汎用性が高いだけでなく、使い勝手がよいのも魅力の1つ。そんなGmailですが、実は2種類の形式があることをご存じでしょうか?何気なく使っていると気づきにくいのですが、HTMLメールとテキストメールを切り替えられるのです。
今回は、Gmailをテキスト形式で送信する方法についてご紹介します。同時にHTMLメールとテキストメールの違いについても見ていきますので、この機会にぜひGmailをもっと深く理解してみてください。
【Gmail】HTMLメールとテキストメールの違い
テキスト形式で受信する方法をご紹介する前に、まずはHTMLメールとテキストメールの違いについて見ていきます。この2つは一体何が違うのか、それを理解しておくと自分はどっちを利用するのが適しているのかわかりますよ。
HTML形式のメール
HTMLとは、HyperText Markup Languageの頭文字を取った略語です。文字通りハイパーテキストを記述するためのマークアップ言語で、ウェブページを作成するのに用いられています。文章の字体や、どこにどんな文章を表示するのかなど、すべてHTMLで作成されているのです。
HTMLメールとは、そんなHTMLで表現されるメールのこと。デザイン性の高いウェブページのように、文字の大きさや色を変えられたり、画像や動画を表示できるなどのメリットがあります。
プレーンテキスト形式のメール
テキストメールとは、プレーンテキストのみを用いて作られたメールのことです。プレーンテキストとは、単純に文字や数字を表現するだけのコードです。なので文字に装飾を加えたり、画像や動画を表現することはできません。
表現力はHTMLに比べて劣ってしまいますが、容量がとても軽いというのがメリット。
【Gmail】テキスト形式でメールを送信する方法
ここからは、具体的にGmailをテキストメールで送信する方法を見ていきます。とても使い勝手がよいGmailは、テキスト形式への切り替えもとても簡単です。
テキスト形式への変更方法と同時にHTML形式への戻し方もご紹介するので、使い分けたい人はぜひ参考にしてみてください。
《手順①》メール作成画面右下にある「.」が縦3つ並んでいるボタンをタップ
テキスト形式で送信する設定は、メール作成画面から行います。作成を選択したら、画面右下にあるこちらのボタンを選んでください。
するとメニュー一覧が表示されます。
《手順②》「プレーンテキストモード」を選択する
次はいよいよテキスト形式に変更する順番です。先ほど表示したメニュー一覧から、「プレーンテキストモード」を選びましょう。
これでテキストメールで送信できるようになりました。プレーンテキストモードに変更すると、作成画面上部に「書式なしのテキスト」と表示されます。
変換できているかどうか不安というときは、こちらを確認してみましょう。
HTML形式のメールに戻す方法
テキスト形式からHTML形式に戻したい場合は、まず画面下の「.」が縦3つ並んでいるボタンを押してメニューを出し、先ほどチェックを入れた「プレーンテキストモード」のチェックを外すため、一度クリックします。
これでHTML形式に戻りました。画面上部の表示が「リッチテキスト」に変わっていれば成功です。
【Gmail】テキスト形式のメールを送信するメリットとは?
テキストメールに変更する方法は理解できたけれど、そもそもなぜテキスト形式にする必要があるのか疑問という人もいるでしょう。今まで特に不便なく使っていた人ほど、そう思われるはずです。
ここからは、テキスト形式でメールを送信するメリットについて見ていきます。テキスト形式ならではのメリットを知っておくと、臨機応変な使い分けができますよ。
文字化けを防ぐ
テキストメールで送信するメリットとしてまず最初に挙げられるのが、文字化けを防ぐということです。HTML形式だと、利用しているデバイスやソフトなどの環境によって、こちらが意図したような形で表示されない場合があります。
コードがそのまま表示されてしまったり、見出しや段落が崩れてしまうということもあるでしょう。場合によっては文字化けして、何のメールだかわからないという事態にもなってしまいます。
文字化けだらけのメールが送られてきても、困りますよね。あまり面識のない人だと、最悪の場合迷惑メールだと思われてしまう可能性もあるでしょう。せっかく送ったメールを読んでもらえないだけでなく、アドレスごと拒否されてしまうなんて事態もありえます。
その点テキスト形式は環境に左右されにくいので、文字化けを極力防げます。なので、どんな環境でメールを見ているのかわからない、もしくはあまり面識のない人へメールを送る場合などは、テキスト形式を選ぶのが無難です。
ビジネスメールに向いている
テキスト形式は、ビジネスメールに適しています。HTML形式は、多彩な装飾が魅力です。
ビジネスメールを送る場合は、相手の環境をしっかり考慮する必要があります。また、過度に装飾してしまうと、ふざけている印象を与えてしまうかもしれません。そして、メールの見栄えよりも文章の内容が何よりも大切ということもあり、HTML形式にする必要が少ないのです。
文字化けの心配が少なく、容量も軽い、シンプルで重要なことを伝えやすいというのが、テキスト形式がビジネスメールに適している理由になります。
メール受信者の環境に左右されない!
HTMLは、ウェブサイトを作成するために用いられる言語です。例えば「こんにちは」という文字をHTMLで表示するとします。この場合、文字の周辺にさまざまなコードを指定して、サイズや色を指定しているのです。
読んでいる人が認識するのは「こんにちは」という文字だけだとしても、内部では複雑な処理が組み込まれている場合があります。なのでどうしても、メールのサイズが大きくなってしまうのです。
サイズが大きくなると、環境によっては受信に時間がかかってしまう場合があります。また、メールソフトやアプリによっては、HTMLメールは受信できないこともあるのです。
文字を装飾できたり、画像や動画を表示できるので、とても見栄えの良いメールが作れるというのがメリットなのですが、環境に左右されやすいというのがHTML形式のデメリットになります。
その点テキスト形式は容量が小さいので、受信に時間がかかることは少ないです。そして、テキストメールはほぼすべてのメールソフト、アプリで受信できます。このように受信環境にも左右されにくいというのは、テキスト形式の大きな魅力と言えるでしょう。
【Gmail】テキスト形式に変更するなら知っておきたいこと
色々なことを考慮してテキスト形式を採用しようと決めたなら、ぜひ知っておきたいことがあります。ここからは、Gmailの仕様など変更前に知っておきたいことを見ていきますので、ぜひ確認してみてください。
GmailのデフォルトはHTML形式
メールの文字に装飾はしない、画像や動画を表示させる意思はないという使い方をしてきた場合は見落としがちなのですが、GmailのデフォルトはHTML形式ということは覚えておきたいところです。
何の装飾もせずに文字だけを送信したとしても、設定を変えていなければHTML形式で送信されます。テキストで送信したつもりでもHTMLだったということはよくあるので、設定はしっかり確認しておきたいところです。
スマホで送りたい場合はデスクトップ版を利用する
スマホからでも、テキスト形式のメールを送信可能です。ただし、Gmailアプリから送信するとHTML形式になりますので、デスクトップ版から送信する必要があります。まずはブラウザでこちらのサイトにアクセスしましょう。
ブラウザでGmailを開く
「Gmailを利用する」を選ぶとアプリが開いてしまうので、「ログイン」を選択します。
これでブラウザからGmailを利用可能になりました。ただし、この状態で送信してもHTML形式になってしまうので、UIをデスクトップ版に変える必要があります。まずは左上のメニューを選択してください。
下にスクロールして、「旧バージョン」を選びます。文字が小さいので見落とさないように注意しましょう。
これでデスクトップ版に切り替わりました。この画面の「作成」から送信したメールは、テキスト形式になります。
PC版で切り替えるには設定の変更が必要!
PC版のデフォルトは、HTML形式です。なのでテキスト形式で送信したい場合は、設定を変える必要があります。
特に意識せず長くGmailを使っていた場合は忘れがちなので、テキスト形式で送信したい場合は、都度「プレーンテキストモード」にチェックが入っているかどうかを確認するのがおすすめです。
環境や条件にあわせてテキスト形式を採用しよう!
Gmailでテキストメールを送信する方法をご紹介しました。デフォルトのHTML形式に比べて環境に左右されにくい、ビジネスでの利用に適しているなど、テキスト形式にはさまざまなメリットがあります。
手持ちのデバイスとの連携も簡単で使い勝手の良いGmailは、メールの形式を変更するのも簡単です。テキスト形式での送信も、非常に簡単に行えます。
文字化けなどでメールが読めない、読みづらくなる事態は絶対に避けたいという場合や、相手が希望する場合など、環境や条件にあわせて適時変更して送信しましょう。