この記事では、iPadからPCへ、PCからiPadへデータを転送する方法について説明します。
実はiTunesを使ったデータ転送はバージョンなどの細かい違いによってエラーが発生しやすく、扱えるデータの種類も限られてしまいます。
そのような問題が発生した場合、iTunes以外の転送方法を使うしかありません。
今回は、iPadのデータをiTunesを使わずに転送する方法をご紹介していきます!
iTunes以外でデータ転送するときの注意点
まずは、iTunes以外のツールを使ってiPadからデータ転送する際の注意事項を説明していきます。
iTunes以外にもデータを転送する方法はたくさんありますが、転送の際にデータが破損してしまう可能性も決して0ではありません。
特にデバイス間のデータ同期や共有機能があるAppleデバイスを扱う場合は注意が必要です。
iTunesとiPadの自動同期を解除しておくこと
データ転送を行うときは、iTunesとiPadの自動同期機能を予めオフにしておきましょう。
自動同期機能がオンになっていると予期せぬエラーやデータ破損の原因になるかもしれません。
iTunesを使ったことがない方なら心配ありませんが、一度でもiTunesとiPadを同期させたことがある方は本体設定で確認しておきましょう。
自動同期解除の手順
自動同期の解除をしたことがない方のために、自動同期の解除方法をご紹介します。
まずはiTunesを立ち上げましょう。左のメニューバーから「概要」を選択します。

メニューの一番下までスクロールして「オプション」の欄を表示させましょう。「このiPadに接続しているときに自動的に同期」のチェックボックスにチェックが入っていたら外しておきます。

後は右下の「適用」をクリックしてiTunesを終了したら完了です。

《Windows→iPad》データ転送をiTunes以外でする方法
iPadでデータ転送するとき、転送先のデバイスやOSは人によって様々です。
データ転送は、iPadからWindowsやMacに転送する、またはその逆の場合がほとんどです。
ここからは、「Windows→iPad」「Mac→iPad」「iPad→PC全般」の三項目に分けたおすすめの転送方法をご紹介します。
まずは「Windows→iPad」からです。
AnyTransを使う
AnyTrans
WindowsのPCからiPadにデータ転送をする際、専門のソフトを使うと安全性が高いです。
ソフトを使う場合は、「AnyTrans」というiOSデバイス専門のデータ管理、転送ソフトを使う方法がおすすめです。
有料ソフトですが、60日間の返金サービスや3日間の無料トライアルなどのサポートが充実しています。
iTuneよりも速度がはやく動作が軽いなど、様々な点で優秀な性能を持っているのが魅力です。操作も分かりやすく、PCに不慣れな方でも扱えます。

AnyTransを使うメリットは以下の通りです。
POINT
- 写真・音楽・メモなど、扱えるデータの種類が多い
- iTuneと違い既存データは上書きがされない
- 双方のデバイス間でデータ転送ができる
- アイコンが多くて操作が分かりやすい
- Androidデバイスからのデータ引っ越しも可能
- 機種変更時でもSNSのトーク履歴をそのままで引き継げる
- ゲーム画面など、デバイスの画面をPCにミラーリングできる
- 古いモデルでも互換性がある
- 同期するPCは複数でもOK
iOSデバイスのデータ転送以外にも、様々な便利機能を持っています。
ビジネスやプライベートなどで頻繁にiPadを使う方や、安全で信頼できるバックアップ機能が欲しいという方にはAnyTransがとてもおすすめです。
使い方はとても簡単です。
まずはソフトを開き、USBケーブルでPCとiPadを繋ぎましょう。大きなiPadのアイコンが表示されるので、その中にある+マークをクリックします。

あとは、転送したいファイルを選択して完了です。

Lightning搭載USBメモリーを使う
iOSデバイスと互換性のあるLightning端子を持つUSBメモリを仲介にする方法もおすすめです。
実はUSBメモリの中には、PCとiOSデバイスの両方で使えるタイプがあります。
Lightning端子とは、iPadやiPhoneに搭載されている、普段よくデバイスを充電する際に使う端子です。
これを使えば、PCとiPad間のデータを、USBメモリに移してお互いに転送することが可能になります。
専用のソフトやアプリを導入しなくても簡単にデータ転送ができるので、デバイスのストレージの負担を減らせるのがメリットです。
ただし、転送するデータのフォーマットが転送先と互換性がない場合、変換ソフトを使う必要があります。
また、既に持っているUSBメモリ(Lightning端子なし)を使いたいという方もいることでしょう。
そのような場合は、iOSデバイス対応の変換アダプタを購入することで使用することができます。
iCloud Driveを使う
iCloud Drive

開発:iTunes K.K.
掲載時の価格:無料
Ver:iOS 1.2
iPhoneアプリを
App Storeでダウンロード
Androidアプリを
Google Playでダウンロード
iCloud Driveなどのオンラインストレージサービスを使うのもおすすめです。
オンラインストレージサービスを使ったデータ転送はUSBケーブル接続を必要としない分、データ破損やセキュリティ面に対する安全性が高いのが魅力です。
iCloud Driveを使ったデータ転送を行う場合、使用iPadと同一のApple IDで、iCloudにログインする必要があります。
また、iPad側でもiCloud Driveを有効にする設定を済ませておかなければなりません。
まずはiPad側でiCloud Driveを有効にする設定方法を解説します。
「設定」アプリを開きます。一番上の自分の名前とアイコンをタップしましょう。

「iCloud」を選択します。

リストの中から「iCloud Drive」を探して、タップして有効にしておきましょう。これでOKです。

PC側に操作に移ります。iCloud Driveにはソフト版とブラウザ版の2種類があり、どちらでもデータ転送は可能です。この記事ではブラウザ版を使用します。
まずはApple IDとパスワードを入力してiCloudにログインしましょう。

メニュー上部のアップロードマークをクリックすると、iCloudに転送するデータを選択できます。選択が完了したら、勝手にアップロードが始まります。これでPC側の操作も完了です。

後はiPad側の「ファイル」アプリからダウンロードすれば転送完了になります。
Gmailで送る
Gmail - Google のメール

開発:Google LLC
掲載時の価格:無料
Ver:iOS 6.0.210404 / Android Varies with device
iPhoneアプリを
App Storeでダウンロード
Androidアプリを
Google Playでダウンロード
一番シンプルかつ簡単な方法が、「Gmail」によるデータ転送です。
やり方は簡単で、Gmailに転送データをファイル添付して、iPad側のアドレスに送信するだけで終わります。
完全無料かつ操作が極めてシンプルなので、PC操作が面倒だという方にはおすすめです。
ただし、Gmailに添付できるファイル容量が最大で25MBとなっています。
1個のデータ容量が25MBを越える場合は送信できません。
1個1個が小さい容量であっても分割して送信しなければならない場合もあります。
《Mac→iPad》データ転送をiTunes以外でする方法
次に「Mac→iPad」のデータ転送の方法をご紹介します。
MacはiPadと同じAppleデバイスなので、WindowsのPCよりも簡単な手順でデータ転送することができます。
Macの場合、専用のソフトをダウンロードしなくてもFinder・AirDrop・Handoffなどの便利な標準機能を使ってデータ転送ができるのが特徴です。
これらの標準機能は、転送というよりデータ共有になるのですが、iPadにデータを転送できている点には変わりありません。
Finderを使う
Macには「Finder」というファイル管理アプリが標準で備わっています。
基本的に、ファイルやデータをコピー・削除・転送するのに使うアプリです。
Finderを使ってiPadにデータ転送をする場合、USBケーブルでiPadとMacを繋ぐ必要があります。
しっかりとデバイスが繋がっている状態でFinderを開くと、認識したデバイス中身を表示されます。
あとは、転送したいデータをiPadにドラッグアンドドロップするだけです。
AirDropを使う
写真や動画、音楽データなどの簡単なデータは「AirDrop」を使って転送するのがおすすめです。
USBケーブルなどで接続しなくてもできるので、手間もツールも必要ない点が魅力です。
AirDropとはワイヤレスにデータを転送する機能のことで、簡単にデータを送れる一方で、使用にはいくつか条件を満たしている必要があります。
POINT
- 両方のデバイスのBluetoothとWi-Fiが機能している
- 本体設定で「AirDrop」が有効になっている
- デバイス同士が近くにある
これらの条件を満たしている場合、AirDropを使うことが可能になります。
Handoff機能を使う
AirDropと似た機能に「Handoff」があります。
こちらでもMacからiPadにデータ転送することが可能です。
「Handoff」とは、片方のデバイスでやっていた作業をリアルタイムで他のデバイスにも同期させる機能のことで、Appleデバイスであればどのデバイスとも連携させることができます。
Handoffを使用するには以下の条件を満たしている必要があります。
POINT
- 両デバイスで同じApple IDのiCloudにログインしている
- 両デバイスのBluetoothとWi-Fiが機能している
- 両方の本体設定でHandoffがオンになっている
これでHandoffを使用することができます。
使用方法はとても簡単で、Pagesやメモなどのアプリで転送したいデータをテキストにコピペするだけです。
《iPad→PC》データ転送をiTunes以外でする方法
続いては、iPadからPCにデータ転送する場合の方法をご紹介します。
iPadやiPhoneで撮った写真やスクショ、音楽データをPCにバックアップ、管理する場合、様々な便利アプリやソフトがあります。
DearMob iPhoneマネージャーを使う
iTunesよりも簡単に分かりやすくiPad、iPhoneのバックアップ、データ管理ができるソフトです。
iTunesでは不安、分かりづらいという方にはとてもおすすめな性能を持っています。
このソフトの便利な所は以下の通りです。
POINT
- 個々のデータ転送ができる
- 転送速度が早い
- インターネット環境がなくても使える
- WindowsとMacの両方で使える
- 幅広いデータを扱える
- バックアップもとれる
iTunesと同等かそれ以上の性能を有しています。
使い方もとてもシンプルで、USBケーブルでiPadと接続すれば、あとはソフトが自動でiPadの中身を分かりやすくカテゴライズしてくれます。
データの種類は「写真転送」「音楽管理」「ビデオ」「バックアップ」「ファイル」の大アイコン5種類の他、小アイコンの「電子書籍」や「ブックマーク」など、細かいセクターで分けられています。

iPad内のデータは、各機能の上にある「エクスポート」をクリックすることでPCに保存が可能です。

iToolsを使う
多機能とシンプルさが売りのiOSデータ転送専用ソフトです。
音楽や写真などのiPadの中にあるデータを個別で識別して、自動でカテゴライズしてくれます。
使い方も簡単で、ソフトを起動した状態でUSBケーブルとiPadを接続すれば、あとはソフトが自動でiPadを認識してデータを表示してくれます。

後は転送したいデータのページで「エクスポート」を選択すればOKです。
iFunboxを使う
iFunbox
USBケーブルでの接続の他、Wi-Fiでのワイヤレス接続も可能なデータ転送ソフトです。基本操作はドラッグアンドドロップだけで、難しい操作を求められることがないのが魅力です。

また、iTunesでは通常扱えないような圧縮ファイルやファイル形式のデータも扱うことができるので、iPadのデータを保存しておけるHDDのような役割も担えます。
Synciosを使う
Syncios
データ転送だけでなく、データの管理、削除、編集も簡単にできるソフトです。このソフトでは、各種データの管理、転送の他、バックアップやデータの復元も行うことができます。

使い方は基本的にドラッグアンドドロップするだけです。
USBケーブルで接続すれば、ソフトが自動でデバイスを認識してくれます。
《iPad→PC》転送したいデータ別におすすめのソフトもご紹介!
最後に、iPadからのデータ転送で一番よく扱われる「音楽」と「写真」に特化させたおすすめソフトをご紹介します。
音楽データの転送なら「DearMob iPhone音楽マネージャー」
【公式】DearMob iPhone音楽マネージャー
音楽データに特化させたiOS専門のデータ転送ソフトです。
iPadにあるデータの転送の他にも、音楽の追加・削除・編集・フォーマットの変換などをおのソフト1つで行うことができます。
写真・画像データの転送なら「DearMob iPhone写真マネージャー」
【公式】DearMob iPhone写真マネージャー
写真データに特化させたiOS専門のデータ転送ソフトです。
iPadとPC間の写真データ共有や転送はもちろん、新規アルバムの作成やバックアップをとることも可能です。
iTunes以外にも便利なソフトがいっぱいある!
iPadとPC間でデータ転送するならiTunedを使うのももちろんいいですが、使いやすさやエラーの心配を考えるのであれば、他のソフトを使うのがおすすめです。
iOS専用のデータ転送ソフトには、iTunesではできない便利機能が備わっているものも多くあります。
iTunesにこだわらず、いろいろなソフトを使ってみてくださいね。