「食堂」といっても様々なスタイルのお店がある。
例えば、食べるだけに特化しているお店もあるが、店主や常連さんたちとの会話を楽しみながら味わえる場所もあれば、もしくは、お酒やおつまみを楽しみにながらテレビを見られる場所もあるなど、様々な「食堂」のスタイルが、その場所その場所に存在している。
そんなその場所その場所で独自の歴史を積み重ねてきた、愛すべき日本の食堂で味わう食事は、まさに幸せを感じる場所とも言える。旅先で出会うなら、尚更のことだ。
今回はそんな日本に存在する素晴らしい食堂の1つをご紹介したい。
そのお店とは愛知県田原市にある「魚と貝のうまい店 玉川」だ。
・大正7年(1918年)創業の100年以上つづく名店
こちらのお店、創業は大正7年(1918年)、すでに創業から100年以上が経過している、この渥美半島エリアでも名店と呼ばれているお店。初代が鰻屋として開業したのち、様々な形を経て、現在の食堂と旅館の2刀流で営業を続けているのだそうだ。
大正7年(1918年)といえば、日本では松下幸之助が大阪市に松下電気器具製作所(現・パナソニック)を創業し、北海道帝国大学(現在の北海道大学)が設立された年。世界では1914年から始まった第一次世界大戦が終結するという時代の潮目となった年。
そんな時代に生まれたお店は、いまなお、多くの人々を魅了して止まない。
・ランチタイムはボリュームたっぷりの美味しい定食ばかり
メニューには、さまざまな定食が並ぶ。
うなぎ、刺身、煮付け、フライ、そのどれもが美味しい。
例えば刺身定食だが、三河湾でその日あがった美味しい魚を含めた刺身を味わうことができる。
新鮮で美味しい魚を醤油に少しつけ、熱々の白いご飯と一緒に味わう、日本人であることに感謝する、そんな素晴らしい味わいを堪能できる。
また貝が有名な渥美半島で堪能できる、大アサリフライ定食も人気の逸品だ。
カラッとラードで揚げられた大アサリは、貝の旨みをたっぷりと味わえる上に、食べ応えも十分と、これまたソースをかければご飯との相性抜群の味わいなのだ。
そして数あるメニューの中で、地元の方のオススメはミックスフライ定食。
エビに加えて、三河湾でとれた新鮮な魚をフライにして提供してくれるミックスフライは、誰もが大好きな味わい。
そしてその定食の全てに、渥美半島名物のアサリのお味噌汁がつくのだ。
こちらのお店は公共交通機関ではかなり訪れるのが難しい場所かもしれない。
しかしながら、普段は訪れることのない場所に、ゆっくりとした時間の流れを感じながら、各駅停車でその場所を訪れる、そんな旅もいいかもしれない。
いつもと違う駅に降りたった時に感じる風やその街の匂いは、自分自身が生きているという実感をきっと呼び起こしてくれるに違いない。
そしてそんないつもと違う場所で味わう、その街のいつもの味わいは、どこか違う場所から来た旅人を優しく包み込んでくれるに違いないのだ。
お店 魚と貝のうまい店 お食事・旅館 玉川
住所 愛知県田原市福江町中紺屋瀬古22-1
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