これまでのキャビアとは全然違う!自家製のオリジナルキャビアを使った料理が食通の間で注目される【仙台国際ホテル】。5階にあるレストラン「ロジェドール」では2025年3月よりキャビアを使った「美味の饗宴コース」がはじまりました。
キャビアとトリュフ、フォアグラが彩るコース料理
今回紹介する「時を刻むキャビアコース」は提供を終了していますが、現在用意する「美味の饗宴コース」の雰囲気や味のこだわりが判るので、ぜひ参考にしてみてください。特に「時を刻むキャビアコース」は、なんと1人約25gのフレッシュキャビアを楽しめるコース料理でした。日本人が食べている塩辛いキャビアではなく、魚卵本来の味を体験。これまでのキャビア観が変わる驚きの味です。
初めにサーブされたオードブルは、シンプルだからこそ、たっぷり盛られたキャビアが目をひく驚きの一皿。仙台市泉区にある「田代農園」の美味カブは、自家製のブイヨンで旨味を加え、たっぷりとトッピングしたキャビアは塩分濃度2.5%で3カ月熟成させた、優しい塩味と魚卵の風味が堪能できる逸品です。すだちでマリネしたカブと、カブの葉を使ったソースも添えられます。
▲オードブルの「泉区田代農園美味カブのブランマンジェ 塩分2.5%自家製キャビア添え」
最初のペアリングは、フレンチのレストランとしては驚きの日本酒。しかも微炭酸でキレのある味はシャンパーニュを思わせます。宮城県の酒蔵としては早くから全国的にに知られるようになった一ノ蔵のスパークリングは、爽やかな発泡感とキリっとした後味が、奥行きのあるキャビアの味を引き立てます。

▲たっぷりのキャビアに合わせた「一ノ蔵スパークリング純米酒」
仙台国際ホテルの “シグネチャーブレッド” とも言える存在が、可愛らしいキノコの形をした「シャンピニオン」です。

▲パンとあなどってはいけない「シャンピニオン」
心して味わっておきたいのがこのホテルのコンソメスープ。茶碗蒸し風のフォアグラのフランに、シェフがたっぷりとトリュフを削る贅沢な演出。そこへコンソメスープを注ぎ入ます。

▲トリュフをたっぷり削る「フォアグラのフランに冬トリュフ コンソメスープを注いで」
トリュフの香りが鼻をくすぐる贅沢なコンソメスープは、鶏や香味野菜のエキスが存在感たっぷりの濃厚な味わい。そこにフォアグラのフランの優しい旨みが重なる至高の一皿です。

▲いつまでも余韻を楽しみたいスープです
4種類のキャビアの食べくらべ
他では体験できないキャビアの食べくらべができるのも、仙台国際ホテルの特別感。塩分濃度が異なる4種類のキャビアのほかに、生醤油やバジルオイルなどの味付けを用意。さらにキャビアとの相性を考えたアミューズを並べ、様々な組み合わせを “お遊び感覚” で楽しむ趣向です。

▲「ズワイ蟹のフォンダン・海の幸のメリメロ・タスマニアサーモンのコンフィ 仙台国際ホテル自家製キャビアと共に」
アミューズスプーンに盛ったキャビアは、左から3日前にホテルで作った塩分濃度1%と2.5%、紹興酒漬、3カ月熟成させた塩分濃度2.5%の4種類。まずは、そのまま魚卵の味わいを楽しみ、次にソースや料理と共に異なる味を楽しみました。塩分濃度や熟成具合で味や食感が変わるのには驚きます。

▲キャビアと自家製バジルオイルの相性も抜群
一緒に運ばれたアミューズも、フレンチらしい繊細さ。イカと帆立を合わせた「海の幸のメリメロ」と、レオナードソースであえた「ズワイ蟹のフォンダン」など3品が並びます。まずはそのままの味を確かめ、次いで “お遊び” としてキャビアをトッピングしてマリアージュを楽しみました。

▲「海の幸のメリメロ」と「ズワイ蟹のフォンダン」
メイン料理の魚と肉も珠玉の味
それぞれ魚と肉のメイン料理も、こだわりの味。目の前で仕上げる演出も楽しめます。さらに、〆のご飯もその遊び心に驚かされました。
魚料理は真ハタを白ワインや香味野菜と共に煮込んだデュグレレ風。目の前で、仕上げのキャビアをたっぷりと盛り付けます。出汁や白ワイン、バターをたっぷり使ったデュグレレソースは、クラシカルなフレンチならではの奥の深い味わい。キャビアのまったりとした魚卵の味が寄り添う、またとない経験でした。

▲「真ハタのデュグレレ風」
肉料理に合わせたのはフランス・ローヌ地方の赤ワインで「ファミーユ・ペラン」のジゴンダス・ラ・ジル。出汁を思わせるようなフルボディーの辛口は存在感たっぷり。

▲肉に合わせた「ファミーユ・ペラン ジゴンダス・ラ・ジル」
メインディッシュは仙台黒毛和牛の岩塩焼きで、塊のまま運ばれます。目の前でカットした牛フィレ肉を、総料理長直々に炭火で炙り香りづけをして、香ばしさをまとわせます。

▲炭火で香りづけをする菅井俊彦総料理長
あえて脂身の控えめなA4ランク牛が使われます。肉には岩塩の塩味や昆布の旨味が浸透しているので、はじめはそのまま肉そのもの味を堪能。皿には昆布塩や塩胡椒、自家製のグレービーソースなどが添えられ、味のバエリエーションを楽しめます。特に薄くスライスしたレフォール(西洋わさび)を合わせると、ツンとした爽やかな辛みと肉の旨味とのコントラストを楽しめます。

▲「仙台黒毛和牛フィレ肉の昆布包み塩パイ焼き グレービーソースとレフォールを別添えで 熱々ポテトのグラタン添え」
〆のライスも意外性たっぷり。フレンチのコース料理ではありえない “おむすび” が登場。そこに3カ月熟成したキャビアをたっぷり盛りつけた贅沢すぎるおむすびです。土鍋で炊いた「つや姫」はふっくらと柔らかで、適度な塩味とまろやかな味わいのキャビアが加わる究極のおむすび。日本人ならではの楽しみ方といえますね。

▲ただただ驚き「おむすびキャビア」
デザートでも盛り上げます
最後までヤマ場を作るのが仙台国際ホテル流のおもてなし。デザートでも、ゲストを楽しませることを忘れません。
東北一の生産量を誇る宮城県産の苺。なかでも山元町産「究極のいちご」は、みずみずしく芳醇で心地よい甘酸っぱさが口いっぱいに広がります。希少なタヒチ種ヴァニラの、風味豊かなアイスクリームが添えられ、忘れられない味わいを楽しめました。

▲「山元町究極のいちごと世界一のタヒチ種ヴァニラのグラスヴァニーユ」
ここで嬉しい驚きが、メニューにはないスイーツワゴンの登場です。チョコのマカロンやフィナンシェ、シナモンロールのパイ焼き、山元町の究極の苺のチョコレートがけなどが並び、お腹に余裕があれば好きなだけ選べます。ホテルオリジナルのブレンドティー「杜の馨」とともにいただきました。

▲シークレットのワゴンサービス「お楽しみ仏蘭西小菓子」
アフタヌーンティーでも自家製キャビアを楽しめます
オリジナルキャビアを手軽に味わってみたい方には、2025年4月15日(火)からはじまったアフタヌーンティーも注目です。「ホテルメイドのスウィーツとキャビアの贅沢なひととき」は、ホテル自家製のスウィーツに加え、オリジナルキャビアを自分の味付けで楽しめます。

▲キャビアで楽しむアフタヌーンティー <画像提供:仙台国際ホテル>
アフタヌーンティーに用意されるのは、数種類のスウィーツとオリジナルキャビアのセイボリー。ドリンクは、世界のお茶専門店 “Y’s tea” の「杜の馨」「やすらぎブレンド」など5種類から1杯を選べるほか、フリーフローで飲めるコーヒーなどもあります。

▲セイボリーでオリジナルキャビアを満喫 <画像提供:仙台国際ホテル>
塩分2.5%の自家製キャビアを “シャリ” にのせ、生醤油やバジルオイルなどを使って自分で味付け。もちん旨味とコクのあるキャビアそのものの味も試すことができます。
今回は2月に提供された限定のコースディナーを紹介しました。仙台国際ホテルでは年に数回キャビアをたっぷり用意した晩餐会が開かれるほか、フレンチレストラン「ロジェドール」でも、自家製キャビアを使ったディナーコースを通年で楽しめます。ぜひ一度、キャビア本来の味わいを楽しみに訪れてみてくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:仙台国際ホテル https://www.tobu-skh.co.jp/restaurant/losierdor/>