モノへの執着を手放す
片づけというと、まずは「いらないモノを捨てること」から始めるイメージがありませんか?
しかし実際の現場では、いきなりモノを捨てる作業から始めることはほとんどありません。
クライアント様からお話を伺いながら、私がまずお伝えするのは、「モノへの執着を手放すこと」です。
「もったいない」「また使うかもしれない」といった気持ちが整理できていないと、モノを前にしても正しい判断はできません。
スムーズに片づけを進めるためには、まず「モノに対する気持ちの整理」が大切になります。
モノを手放せない人に多い3つの気持ち
整理収納の現場で見る「手放せない理由」には共通する3つのパターンがあります。
①「いつか使うかもしれない」という不安
「今は使っていないけれど、また使うかもしれない」と残しているモノはありませんか?
一見、未来への期待に見える言葉ですが、その正体は「手放して後悔したくない」「なくて困るのが怖い」という未来への不安であることがほとんどです。特にクローゼットの洋服にその傾向が強く見られます。
しかし、来ないかもしれない「いつか」のために、今の収納スペースを埋めてしまうのはもったいないこと。迷うモノは「1年使わなかったら手放す」など、期限を決めて保管するのも一つの方法です。
②「もったいない」という罪悪感
「まだ使えるのに捨てるのはもったいない」。これも片づけが苦手な方がよく口にされる言葉です。特に値段が高かったモノほど、この気持ちは強くなります。
使わずにしまい込んでいるモノは、本来の役割を果たしていない状態。モノは使ってこそ価値があります。長い間使っていない、もしくは今の生活に役立っていないのであれば、そのモノは、すでに役割を終えているのかもしれません。
もったいなくて手放せないモノは、リサイクルショップ等で売って手放すのも一つの選択です。
③「人からのいただきもの」という申し訳なさ
「いただきものだから捨てにくい」という声もよく聞きます。相手の気持ちを思うと手放せない気持ちはよく分かりますが、使わずに収納棚に眠らせておくことこそ、実は「もったいない」こと。
贈り物は「使ってもらえたらうれしい」という気持ちで渡されるもの。役目を終えたものを手放すのは、決して冷たいことではありません。
今の自分に必要ないモノであれば、ほかに使って下さる人に譲るのも立派な手放し方です。
大切なのは「今の自分」に目をむけること
片づけが難しくなるのは、意識が「過去」や「未来」に向いているときです。・高かったから(過去への執着)
・いつか使うかもしれない(未来への不安)
・もらったモノだから(過去の関係性)
こうした気持ちにとらわれると、モノはどんどん増えてしまいます。だからこそ大切なのは、「今の自分に必要かどうか」という視点です。
今の自分が使うモノ。今の自分が心地よいと思えるモノ。それを選んでいくと、暮らしは少しずつ整っていきます。
片づけは、ただモノを減らすことが目的ではありません。暮らしをラクにするためのものです。
まずは、モノへの執着を少し手放すことから始めてみませんか。
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