日本一の源泉数を誇る温泉地にあって、全室素晴らしいオーシャンビューを満喫できる星野リゾートの温泉旅館【界 別府】。館内には、古くからにぎわってきた別府の温泉街を彷彿とさせる路地や広場を設け、地域の伝統工芸品に彩られた客室や、滞在を盛り上げる数々のアクティビティを用意。

凝縮した別府ステイを体験できます。

|温泉とオーシャンビューの宿

宿のコンセプトは “ドラマチック温泉街”。明治時代に旧別府港が開港して以来賑わってきた北浜地区は、海に面した絶好のロケーション。宿の設計を手掛けた建築家の隈研吾氏は、館内に温泉街を思わせる路地をデザイン。館内散策も楽しめるとっておきのお宿です。

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▲全ての客室が海に向いています

JR別府駅からは徒歩10分ほど。大分空港からは高速バスのエアライナーで約50分。別府北浜バス停から徒歩約3分の好立地です。

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▲温泉と海を感じる「湯の広場」

トンネルのような狭い入口の先にあるエレベータに乗り2階で降りると、そこは広々とした「湯の広場」。窓の外に広がる別府湾の景色に、一気に解き放たれた気分になりました。天井には和紙風の紙をクリルと巻いただけの提灯が無数に吊るされた印象的な雰囲気です。

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▲「湯の広場」の手湯コーナー

別府の街中でも目にする手湯。「湯の広場」の手湯コーナーは、無数に積まれた木製の湯桶に温泉が注がれています。

昭和のころ、別府で見られた魚商人の屋台が手湯のタオル置き場になっていました。

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▲解放感抜群の足湯

「湯の広場」の外には大きな足湯があります。別府湾やすぐ隣のヨットハーバーを眺めながら、オープンエアの足湯はとても気持ちがよかったです。

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▲温泉街を思わせる館内

湯の広場やレセプション、ショップ、大浴場などをつなぐ廊下を歩くと、格子などで仕切られたり、それぞれ暖簾がかかっていたりと、お店が軒を連ねたような造りになっていて、別府の温泉街にある路地のよう。廊下ごとに壁の素材や照明のデザインを変え、それぞれちがう通りを歩いている気分です。

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▲竹を作った装飾もみどころ

大分県は日本一のマダケの産地で、伝統工芸品の “別府竹細工” が有名です。館内には竹を使った案内板や壁の装飾も見られます。アクティビティなどが行われる「ラボ」には大きな暖簾がかかり、壁の模様は竹を不規則に編む “やたら編み” をイメージしています。

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▲トラベルライブラリー

フリースペースのトラベルライブラリーには、竹を使ったアート作品が飾られ、大分県や地元の文化、温泉や旅についての書籍をそろえます。フリードリンクも用意され、珍しい竹のお茶もありました。

|本場別府の温泉を堪能

大浴場は2階廊下の奥にありますが、植物の植えられたオープンテラスの庭園を抜けていくため、外湯のお風呂を使いに行く気分。泉質はナトリウムー塩化物・炭酸水素塩温泉で、重曹成分を含むため、角質を軟化させ肌を滑らかに整えます。また海に面した温泉は塩分を多く含み、保温効果が持続して体がポカポカになりました。

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▲大浴場に通じる日本庭園

別府市の木のキンモクセイやモミジ等が植えられた庭園には、別府の川石が砂利として敷かれ、市の西にある鶴見岳の噴火でできた “別府石” も飾られます。テラスの一角には椅子が置かれ、湯上がりは夕涼みをしながらゆず蜜や麦茶、アイスキャンディーを楽しめます。

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▲温度が異なる2つの湯舟

はじめにぬるめの湯(約38度)で体を慣らしてから熱めの湯(約42度)を楽しむと、体の負担を減らせます。浴場の壁には夫婦山として知られる由布岳と鶴見岳に咲く山の花々を臼杵(うすき)市の白磁 “臼杵焼” で表現。微笑みを浮かべるお地蔵さんも2つあるので、ぜひ探してみてください。

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▲別府石を配した露天風呂

岩風呂風のお風呂は、植物を眺めながらのんびりと湯浴みを楽しめます。

|全室オーシャンビュー「柿渋の間」

68室ある客室は全て別府湾に望むオーシャンビュー。真っ赤な熱泥が噴き出す観光名所「血の池地獄」から着想を得て、室内は古くから日本家屋に使われてきた柿渋色を採用。別府名産の竹で作られたルームナンバーをはじめ、伝統工芸品の豊後絞りを随所に配したご当地部屋「柿渋の間」になっています。

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▲額縁の絵を思わせるピクチャーウィンドウ

窓で切り取られた青々とした海は、柿渋色とのコントラストが鮮やか。いつまでも眺めていたくなる景色です。高層階の部屋からは、50キロほど先にある四国の佐多岬が見えました。

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▲ベッドは界オリジナルの “ふわくもスリープ”

近ごろの宿泊施設ではとても珍しいフカフカの寝心地は、体に負担がかからず上質感も抜群。

小上がりとヘッドボードには間接照明が灯されていました。

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▲伝統工芸品を使ったインテリア

木綿の生地を糸でくくり、染料が染み込まないようにして模様を作る「豊後絞り」は江戸時代初期に登場して以来全国に広がり、明治時代の中ごろには姿を消してしまいますが、平成期に絞り染めの研究家・安藤宏子氏により再興。ベッドスローやヘッドボード、客室の照明など安藤氏の手になる豊後絞りがあしらわれています。

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▲ゆとりのある洗面にはシャワールームと露天風呂が隣接

界といえば、歯ブラシなどのアメニティーが包まれたこの風呂敷。施設ごとに色が異なり、集めている人も多いアイテムです。界 別府では海や温泉の青を思わせるようなカラーになっています。

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▲24時間温泉が注がれる客室露天風呂

高層階には海に向かって露天風呂付きの客室を用意します。格子がスライドする無双窓を採用していて、プライバシーを保ちつつ入浴しながら海を眺められます。

|ちょっと怪しげな「ラボ」でアクティビティ

まるで実験室を思わせる2階の「ラボ」では無料の講座「温泉いろは」が開催され、別府温泉の歴史や泉質、お風呂の入り方を伝授。さらに温泉水を使ったミスト作りも行います。毎日16時と17時からの開催で当日予約制。人気のアクティビティなので早めの予約がおすすめです。

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▲まるで夜の実験室

別府の旅館や共同浴場などに温泉を供給する配管をヒントに、ラボの壁には無数のパイプが剥き出しになっていて、ビーカーやフラスコとともに、ネオンの光に照らされています。

星野リゾートらしからぬ怪しい雰囲気が、逆に興味をそそります。

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▲「温泉ミスト作り」

フラスコに決められた量の温泉水などをスポイトで入れ、3種類のアロマから好きな香りを選んで混ぜ合わせます。こうした作業は中学校の科学の実験以来。

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▲スプレーボトルに入れた「温泉ミスト」はお土産に

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▲界の想い出「お湯印帳」

温泉いろはに参加すると「お湯印帳」をもらえます。これは界ブランドの各旅館にそれぞれ用意されたスタンプや温泉の泉質、豆知識などのスタンプを押しもらえるスタンプ帳で、界 別府は温泉の湯気や、蒸気で食材を蒸し上げる「地獄蒸し」の絵柄。いい想い出になりますよ。

|夜も盛り上がる “不夜城” 空間

ネオンが輝き、そぞろ歩きを楽しむ観光客でにぎわっていたことから “不夜城” と言われた別府の街。そんなにぎわいを館内で楽しめるのが「湯の広場」や「ラボ」。スマートボールや輪投げ、カタヌキなど、懐かしいゲームを用意するほか、無料の焼酎までサービス。お風呂道具で音楽を奏でる「湯治ジャグバンド」の演奏も行われます。

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▲焼酎や「葛アイスバー」も無料で楽しめる

スタッフが木製の片手桶に入れて配って回るのは、葛(くず)で作られた溶けないアイスキャンディーの「葛アイスバー」。モチっとした食感で、ラムネやみかんなど4種類の味をそろえます。

焼酎屋台も登場し、焼酎やドリンクも振舞われます。地獄めぐりが人気観光コースの土地柄に合わせ、大分の麦焼酎「常圧閻魔」を用意していました。

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▲界別府のご当地楽は「湯治ジャグバンド」

界ブランドの旅館で行われるその地域を満喫できるおもてなしプログラム “ご当地楽”。界 別府では全国に知れ渡る温泉地をテーマに、桶に満たした温泉水や桶などを使って、パカパカ、ザブーン♪と生演奏を披露。ちょっと可笑しくてめいっぱい盛り上がる音楽イベントです。

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▲翌朝の日の出は圧倒的

真東に向いた客室からは、別府湾に昇る美しい日の出を見られます。旅館のスタッフが、日の出の時刻を教えてくれるので、目覚ましをセット。穏やかな海を金色に照らすサンロードも見事。素敵な想い出がまたひとつ増えました。

日本有数の温泉地にある星野リゾートの温泉旅館【界 別府】。海と温泉、そして温泉街を思わせる館内や、ご当地感たっぷりのアクティビティが楽しめるお宿です。別府湾の絶景や盛り上がる「湯治ジャグバンド」、穏やかで美しい朝日など、ドラマチックな湯宿ステイを体験してみてくださいね。

<text&photo:湯川カオル子 予約・問:界 別府 https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaibeppu/>

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