寒さも暑さも吹き飛ばすような劇的なお祭空間を楽しめる【星野リゾート 青森屋】。宿泊施設でありながら、宿の名前そのままに “青森” を体験するテーマパークです。

東北三大祭りのひとつ「青森ねぶた祭」を筆頭に、温泉はもちろん、青森ヒバや伝統工芸品、千年を超える馬の飼育、そして食体験など、青森そのものをテーマに据えた劇場空間を満喫できます。

|青森そのものが詰まった温泉宿

館内はねぶたを筆頭にお祭りの日を思わせる飾りつけで、約22万坪の広大な敷地には大きな池や古民家ラウンジ、ポニーのお家などが点在しています。三沢駅や三沢空港からの無料送迎バスが運行していて、東北新幹線が停まる八戸駅からは三沢駅までは20分ほどです。

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▲玄関では青森屋の社員のポニーがお出迎え

平安時代から現在まで馬の産地として知られる青森県東部。玄関先ではポニーの「のれ君」と「それ君」のどちらかが日替わりでお出迎え。名前は青森の方言「のれそれ」が由来で、とっても、目いっぱい、などの意味。冬仕様のレトロなお召し物を着た「それ君」に、到着そうそう癒されました。

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▲格子デザインが印象的なフロント

古民家の梁を思わせる天井や、格子柄を使ったフロントカウンターなど、日本古来のデザインに彩られたレセプション。ロビーに置かれた色とりどりの座布団は、江戸時代、寒冷な東北地方では木綿が貴重だったことから、古着や生地を裂いて織りなおし、再利用した SDGs な伝統工芸 “南部裂織” でできています。

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▲無料で過ごせる「囲炉裏ラウンジ」

気軽に利用できる古民家風の「囲炉裏ラウンジ」には、コーヒーなどのフリードリンクを用意。いろり風のテーブルや、ゆったりくつろげるソファーもそろえます。

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▲青森の香り、ヒバチップ

青森の県木「青森ヒバ」は耐久性が高く、中尊寺金色堂や弘前城にも使われています。囲炉裏ラウンジの手前では、青森ヒバのチップを小袋に詰められます。

香りもよく殺菌効果もあって、クローゼット内に置くと防虫効果もあるのだとか。青森の想い出にヒバの香りを持ち帰りました。

|毎日がお祭り「じゃわめぐ広場」

館内はオール青森が詰まったエンターテイメント空間。ワクワクする、気持ちがざわめくといった意味の「じゃわめぐ広場」は、言ってみれば青森屋の中央お祭り広場です。様々なアクティビティが用意され、土産物店や居酒屋、色浴衣コーナーなどが集まった、毎日が縁日のような広場です。

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▲じゃわめぐ広場

ここでは季節ごとに、さまざまなイベントを開催。訪れた1月には「わっつど開運まつり」が行われ、ねぶた師が作り上げた「ねぶた七福神」が飾られていました。2025年4月2日から2カ月間は「ねぶた花咲かじいさん」が登場して「たんげ花咲かまつり」がはじまります。

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▲じゃわめぐ広場の回廊

 

じゃわめぐ広場とレストラン「のれそれ食堂」をつなぐ通路は、八戸の周辺に伝わる伝統玩具「八幡馬(やわたうま)」の灯篭が飾られたフォトスポット。こちらも4月から春の訪れを告げる華やかな小径に変わります。青森りんごの品種を説明したり、独特の模様が美しい津軽塗の制作工程も展示で紹介しています。

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▲ウェルカムドリンクは「りんごジュースが出る蛇口」

蛇口をひねると出てくるリンゴジュースは、行列が出来る人気スポット。15時から20時までと翌朝8時から11時30分まで、濃厚なリンゴジュースを自由に楽しめます。

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▲じゃわめぐ広場の一角にあるアメニティコーナー「もってってけろ」

こちらにもねぶたのお面が飾られています。歯ブラシや髭剃りなど、必要なものはここからピックアップ。

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▲夜になるとオープンする「ヨッテマレ酒場」

イカやホタテなどの形をしたテーブルもあるユニークな酒場があるのもじゃわめぐ広場の一角。青森の地酒をそろえ、季節ごとに変わるアラカルトメニューも食べられます。大浴場の近くあるので、湯上がりの1杯など、気軽に立ち寄るゲストもいらっしゃいました。営業時間は21時から23時まで。

|とろとろの温泉と驚きの「青森ねぶたサウナ」

県内至る所に温泉が湧く青森県。宿の自家源泉はpH9.1のアルカリ性単純温泉で、トロリとしたお湯を楽しめます。さらに宿泊棟から徒歩10分ほど(送迎バスあり)、敷地内にある共同浴場「元湯」は、宿泊者なら無料です。さらにヌルリとした温泉を楽しめます。

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▲大浴場「浮湯」の入口はじゃわめぐ広場にあります

「浮湯」には、温度の異なる2つの内風呂と露天風呂、さらに2024年4月に誕生した「青森ねぶたサウナ」は “今行くべき全国のサウナ施設” としてサウナシュランを青森県で初めて受賞しました。

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▲内風呂の湯船も青森ヒバ

大浴場に一歩踏み入れると、鼻をくすぐる清涼な香り。天井の高い浴室と広い湯船は青森ヒバで造られていて、心地よい香りを楽しみながらリラックスしたバスタイムを楽しめます。

内風呂には温度の異なる2つの湯船が並んでいて、湯口のあるほうが少し熱めで身体がしっかり温まり、ぬるめはのんびり入るのにおすすめです。

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▲開放感あふれる露天風呂 <画像提供:星野リゾート 青森屋>

湯船が池に浮かんでいるように見える露天風呂「浮湯(うきゆ)」。この日は2025年3月31日までの冬限定で、青森ねぶた祭の起源とも言われる “ねぶり流し灯篭” が見られました。17時から24時までライトアップもおこなわれ、22時から23時は笛の音が流れます。トロリとした肌触りの温泉に浸かりながら、雪とねぶたの幻想的な風景を楽しみました。

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▲気持ちも熱くなる「青森ねぶたサウナ」

なんとサウナの中にも青森の夏を熱く彩るねぶたが飾られます。第7代ねぶた名人の竹浪比呂央(たけなみひろお)氏が主宰する「竹浪比呂央ねぶた研究所」が手掛けたねぶたは迫力満点。BGMにねぶた囃子が流れていて、曲の盛り上がりに合わせて15分ごとにオートロウリュが作動。サウナの熱気とお祭の熱気が心と身体に作用します。

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▲波打つ天井

天井が波打つ独特の構造で、その左右から間接照明が漏れる凝った造りです。

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▲ねぶたモチーフのアイテムがいっぱい

青森ねぶたの「跳人(はねと)」が跳ね回る12分計にくわえ、ねぶたの顔を描いた温度計やサウナストーンまでそろえます。サウナマットはねぶたの山車の基部に描かれる牡丹の花で、津軽藩(弘前藩)の家紋 “津軽牡丹” がモチーフです。

身も心も熱くなる、ねぶた尽くしのエンタメ系サウナです。

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▲オリジナルのサウナハットも売っています

金魚ねぷたと、跳人がかぶる花笠をイメージしたサウナハットは、じゃわめぐ広場の売店で売っています。とくに金魚ねぷたは、被ってみると男性でも可愛らしい雰囲気になります。

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▲脱衣場には鍵付きロッカーを完備

基礎化粧品などもそろえていて、女湯にはりんごのピーリングジェルまでありました。

|客室を彩る青森の文化

236室の客室は、和室や和洋室、半露天風呂付き客室のほか、ねぶたづくしのコンセプトルーム「青森ねぶたの間」などを用意します。

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▲「あずまし半露天風呂付」は53平米

「あずまし」とは心地よい、住みやすいといった意味の方言で、木の温もりを感じられる客室です。ガラス張りの半露天風呂と洗面を備えた開放的な雰囲気です。このほか露天風呂を備えていない3タイプ、33平米の「あずましツイン」や43平米の「和室 あずまし」、60平米の「あずまし和洋室」をそろえます。

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▲小上がりにベッドマットが敷かれ “南部裂織” のベッドスローがかかります

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▲総ヒバ造りの半露天風呂

窓が広く開放感たっぷりのヒバ造りの半露天風呂は24時間掛け流し。ハンドシャワーとレインシャワーを備え、ヒバ特有の爽やかな香りとともに、とろみのある温泉をいつでも楽しめます。

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▲55平米の客室「おぐらみ」

青森の方言で「気品ある」という意味の “おぐらみ” は55平米の広さ。青森産りんごの加工後に出る皮や種などの残渣を利用した「りんご輪紙障子」を使い、柔らかな光が射しこむ客室です。伝統工芸品でそろえた備品も見どころです。

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▲青森の職人技に触れられる客室

べッドスローには南部地方に伝わる刺し子デザイン “南部菱刺し” が施されています。独特の模様が美しい津軽塗のお盆や、八戸焼きの湯呑、加工の難しいブナ材を使う弘前のメーカー BUNACO のオシャレな照明など、青森のモノづくりに触れられる設えです。

|静かな時間を贅沢に『八幡馬ラウンジ』

広大な敷地内にある古民家ラウンジで、つかの間を静かに過ごすのもおすすめです。八戸周辺の伝統玩具「八幡馬(やわたうま)」の意匠を採りいれた室内で、フリードリンクを楽しめます。チェックイン時の予約制で1人¥2,200です。

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▲障子には八幡馬の影絵が描かれていました

大きなソファーベッドに八幡馬をあしらったクッションが置かれ、ごろごろしながら居心地のいい時間を過ごせます。

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▲眺望は広々とした池

この日は凍った池に降り積もった雪原を見渡すことができました。温かな季節には、テラスにも席が用意されます。

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▲10時から12時までは抹茶を提供

茶碗には八幡馬の絵が彫られ、茶筅でお茶を点てて楽しみます。馬の形をした落雁は、ほのかな苦味のある抹茶とよく合いました。

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▲ドリンクも青森の味

フリードリンクは地酒、シードル、リンゴジュース、コーヒー、紅茶などを用意。地酒が楽しめるのも旅の楽しみです。この日は地元八戸酒造の「陸奥八仙」がありました。

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▲りんごのお酒シードルも

ニッカウヰスキーの弘前工場で造られた「ニッカ弘前 生シードル」。スッキリとした飲み口とリンゴの甘味が広がります。特にニッカウヰスキーは北海道での創業時、りんごジュースの生産から始めたりんごと縁の深い企業です。

|朝の体操で巻き起こる笑い声

青森屋に泊まるなら、ゼッタイに参加しておきたい無料のアクティビティが、じゃわめぐ広場で8時にはじまる「津軽弁ラジオ体操」。青森で三味線と言えば、たたみかけるようなメロディーで知られる津軽三味線が有名ですが、青森屋では脱力感たっぷりの三味線を伴奏に、ラジオ体操第一を津軽弁で行います。

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▲「津軽弁ラジオ体操」

「足ばぁ横さ出してぇ腕の運動ぉ~」などと号令がかかり、お客さんの間からはクスクスと笑い声がおこります。目の覚める体操でした!

【星野リゾート 青森屋】は、まさに青森を体験する劇的空間。このほか多彩なアクティビティや地元食材を使った料理は、続いて紹介いたします。また青森県内には星野リゾートの宿泊施設が2箇所あり、上質な滞在を楽しめる温泉旅館「界 津軽」と、自然豊かな「奥入瀬渓流ホテル by 星野リゾート」など、それぞれ異なる青森の魅力にふれられます。ぜひすべて泊まってみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子 予約・問:星野リゾート 青森屋 https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/aomoriya/>

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