は、投資家や金融関係者のみならず、世界中の多くの人の関心を集めます。彼の発言は投資家が参考にするだけではなく、正しいマネーセンスとともに「人生をどう生きるべきか」という指針も示してくれるからです。


本記事では、『資産24兆円の世界一の投資家 ウォーレンバフェットの名言 お金を増やすために欠かせない思考』(桑原晃弥 著/ぱる出版 刊)から、一部を抜粋して紹介します。
○まずまずの企業を素晴らしい価格で買うよりも、素晴らしい企業をまずまずの価格で買うことの方が、はるかに良いのです 『バフェットからの手紙』第5版

ウォーレン・バフェットの投資スタイルが変わったことを象徴しているのが1971年のシーズ・キャンディーズの買収です。

それ以前のバフェットの投資スタイルは、とにかく「安さ」を重視していました。企業が素晴らしいかどうかよりも、価格の安さを重視して、その企業の資産よりもはるかに安い価格で手に入るなら、その企業に投資をするところがありました。しかし、実際には競争力を持たない企業というのはみじめなもので、バフェットがお金や時間をかけて立て直そうとしても立て直すことはできず、最終的には手放すことになり、得られるものも微々たるものでした。

ベンジャミン・グレアム仕込みの「シケモク買い」の限界でした。もちろん当時のバフェットは自動車保険のガイコやアメリカン・エキスプレスといった資産よりも成長性が期待できる企業への投資も行っていましたが、まだシケモク買い的な考え方を引きずっていたのです。この時期、バフェットはバフェット・パートナーシップを解散して、バークシャー・ハサウェイの経営に専念するようになっていますが、その頃、「カリフォルニアではかなう相手のいない企業」であるシーズ・キャンディーズが売りに出ていることを教えられました。

バフェットは以前から製菓会社について調べてはいましたが、「割高」とも感じていました。代わりに動いたのが「シケモク買い」を好むバフェットと違って、「成長企業」を高く評価するチャーリー・マンガーです。シーズの要求は500万ドルの資産に対して6倍の3000万ドルです。バフェットには高い買い物に思えましたが、同社のブランドカや名声、商標、顧客の信頼といった「見えない価値」を評価するマンガーは、「妥当な金額で買える。
マネジャーも切れ者だ」とバフェットを説得、同社を買収することになったのです。

結果は素晴らしいものでした。シーズ・キャンディーズはバークシャー・ハサウェイや老舗百貨店ホクスチャイルド・コーンといったガタガタの駄馬と違ってバフェットにさしたる苦労もなしに長年にわたって利益をもたらし続けてくれることになりました。後年、バフェットはコカ・コーラに多額の投資を行い、大きな利益を手にしていますが、それを可能にしてくれたのはシーズ・キャンディーズの成功だったとまで話しています。

「まずまずの企業を素晴らしい価格で買うよりも、素晴らしい企業をまずまずの価格で買うことの方が、はるかに良いのです」がバフェットの投資原則となります。

【ワンポイント】「安物買いの銭失い」に気をつける。

○『資産24兆円の世界一の投資家 ウォーレンバフェットの名言 お金を増やすために欠かせない思考』(桑原晃弥 著/ぱる出版 刊)

金融、特に投資の世界におけるウォーレン・バフェットの存在感は圧倒的なものです。個人資産はおよそ24兆円と、世界の富豪ランキングでも常に上位を占めています。

バフェットの発する言葉の多くは、長年に渡る投資活動を通して生まれたものです。当然、投資家の役に立つものがたくさんありますが、その考え方はアマゾンやグーグルの創業者たちにとって経営を行い、危機を乗り越える大きな支えとなっています。

バフェットの言葉に触れることで投資に対する考え方や、正しいマネーセンスはもちろん身につきますが、それに加えて「どう生きるべきか」という太い柱も育っていくはずです。結果、金銭的、社会的成功だけでなく、精神的にもより豊かな人生を送ることができるはずです。


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