その土地の魅力に触れる温泉旅館【界 霧島】。ここで紹介するプランは、多彩な味が楽しめる鹿児島の焼酎と、2024年に初めて生産量が日本一となった鹿児島のお茶を、深く、楽しく、美味しくいただくとても貴重な機会です。

|感動の味!霧島茶と鹿児島焼酎をペアリング

新茶の季節に楽しめる「霧島茶三昧滞在2025」は、2025年5月1日から6月20日まで。宿泊日の14日前までの予約で、1日1組2名までが体験できる特別な内容です。

プランに含まれる内容は、①客室で「8種の霧島市認定ブランド茶と鹿児島県特産の本格焼酎を合わせたペアリング」とお茶請け、②朝のお茶漬け、③霧島連山に囲まれた絶景の茶畑で新茶摘みと釜炒り体験を行う充実したプランです。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で...の画像はこちら >>

▲ご当地部屋「薩摩シラス大地の間」

チェックイン後に客室で体験するのが、8種の霧島市認定ブランド茶に、鹿児島県特産の本格焼酎8種類を合わせたペアリング。さらに8種類のお茶請けを合わせるという、想像を超えた驚きのメニューです。

霧島市認定ブランド茶は、霧島市が優れた産品や取り組みをガストロノミーブランド “ゲンセン霧島” として食品や工芸品、地域活動などを認定したもの。7つのお茶農家の8種類の霧島茶も「ゲンセン霧島茶」として認定され、プランでは8種類全てのお茶を試飲します。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲8種類の霧島茶と鹿児島県産本格焼酎のペアリング

お茶と焼酎のペアリングでは、専門のスタッフが最適な状態でお茶を淹れ、8種のブランド茶を順に味見。そのあと気に入ったお茶に鹿児島産の焼酎を合わせ、意外性たっぷりのお茶と焼酎のペアリングをおこないます。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲一杯ずつ味の違いを楽しむ

8種類のお茶はそれぞれお湯の温度と抽出時間が異なっていて、温度を設定できるポットで1杯ずつ煎れられます。さっぱりと軽やかなお茶や、濃くてほのかな渋みを感じるお茶、さらに出汁のような旨味を感じるお茶、出汁感とコクの強いお茶など、驚くほど多彩で奥深いお茶の世界を体験できます。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲8種類の焼酎に合わせた8種類お茶請け

お茶請けもこだわりの品々。チョコレートやドライバナナ、干し芋や梅干しなど、8種類の焼酎に合わせた個性あふれる組み合わせです。

写真は濱田酒造が黄麹で仕込んだ本格的な芋焼酎「伝」で、柔らかな口あたりが飲みやすく、玉露のような「ゲンセン霧島茶008」の旨味とマリアージュ。おつまみは「薩摩西郷梅 完熟種無し干し梅」で、優しい酸味が焼酎とお茶を引き立てます。この3種を共に味わう体験は予想を超える美味しさ。どの組み合わせも満喫できます。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲芋焼酎の抹茶割り

ヘンタ製茶の霧島有機抹茶「ゲンセン霧島茶006」を冷茶で点て、そこへ国分酒造の芋焼酎「蔓無源氏 原酒」を加えます。深く濃いキレイな緑色で、抹茶の爽やかな苦味に焼酎のコクや旨味が加わったサラリとした味わい。抹茶と焼酎という未知のペアリングに驚かされました。特に、焼酎が好きな方にはもちろん、焼酎が苦手な方、焼酎を初めて飲む方にもおすすめできるお茶と焼酎、お茶請けのペアリング体験でした。

|夕食は「黒豚しゃぶしゃぶ会席」

今回紹介した「霧島茶三昧滞在2025」は朝夕の食事つき。夕食は鰹出汁でいただく鹿児島産黒豚のしゃぶしゃぶなど、ご当地グルメや旬の食材を満喫できる和会席です。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲夕食の「黒豚しゃぶしゃぶ会席」 <画像提供:星野リゾート>

戦国時代から保存食や戦陣食として重用された「あくまき」を先付けに、鹿児島名物の「きびなご」など多彩な味を楽しめる宝楽盛りや、メイン料理の黒豚のしゃぶしゃぶが続く会席料理です。鹿児島県産の焼酎(別料金)も様々な銘柄をそろえます。

|朝食は高級緑茶で味わうカンパチのお茶漬け

今回のプランの朝食は、通常の朝食膳に「ゲンセン霧島茶」をかけていただくカンパチのお茶漬けがつく特別メニューです。前日の焼酎とのペアリング時に気に入った「ゲンセン霧島茶」を1種類選び、お茶漬けにする贅沢な体験です。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲「ゲンセン霧島茶」が用意されます ※通常は1人1種類

黒いパッケージで統一した「ゲンセン霧島茶」。裏面にはそれぞれのお茶に合わせた抽出温度などを記載しています。お茶漬けに選んだ「ゲンセン霧島茶002」は松重製茶の極上霧島茶「白藍」で、一番茶の中でも選び抜かれた茶葉を使い、抽出温度が55度と8種類中一番低く、柔らかな飲み口が特徴です。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲お茶漬けに選んだ「ゲンセン霧島茶002」

地元の食材やローカルグルメを楽しめる「ご当地朝食」。炙ったさつま揚げはアツアツで香ばしく、削りたての鰹節はお豆腐にかけたりお茶漬けにまぶしたり。九州ならではの甘味のある醤油も用意され、鹿児島で日頃から食べられている郷土の味を楽しめます。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲朝食に並ぶのはさつま揚げや鰹節など鹿児島の味

養殖カンパチの水揚げ日本一の鹿児島県。茶葉で育てたカンパチに、麦味噌と鰹節で作った味噌玉や、桜島大根の漬物をトッピングしていただきます。お茶に含まれる旨み成分のグルタミン酸と魚に含まれるイノシン酸は、一緒に食べると旨みが増す組み合わせ。桜島大根の漬物もアクセントです。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲お茶漬けの具とカンパチの切り身

緑茶の風味を確かめながら、カンパチの旨味や味噌玉の味わいを満喫。生姜やワサビに加え、テーブルにたっぷり用意された追い鰹節で味変にもトライ。

いつまでも想い出に残るお茶漬けを満喫しました。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲鹿児島の美味しいものが凝縮したお茶漬け

|驚きのお茶の世界!茶畑で新茶摘みと釜炒り体験

プランのメインイベントは、「ゲンセン霧島茶」に選ばれている茶農家のひとつ「ヘンタ製茶」にうかがって、新茶の茶摘み体験と、摘みたての茶葉を釜で炒りお茶に仕上げる体験です。12時に宿をチェックアウトして、自家用車またはタクシーで「ヘンタ製茶」に向かい、現地で茶摘みの方法などを教わりながらお茶作りを体験します。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲標高200から300メートルにある茶畑

標高が高い霧島の茶畑は昼と夜の寒暖差が高く、ミネラルが多く水はけのよいシラス台地が美味しい茶葉を育みます。この日はヘンタ製茶の邉田孝一社長と共に畑に行き、茶摘みを行いました。初めての体験でしたが、丁寧に教えていただけるので夢中になってしまいました。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲柔らかな新芽部分を摘む「一芯二葉」

新茶には「一芯二葉」と言って、枝先にあるまだ開いていない芽とその下2枚までの柔らかな茶葉を摘みます。一般的に玉露や煎茶などの高級品も一芯二葉で、茶葉の枚数に合わせて生産量も増えますが、上級品は一芯三葉、量産品は一芯四葉や五葉となります。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲邉田社長の協力もあってこんなにたくさん摘めました

積み終わると、ヘンタ製茶に戻り釜炒り体験を行います。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲いよいよ釜炒り

摘み取った茶葉を熱した釜にあけ、まんべんなく火が通るようにかき回します。釜で炒る製法は戦国時代末期に大陸から九州に伝わったもので、それまでの天日干しにした茶葉を煮出す低品質のお茶に代わり、江戸時代中頃まで主流になった製法です。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲少し火が通ったらザルにあけ、力を込めて手で揉む

この作業を数回繰り返します。

力がいる作業ですが、昔は各家庭でこうしてお茶が作られていました。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲この状態になると釜炒りは終了

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲専用のザルにのせて乾燥

乾燥用のザルは下から火で熱し、炒った茶葉をしっかりと乾燥させます。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲乾燥した茶葉は茶色になって出来上がり

江戸時代中ごろには蒸した茶葉を揉む煎茶製法が開発され、炒り加減の判断が難しく手間のかかる釜炒り茶は徐々に廃れ、現在の生産量は1パーセント以下。ですが近年お茶が見直され、専門店や日本茶カフェでは、蒸し茶にくらべ爽やかな香りと風味、黄金色の釜炒り茶が重用されるようになりました。

お茶と焼酎に驚きと感動。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で鹿児島の魅力を深く味わう

▲出来上がった釜炒り茶はお土産として持ち帰れます

茶摘み体験では、さまざまなお茶の知識も教えてもらいとっても勉強になりました。お茶の品種にもよりますが、今回自分で摘んだ新茶は、釜で炒られた香ばしい香りで爽やかな味わい、余韻に残るほのかな出汁感を楽しめました。自宅でお茶を飲むたびごとに、霧島に広がる茶畑の情景がよみがえります。

界ブランドの宿が用意するプランを体験すると、そのあと普段の生活がちょっと変わることがたびたびあります。今回は、焼酎やお茶への興味がさらにわき、実際に飲み方も変わりました。日々の暮らしが少しよくなり、豊かになる。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で、そんな旅の醍醐味を味わってみてくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:界 霧島 https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaikirishima/>

編集部おすすめ