しっかり寝たはずなのに、朝になると体が重い。仕事中も集中できず、夕方にはぐったり…。

そんな“原因の分からない疲れ”が増えてきたと感じるのは、大人世代の女性にとても多いサイン。家事・仕事・気遣いで忙しい日々に加え、年齢とともに女性ホルモンがゆらぎ始めることで、自律神経や代謝のバランスが崩れやすくなるためです。そこで今回は、眠っても疲労が残る理由と、今日からできる体の整え方を紹介します。

ホルモンの変化で“休んでも疲れが取れにくい体”に

40歳を迎える前後から、女性ホルモンの分泌が徐々にゆるやかになり、自律神経のリズムも乱れやすくなります。その結果、睡眠の質が低下したり、体の回復スピードが以前より遅くなる傾向に。

「寝ているのに疲れが残る」「朝スッと起きられない」といった違和感は、実は体が変化のステージに入っているサインです。特に寒さや忙しさが重なる時期は、その影響がいっそう表れやすくなります。

ストレスが“ホルモンのゆらぎ”に拍車をかける

気づかないうちに積み重なるストレスも、疲労感を強める原因。働く環境の変化、家族の予定、年末特有のバタバタ…気持ちが落ち着かない日が続くと、交感神経が高ぶりっぱなしになり、夜になっても体が休まらないまま眠りにつくことがあります。

その結果、眠っていても深い睡眠に入りづらく、翌朝の“だるさ”や“頭の重さ”に直結してしまうのです。

生活の小さな調整だけで“疲れにくい体”へ

疲労感を軽くするには、ホルモンと自律神経の負担をやわらげることが大切。寝る前のスマホ時間を短くする、照明を少し落とす、深い呼吸を意識する。そんな簡単な工夫でも、睡眠の質は変わります。

さらに、日中に体を少し温めるよう意識したり、湯船に浸かって緊張をほぐすことで、疲れが翌日に持ち越されにくくなります。

忙しさの波が押し寄せる季節こそ、体の小さなサインを見逃さないことが大切。「疲れが抜けない」は、年齢を責めるための言葉ではなく、体が整え方を見直すタイミングを教えてくれている合図です。無理をしすぎず、できるところから自分のリズムを取り戻していきましょう。<取材・文:beauty news tokyo編集部 監修:中村チエ(薬剤師)>

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