従来の仕事のやり方と異なり、リモートワークは非対面が前提です。
そのため、インターネット技術を駆使したWeb会議が流行し、それを実現するためのツールが数多く登場しました。
その中でも、世の中に登場した時からクラウド技術の先駆者であったGoogleが提供する「Google Meet」は、人気を集めています。
Google Meetとは?
Google Meetとは、Googleが開発したビデオ会議システムです。
個人でもビジネスでも利用可能ですが、それぞれに違いがあります。
出典:Google Meetのサービスページ
Googleが出しているビデオ会議用のシステム
Google MeetはGoogleが開発したビデオ会議用のシステムで、Googleアカウントを持っている人であれば、自分で会議室を作ってほかの参加者を招待することが可能です。
また、パソコンの場合はブラウザのChromeがあれば、ほかにアプリをインストールする必要はありません。
スマートフォンの場合は、Gmailアプリがあれば対応可能です。
すでにGoogleのサービスを利用している人であれば、これらはインストール済みの人が多いのではないでしょうか。
個人で使う場合は無料
Google Meetは、Gmailアカウントを持っている人であれば、パソコンでもAndroidでもiPhoneでも機器を選ばず利用可能なビデオ会議用システムです。
皆さんご存知の通り、Gmailアカウントは無料で取得することが可能で、ありとあらゆるGoogleのサービスを利用するための重要なキーになっています。
そのため、「Google Meetをやってみたい」と思ったら、その日から手軽に始めることが可能です。
ビジネスで使う場合は有料
無料のGoogle Meetは、ビジネスで利用することも可能です。
しかし、有料サービスの契約をすることで、無料版にはない、より高性能なサービスを利用することができるようになります。
このサービスは時代とともに名前が変化しているのですが、2021年5月現在「Google Workspace」というサービス名になっています。
この「Google Workspace」という有料サービスを契約すると、より高性能なGoogle Meetの機能を利用可能になります。
Google Meetを比較してみたよ!
Google Meetには、無料版と有料版があることをご紹介ました。
ここでは、Google Meetにおける無料版と有料版の違い、そして他のビデオ会議用システムとの違いを詳しくみていきます。
プラン内容・料金をチェック
ここでは、Google Meetの料金別に、プラン内容を比較します。
どのプランも1対1のビデオ会議であれば24時間休みなく利用することが可能です。
しかし、ビデオ会議の参加者が3名以上の場合に少しずつ違いがあるため、この点に絞って説明します。
料金やサービス内容は随時更新されているので、最新の情報はGoolgeの料金ページを確認してください。
出典:Google 料金ページ
無料
- 参加者が3人以上の会議の長さ:1時間まで
- 会議の参加人数(最高):100名
Google Workspace Business Starter
- 参加者が3人以上の会議の長さ:24時間
- 会議の参加人数(最高):100名
- 会議を録画してGoogleドライブに保存:不可
Google Workspace Business Standard
- 参加者が3人以上の会議の長さ:24時間
- 会議の参加人数(最高):150名
- 会議を録画してGoogleドライブに保存:可能
Google Workspace Business Plus
- 参加者が3人以上の会議の長さ:24時間
- 会議の参加人数(最高):250名
- 会議を録画してGoogleドライブに保存:可能
Google Workspace Enterprise
- Google Workspace Business Plusと同条件
他のオンライン会議ができるサービスと比較
2020年は、さまざまなビデオ会議用システムが登場したり、従来からサービスを提供しているシステムが再認識された年でした。
そんな中でも、Goolge Meetと双璧をなすビデオ会議用システムがZOOMです。
ZOOMも無料で使えて、利用したいサービスの内容によって有料版が準備されている点がGoogle Meetと類似しており、比較・検討しやすいです。
ZOOMのプランと料金
1対1の場合は24時間利用可能ですが、3~100名の場合は40分まで利用可能です。
Goolge Meetと同様に、この利用時間の延長と会議の録画を行うためには、有料版の契約が必要です。
Google Meetよりも優位な点は、300名のビデオ会議までサポートできる点です。
料金やサービス内容は随時更新されているので、最新の情報はZOOMの料金ページを確認してください。
出典:ZOOM料金ページ
Google Meetがおすすめの理由とは
無料版と有料版が用意されていて、会議の規模に応じて使い分けができる点ではGoogle MeetもZOOMも遜色ありません。
個人で利用するのであれば、どちらを使っても構わない品質を持っています。
しかし、ここからはビジネス利用を意識したGoolge Meetのおすすめポイントにフィーチャーしていきます。
Google Meetの使い方《使える機能》
Google Meet自体は、ただのビデオ会議用システムです。
しかし、冒頭にも書いた通り、Google Meetを使える人は全員Gmailアカウントを持っています。
このGmailアカウントで使えるサービスを最大限に活用しつつ、Goolge Meetと連携することで、ただのビデオ会議用システムではできない体験ができます。
自動字幕起こし
自動字幕起こしとは、Goolge Meet内で参加者が発言したときに、それを画面上に文字として表示する機能です。
残念ながら日本語は対応しておらず、英語・フランス語・ドイツ語・ポルトガル語(ブラジル)・スペイン語(メキシコ)・スペイン語(スペイン)のいずれかが利用可能です。
ビデオ会議の参加者の中に聴覚障がいがある方がいる場合など、この機能を活用できると非常に便利です。
出典:Google Meetの文字起こし
プレビュー画面
ビデオ会議用システムを利用するときは、基本的に自分の声と顔がほかの参加者に公開されます。
もちろん、参加前に顔を洗ったり、女性であればメイクをしたりと準備に余念はないものと思われますが、実際に自分の姿がシステムの画面にどう映るのかということは気になります。
プレビュー画面では、会議参加前にシステム画面上で自分の姿を確認することができる機能です。
また、参加前にすでにビデオ会議用システムにログインしている人の姿を確認できるのも利点です。
例えば、参加者の大半がラフな衣装で参加しているのであれば、自分もスーツは止めよう、などの判断が可能だからです。
これはきちんと映像が映るのか、声が相手に伝わるのかのテストにもなるので、会議参加前に必ず試しておきたいところです。
出典:ビデオ通話の前に自分の映像と音声をプレビューで確認する
レイアウト変更
Goolge Meetで会議を行う場合、システム画面上に複数の人の顔が表示されます。
この人の顔が表示される枠のことを、Google Meetでは「タイル」と呼んでいます。
何も設定をしなければ、現在会話の中心になっている人(発言をしている人)のタイルが自動的に画面上で大きく表示されるのですが、この見た目を意図的に変更することが可能です。
この変更操作をレイアウト変更と呼び、画面上のボタンを操作することで以下の4つのパターンで表示可能です。
出典:会議の参加者のレイアウトを変更する
自動
これを選択すると、Goolge Meetが勝手に判断して参加者の顔を並べてくれます。
標準では、画面上に9つのタイルを表示します。
タイル表示
この設定では、最大48人分のタイル(ipadのみ)を表示します。
標準では画面上に8枚のタイルを表します。
画面下のスライダー(横スクロールバーのようなもの)を移動させると、タイルの数を16~49枚の間で変更できます。
スポットライト
現在発言中の参加者のタイルまたは共有中の画面が、ウィンドウ全体に表示されます。
セミナーのようにお話をする方が一人で、それを皆で聴くような場合に適した設定です。
サイドバー
現在発言中の参加者または共有中の画面が大きく表示されるだけではく、その横に他の参加者のタイルを表示します。
上記のスポットライトと同様に1人の話を聴く場面に適していますが、そのほかの参加者の表情が気になる場合などにも活用できます。
画面共有
対面式の会議の場合でも、プレゼン資料からブラウザに切り替えてその画面を見せることがありますが、それと同様の操作をビデオ会議用システム内で行うことができます。
しかも、Google Meetにはほかビデオ会議用システムにはない特長があります。
ビデオ会議用システムでは、プレゼンを行う人の画面に表示しているウィンドウを共有して、ほかの参加者の画面上に投影することが可能です。
ウィンドウはアプリ単位で表示されるのですが、Chromeだけは他のアプリと異なる動きをします。
ChromeとはGoogleが提供するブラウザアプリで、タブと呼ばれる機能を活用すると、ひとつのアプリの中にいくつものウィンドウを表示させられます。
このタブ単位で共有できるのは、ChromeでGoogle Meetを使ったときだけです。
出典:ビデオ通話中に画面を共有する
チャット
チャットは文字を使った会話という意味があります。
ビデオ会議用システムの場合、発言力のある人がどんどん話を進めてしまって、ほかの参加者が取り残される場面が多々あります。
そんなときでもチャットを用いれば発言でき、発言者が話の途中で反応できなくても、あとでチャットを確認して反応するということも可能です。
出典:ビデオ通話の参加者にチャット メッセージを送信する
ホワイトボード
ビデオ会議用システムを使った会議の場合であっても、実際の会議同様に参加前にプレゼン資料や発言する内容はしっかりと準備しておくものです。
しかし、会議の途中でイレギュラーな質問があったり、準備しておいた内容に加えて詳しい説明を行いたい場合など、このホワイトボードを使うと便利です。
実際の会議室に置いてあるホワイトボードと同じように、落書きができるウィンドウをビデオ会議用システム上に表示し、参加者全員と共有します。
この仕組みは、もともとGmailアカウントで利用可能なJamboardを使います。
会議中に書いた内容がそのままJamboardに保存されるので、あとから見直すことも可能です。
出典:Google Meet でホワイトボードを使用する
録画
プランの説明でも書きましたが、Google Meetは契約するプランによっては会議中の様子をアーカイブとして残すことが可能です。
どうしても会議に参加できなかった人が、あとで会議の内容を確認することも可能です。
出典:ビデオ会議を録画する
Google Meetの使い方《スマホから開始》
スマホでGoogle Meetを使う場合、アプリのインストールが必要です。
ここでは、会議の主催者としてスマホから会議を開始する方法を説明します。
アプリをダウンロードする必要がある
スマホでGoogle Meetを使ってビデオ会議を主催するためには、アプリのインストールが必要です。
下記2つのいずれかをインストールしてください。
POINT
- Gmail
- Google Meet
Googleカレンダーから開始する方法
Googleカレンダーは、予定やリマインダー・TODOなどを入力しスケジュール管理をすることができるアプリです。
この予定を登録するときにGoogle Meetを設定することが可能です。
予定を確認するときに起動用のURLが表示されるので、それをタップするだけで会議を開始することが可能です。
また、Googleカレンダーの予定を設定しておくと会議の時間になると通知してくれるので、「主催者が参加するのを忘れた」というような失敗も最小限に抑えられます。
Gmailから開始する方法
Gmailアプリには、Google Meetの機能が含まれています。
下記の手順で新しい会議を開催しましょう。
Gmailアプリを起動すると画面下部に「メール」「ビデオ会議」という2つのタブが表示されるので、ビデオ会議タブをタップしてください。

「新しい会議」をタップしてビデオ会議を始めます。

「会議を今すぐ開始」をタップします。

画面左上に、スマホのフロントカメラが写す映像が表示されます。

ここから、ほかの参加者に送る招待状の共有が可能です。
招待状を共有
参加者が少数の場合は、ここからLINEやメールを使って参加者に招待状を送信します。
Twitterなどに共有することも可能なので、不特定多数に会議に参加して欲しい場合は、セキュリティに気を付けながら招待状の共有を行いましょう。
Google Meetから直接始める方法
Google Meetから直接会議を始める場合であっても、実は起動するアプリが異なるだけで、画面の構成や操作方法はGmailの場合と同一です。
詳しくはGmailでの操作方法を参照してください。
Google Meetの使い方《PCから開始》
Google Meetをパソコンで使う場合、Chromeブラウザが必要です。
ブラウザを起動するだけで使える
Chromeブラウザさえインストール済みであれば、Google Meetを使うことが可能です。
開始する方法はいくつかあるのでそれぞれ説明します。
Googleカレンダーから開始する方法
Googleカレンダーに登録した予定には、Google Meetを起動するURLが張られています。

このURLをクリックすることで、Chromeブラウザ内にGoogle Meetの画面が表示されます。
Gmailから開始する方法
Gmailの画面を開くと、画面左下に「会議」と書かれたメニューが表示されています。見えないときは画面を縦にスクロールして表示しましょう。そのメニューをクリックすると、さらに「会議を新規作成」というメニューが表示されるので、これをクリックすることでGoogle Meetが表示されます。

もちろんほかの参加者を招待するURLも、ここで共有することが可能です。
Google Meetから直接始める方法
Chromeブラウザで「https://meet.google.com/」を開きます。ここで「新しい会議を開始」をクリックすると、会議が始まります。

Google ハングアウトから開始する方法
Googleハングアウトは、Google Meet登場以前から存在するシステムです。
そのままではGoogle Meetを使うことはできないため、Google Meet用のURLに移動して、そこから会議を開始しましょう。
もちろんGoogleハングアウトで使っていたGmailアカウントが使えるので、新たにアカウントを取得する手間がかかりません。
また、従来からGoogleハングアウトを使って交流している人とはGoogleハングアウトの画面から連絡が取り合えるため、Google Meet用のURLを共有する目的でも使えます。
Google Meetの使い方《スマホから参加》
仕事でGoogle Meetを使った会議に参加するように招待を受けた、そんな場合もスマホとアプリを利用することで参加可能です。
Googleカレンダーから参加する方法
Googleカレンダーには、もともと予定をほかの人と共有する仕組みが準備されています。
そのため、会議前からその予定を共有してもらっていれば、会議用のURLをGoogleカレンダー上で確認することが可能です。

URLをタップすると、Google Meetが起動して会議に参加できます。
Google Meetから直接参加する方法
Google Meetで開催される会議には、専用の「コード」と呼ばれる会議室の番号が付けられています。
このコードを知る人だけが会議室に参加できるので、会議の主催者は他の参加者にコードを教えることになります。
Google Meetではこのコードを入力する画面があるので、下記の通りの手順で入力し、会議に参加します。
>Google Meetアプリを起動し、コードを使用して参加をタップ

URLから参加する方法
Googleカレンダー上からURLをタップしてGoogle Meetが起動するという説明でお分かりになったと思いますが、URLさえ分かればGoogle Meetのビデオ会議に参加することが可能です。
メールやLINEなどで送ってもらったURLをタップすると、会議に参加できます。
Google Meetの使い方《PCから参加》
Google MeetはPCからも参加可能です。
会議の主催者同様に、Chromeブラウザをインストールしておきましょう。
Googleカレンダーから参加する方法
主催者から共有されたGoogleカレンダーの予定にGoogle Meetのリンクがあればそれをクリックし、主催者に通知が届き承認されると会議に参加できます。

Gmailから参加する方法
Gmailの画面左下に「会議」というメニューがあるので、それをクリックします。さらに「会議に参加」というメニューが表示されるので、それをクリックすると、コード(会議室の番号)を入力する画面が表示されます。

ここにコードを入力して参加ボタンをクリックすると、主催者に通知が届き承認されると会議に参加できます。
Google Meetから直接参加する方法
Google Meetの画面をChromeブラウザ上で表示して、「会議コードまたはリンクを入力」枠内に教えてもらったコードやURLを入力すると、会議室が表示されます。

「参加をリクエスト」をクリックすると、主催者に通知が届き承認されると会議に参加できます。
URLから参加する方法
会議用のURLをブラウザで開くと、会議室が表示されます。
「参加をリクエスト」をクリックすると主催者に通知が届き、承認されると会議に参加できます。
Chromeブラウザだけではなく、Microsoft Edgeでも会議に参加することが可能です。
Google Meetは無料で利用可能100人超えて無制限に使いたい場合は有料に切り替えよう
Google Meetは、1対1であれば24時間話し続けることが可能です。
使用する際はいろいろな制限もあるので、Google Meetを上手に活用してみてくださいね。