お部屋に奥行きを出したいけれど、間取りや家具の多さ、または賃貸物件という理由などであきらめていませんか?大規模なリフォームをしなくても、ちょっとのテクニックで奥行きを感じさせることは可能です。今回は、そのテクニックをユーザーさんのお部屋の実例からご紹介します。



色や配置などで遠近感を出す

まずは、絵画などで用いられる遠近法をインテリアにも応用したテクニックです。色や家具の配置などさまざまな方法がありますので、ご自宅の環境にあった方法を取り入れてみましょう。


■後退色を取り入れる

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遠くにあるように見える「後退色」はお部屋の奥行きUPに効果あり。ユーザーさんは後退色であるグレーをお部屋のメインカラーに使っていますね。家具の配置も、手前の濃いグレーのソファからはじまり、徐々に淡いグレーになっています。これは奥に行くほどコントラストが弱くなる「空気遠近法」にかなった配置です。


■アートパネルをアイキャッチに

意識するだけで見違える!お部屋の奥行きUPテクニック
撮影:maaiさん


見る人の視線を誘導し、さまざまな印象を与えることができる「アイキャッチ」。ユーザーさんは玄関に海岸のアートパネルを飾って視線を引き付けています。パネル下部の色と白い壁が溶け込みグラデーションを作り出している点もポイント。空間が地平線まで続いているかのようです。


■ワンルームは家具の配置を意識して

意識するだけで見違える!お部屋の奥行きUPテクニック
撮影:riririさん


こちらのお部屋は手前に背の高い家具を、窓際には背の低い家具をおくことで、奥にいくにつれて目線が抜ける遠近法の効果を出しています。ドアを開けた瞬間にお部屋全体が見渡せるワンルームでは、とくに有効なテクニックです。


■格子で吸い込まれるような廊下を

意識するだけで見違える!お部屋の奥行きUPテクニック
撮影:mio402さん


格子は奥に行くにつれ間隔が狭くなり、見る人に遠近感をより強く感じさせてくれます。こちらの廊下は右側に窓の格子、左側は芋目地のタイル張りにすることで、突き当りまで吸い込まれるような印象をうけますね。



鏡を使って錯覚を起こす

続いてご紹介するのは、鏡を使った奥行きテクニックです。大きさや配置場所に置くだけでも、印象を変えることができますので、気軽に取り入れやすくおすすめですよ。


■壁いっぱいの鏡で洗面所が広がる

意識するだけで見違える!お部屋の奥行きUPテクニック
撮影:y_n_0828さん


スペースの限られた洗面所などは、場所を取らない鏡での視覚トリックがとくにおすすめです。ユーザーさんは壁二面に鏡を設置しているので、奥行きだけでなく横にも空間が広がって見えます。光源も何倍にもなって明るい印象に!


■部屋がもうひと部屋あるように思わせる

意識するだけで見違える!お部屋の奥行きUPテクニック
撮影:meg3さん


リビングの奥に飾られている大きな鏡。まるで、壁の向こうにもうひとつお部屋があるように見えませんか?梁や家具と同じ色のフレームが、お部屋との一体感を出して鏡を入口のように見せています。


■廊下の突き当りに置く

意識するだけで見違える!お部屋の奥行きUPテクニック
撮影:kumchanさん


廊下の突き当りに鏡を置くと、ずっと廊下が続いているような不思議な感覚に!奥まった場所でも、鏡を置くことで光を反射して明るく見せてくれる効果があります。壁も天井も真っ白なので、広々として開放的な雰囲気がありますね。



床板の方向を意識する

床板の方向も実は奥行きを演出するのに重要なポイントです。一般的に床板はお部屋の長手方向に平行に貼るのが基本です。そんな床板の方向を利用した奥行きテクニックを、最後にご紹介しましょう。


■家具を床板と平行にしてラインを強調する

意識するだけで見違える!お部屋の奥行きUPテクニック
撮影:Misakiさん


テーブルなどの家具の長辺を、床板にあわせるだけで奥行きが増します。ユーザーさんはダイニングテーブルを床板と平行に設置。ベンチやテーブルランナーでさらに奥へ奥へと向かうラインを強調しています。


■ウッドデッキで床面積を広く見せる

意識するだけで見違える!お部屋の奥行きUPテクニック
撮影:yukariさん


窓の外にウッドデッキを設置すると、それだけお部屋の床面積が広がったような印象に!さらに、ユーザーさんのお宅のように、お部屋とデッキの床板の幅や方向をそろえて地続き感を持たせれば、奥行き効果がUPします。


■天井にも木目をつかう

意識するだけで見違える!お部屋の奥行きUPテクニック
撮影:tsuneさん


オーダーメイドしたという天井板。床と天井に両方に板張りがあるだけで、キッチンからリビングの距離がグンと伸びたように感じさせます。オークの無垢板を使っている床材は、一枚一枚の色にニュアンスがあって、表情豊かですね。

今回は奥行きに焦点をあててご紹介しましたが、これらは天井を高く見せたり、お部屋に広がりを感じさせるテクニックにも応用ができます。ぜひ、皆さんのお部屋にも取り入れてみてくださいね。



執筆:mutu
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