「食べない日を作れば体重は減るはず」と思って挑戦したものの、数字は減ったのに「なんだか老けた?」と感じた経験はありませんか? 実は、“食べないだけ”に頼るダイエットは、数字こそ成果が見えやすいものの、その裏で老け見え・リバウンド・体調不良といったリスクが進行しているのです。そこで今回は、その危険な理由を解説します。
減るのは脂肪だけじゃない。筋肉や水分まで失うことに
「食べないだけ」で最初に減るのは体内の水分と糖質。そして、脂肪と同時に筋肉まで分解されてしまいます。筋肉が落ちると基礎代謝が低下し、痩せにくく太りやすい体質に逆戻り。
さらに筋肉量の減少は体のハリを失わせ、頬がこける・ほうれい線が深くなる・二の腕やお腹のたるみ・姿勢が崩れるなど、“老け見え”の原因にもなります。
栄養不足は「老け見え」と「不調」を招く
“食べないだけ”のダイエットは、必要なタンパク質やビタミン・ミネラルも不足させてしまいます。その結果、肌の弾力低下・シワやたるみ・抜け毛などが加速。実際、ある研究では「極端な食事制限を続けた人の70%以上が肌荒れや疲労を訴えた」というデータもあります。
エネルギー不足で集中力が落ち、「痩せたのに元気がない」「顔色が悪い」と言われてしまうのは、数字ばかりを追った代償なのです。
短期的に痩せても、リバウンドリスクが高い
体重計の数字は一時的に減っても、食事を戻せば水分や脂肪はすぐにリカバリーされます。しかも筋肉を落としてしまった分、以前より基礎代謝が下がり、リバウンド後は太りやすく痩せにくい体になってしまう危険性が。例えば、短期間で5kg落ちても、その後1~2ヶ月で元に戻るケースは決して珍しくありません。
きれいに“健康的に”痩せるためのポイント
「きれいに痩せたい」なら、“食べない”のではなく“調整”することが大切です。
・夜だけ炭水化物を控える
・野菜やタンパク質を増やして栄養バランスを整える
・食べ過ぎた翌日は量を少し抑える
こうした小さな工夫を積み重ねることで、リバウンドを防ぎつつ若々しい見た目をキープできるようになるでしょう。
“食べないだけ”のダイエットは、体重計の数字は減っても老け見えやリバウンドを加速させる危険な方法。大切なのは「体重」より「見た目」と「健康」です。無理に削るのではなく、栄養を守りつつ調整する習慣に切り替えて、長く続けられるダイエットをめざしましょうね。<監修:かめやまあけみ(食生活アドバイザー)>