新生活を機に、オーダースーツへの挑戦を考えるビジネスパーソンも多いはず。一方で、「難しそう」「失敗しそう」といった不安から、最初の一歩を踏み出せないという人も少なくない。


今回は、「ビジネスをもっとカジュアルに、カジュアルをもっとドレッシーに。」をコンセプトに次世代スーツを提案する「オリヒカ」にビジネスでもカジュアルでも活躍する仕立てのポイントやアイテムの組み合わせ方などを聞いた。

○パターンオーダーを選ぶべきコスト以上のメリット

大きく「フルオーダー」「パターンオーダー」「イージーオーダー」の3つに分類できるオーダースーツ。中でも体型に合わせて一から型紙を作成する「フルオーダー」はより自由度も高く、最高級のオーダー方式と言える。

一方で、サイズが本当に合うかを確かめるために仮布で仕立ててチェックと調整を何度か行い、仮縫い後に本縫いに入るなど、手間と時間がかかる。それに伴い価格も上昇し、1着20万円~30万円ほどがスタート価格となり、生地によっては何百万円ということも珍しくない。

オーダースーツと聞いて敷居が高いと感じてしまう所以だが、現在主流となっているのはあらかじめ用意されるパターンを基に体型に合わせて調整する「パターンオーダー」だ。このオーダー方式であってもボタンや裏地などの変更といった細かな調整に対応するが、型紙を一から起こすようなゼロからの作業はないので、コストを圧倒的に抑えることが可能だ。

しかし、はじめてオーダースーツを仕立てる際、「パターンオーダー」にはコスト以上のメリットがあると久田さんは言う。

「フルオーダーの場合は、既製服が大量にある店でなければ、基本的にはバンチブックの小さな生地見本で全体をイメージしなければいけません。でも、パターンオーダーの場合は、最初にある程度の形が決まっています。そのため、例えば色味が近い生地を当てることで仕上がった際の雰囲気もつかみやすく、仕上がった時の認識ギャップをかなり埋められます。時間や費用といったコストも抑えられますが、認識に齟齬がなく、ご満足いただけるオーダースーツを早く仕立てることができることこそパターンオーダーの最大のメリットだと思います」

オリヒカのパーソナルオーダー(4万3,890円~)で用意されるパターンは、2つボタンと段返りの3つボタンを採用するシングル各1種類とダブル1種類の計3種類だ。


「この数は決して多いというわけではありません。ただ、はじめてのオーダースーツの場合、選択肢がある程度絞られているお店の方が、選びやすくてトライしやすいという一面はあると思います」
○オーダースーツをカジュアルに仕立てるポイント

特にビジネスカジュアルを強みとするオリヒカのパーソナルオーダー。肩周りにはソフコンと呼ばれる仕様を採用し、ベーシックなシングルでは2つボタンと段返りの3つボタンを選択できるようにすることで様々なシーンや好みに対応する高い汎用性が特徴となる。その中で、よりビジネスカジュアルで使いやすくする大きなポイントが着丈だ。

「首の位置から踵までを総丈と言い、その長さが1対1になる着丈が一番きれいに見えると言われていますが、この着丈を少し短めに設定して仕立てるとジャケットを単品で着用する場合もすごく使いやすくなります。また、ポケットも通常はドレッシーなフラップ付きのポケットになりますが、フラップのないタイプを選んでいただくとジャケット単品としての使いやすさが格段に向上します。クラシカルな作りだとジャケット単品で着用してもスーツの上着を着ているというのがどうしてもわかってしまいますので、ジャケット単品での着用も想定されているのであれば検討してみてもいいと思います」

他にも、裏地の張り方を工夫することでドレッシーなスーツをカジュアルに寄せることもできるという。

「本来、スーツには総裏と言って全部裏地を貼り付ける作りしかなかったと言われていますが、今は背抜きという半分は背を抜けるような軽快な裏地があります。ビジネスカジュアルや通年で使いたいということであれば、背抜きにすることで動きが少し柔らかくなり、印象も変わると思います」

オーダースーツでせっかく自分好みに仕立てられるのなら、自分らしさを表現したいと考える人も多いだろう。では、もっとも個性を表現できるポイントはどこなのか。久田さんの見解は次の通りだ。

「例えば、すごくファッションが好きな方が、自分の好きな色だからと会議などで、あえてベージュやグレンチェックなど明るめで派手なスーツを着るとします。
日本人はそうした場ではどちらかと言うと黒や紺のダークスーツを着る方が多いですが、その中で自分好みのスーツを着続けていくと、だんだんその方の人となりが周囲にも鮮明になっていくはずです。その意味でも、やはり面積の大きい生地は、その人を表す最大のセルフマネジメントになるのではないでしょうか」

一方で、注意しなければいけないのがボタンだ。

「ボタンで個性を演出するのも素敵ですが、生地に対してコントラストがつきすぎてしまうなど、実はものすごく失敗例が多いポイントでもあります。例えば紺地のスーツに白いボタンの組み合わせは一見おしゃれに見えますが、ダブルの6つボタンに加えて袖ボタンもとなるとかなり派手に仕上がります。ステッチなどにもカラーをつけられますが、そこにも白系のステッチを入れてしまうと、まるで仮縫い状態のまま着ているような感じです。なので、最初の1着を作られる方はボタンで個性を演出しようとはせずに、生地色に近い同色系で綺麗にまとめた方が満足度の高いスーツが仕立てられると思います」
○スーツをビジネスとカジュアルの両面で活用するコーディネートのコツは?

合わせるアイテムによってもカジュアルさは大きく異なる。基本的に印象はインナーで大きく変わり、今の時期であればタートルネックのトップスを合わせることでグッとカジュアルさを増すことができる。その中で、よりスポーティーにするなら、ベルトと靴に注目すべきと久田さんは言う。

「ベルトをメッシュタイプにしたり、靴をスニーカーに変えたりするのも手です。例えばオリヒカのビズスポシリーズでは、ベルトもゴム入りで伸びるようになっています。これが革ベルトだとパンツが伸びたとしても連動して伸びるということはありませんが、ゴム入りであれば連動して伸びるため快適にお召しいただけます。

靴もオリヒカでセレクトしているドレススニーカーにようにオールレザーで作っているタイプでまとめていただくと、ドレッシーさが残るのでラフになりすぎません。
また、靴をスニーカーにするのであれば、裾の長さをあらかじめ少し短めにとっておくといいです。長くお召しいただくためにパンツを2本作られる方もいると思いますが、その際に1本はドレッシーに、もう1本はカジュアルに仕立てておくとよりビジネスでもカジュアルでも使いやすくなります」

最後に久田さんにビジネスとカジュアルのそれぞれコーディネートのポイントを解説してもらった。

「ドレッシーであれば、シャツとネクタイで間違いないと思います。ネクタイを着用されない方もだいぶ増えていると思いますが、今の時代にオーダースーツをあえて作るのは本当にスーツが好きな方だと思っています。だからこそ上質なシャツにシルクのネクタイを合わせて、靴も革のひも靴を選んでいただくとよりドレッシーになると思います。

少しカジュアルダウンするようであれば、中にニットを着たり、靴下を少しラフにしたりするのもいいと思います。靴はレースアップではないローファーなどを合わせることによって、少し抜け感が出ると思います。

よりスポーティーに着るなら、ジャケットのためのTシャツと言われているモックネックですね。オリヒカの「ビズTバイオモックネック」(4,389円)なら通常のクルーネックよりも少しドレッシーに見えるので、インナーとしておすすめです。ドレススニーカーを合わせていただくと、カジュアルダウンしてもドレッシーな要素が残るので、より素敵に着ていただけると思います」
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