RoomClipユーザーの収納に関するtipsを紹介する「収納のコツ」連載。
今回は、暮らしやすさや快適にする工夫といった、その家族にしか醸し出せない唯一無二のものをインテリアの一部にしているakanekoさんに、収納の考え方やこだわりについてお伺いしていきます。
今回教えてくれたユーザーさん♪
akanekoさん2022年に中古戸建を購入、建築家に依頼してリノベーションしました。低予算なので設備や建材は簡素なものを選び、できるだけ既存流用、できるところはDIYで対応しています。4人家族+ねこ1匹。シンプルな家にインテリアで彩りを加えたく、2024年秋からRoomClipをはじめました。
扉なし!だから全体が見渡せて快適

akanekoさん宅の魅力は、どこで何をしていてもちょっと手を伸ばせば、そのとき欲しいものがありそうな雰囲気です。そしてそうでありながら、雑多な生活感であふれさせないインテリアづくりが特徴。というよりも、ご家族ならではの生活の様子が、活き活きとしたインテリアになっているのだなと感じます。でも、そんな風にしていくのは言うほど容易ではありません。そこでまずは、akanekoさんがこの収納スタイルを選んだ理由から教えていただきました。
akanekoさん「オープン収納が好きです。見えないものは存在自体を忘れてしまうタイプなので、しまい込んでは、それが必要なときに使い忘れるということが以前はよくありました。そのため、リノベでつくった収納はすべて扉なし。もともとあった押し入れも、襖は捨ててしまいました。多少ホコリは被りますが、全体を見渡せることを重視しています。」
扉をなくすというのは、はじめの一歩に勇気がいるかもしれません。
しかしながら、丸見えというのはやはりハードルが高いですよね。だからここからは、そのハードルを少しずつ下げてくれる、akanekoさんの収納テクニックやアイテム選び、考え方に迫ります。
丸見えでも許せる収納の工夫3つ
■その1 素材感をそろえてスッキリ見せる


「わが家のキッチンは壁付けI型、下がオープンなフレームキッチンなので、全体的に丸見えです。オールステンレスのキッチンに、下に入れているメタルラックや米びつ、HAYのインディアンキッチンラック、無印良品のユニットシェルフ、というように素材感をそろえることで、目にうるさくないように仕上げました。」
■その2 見せたくないものは天然素材でカバー

「無印良品のユニットシェルフは、パントリー的に使っています。見せたくないものは、カゴなどにまとめているのがポイント。ちなみに、レンジの横の蓋付きカゴにはレジ袋のストック、ラタンのカゴにはタッパーを入れています。さらに下段の布ボックスには食品ストック、手つきのカゴにはキャットフード、そのほか細々したものはボックスにまとめて布巾をかけています。」
■その3 子どものものは、使いやすさを最優先

「リビングの本棚は、本とおもちゃで満載です。いつでも子どもが本を手に取れたり、すぐに遊べたりすることを優先しました。だから、ソファの後ろにあるステージ(3畳分ほどの小上がり兼デスクスペース)は、あえて散らかっていてもOKとするゾーン。好きなときに再開できるように、読みかけの本や描きかけの絵、やりかけのパズルなどがいつも出ています。」
オススメの収納アイテム
ITEMHAYのインディアンキッチンラックPRICE44,000円(税込)
わが家のキッチンの象徴、HAYのインディアンキッチンラックです。キッチンのリノベは、これありきで考えました。中に入っている食器は普段使いのもので、子ども用のプラスチックコップや、ラップなんかもそのまま置いてあります。生活感があってもさほど気にならないのは、ラック自体の存在感のおかげだと思っています。
最後に、収納が苦手な方へのアドバイスをいただきました
akanekoさん「私は収納が苦手です。というか、きっちり収納してしまうと見えない部分を忘れるし、使った後にきれいに戻すのが億劫になるタイプ。
収納を見せるというより、快適を見せる

akanekoさんの丸見え収納は、生活感をいい雰囲気にしていきます。活き活きとしたご家族の日常が見えるから、インテリアも楽しそう♪見せる収納ではなく『快適の見える化』と呼んだ方がしっくりくる気がしました。使いやすい、暮らしやすい、続けやすい、そのままでいい……動きも心も軽くなる、そんなスタイルだから見えていてもザワザワしません。そしてそこには確かに『機能美』という美しさもあります。もし一カ所でも『扉のない収納にできたら便利だな』という場所があるのなら、もし『扉を開けるひと手間を省けたら』と願うなら、ぜひakanekoさんの暮らしを参考にしてみてください。
執筆:RoomClip mag 編集部