Courtesy of Miu Miu
SALT LOOKS LIKE SUGAR (塩は砂糖のように見える)
ミウッチャ・プラダが手掛けるミュウミュウの2025年春夏コレクションは、出発点です。

虚栄心と偽りは繋がっています。ゴシュカ・マクガはインスタレーションの一環として、実際に手に取って読むことのできる新聞「The Truthless Times」を作り、その制作過程を短編映画に描きました。どちらも真実、誤った情報、マニピュレーションという考えを模索しています。観客は、情報や推定事実を刷る印刷機をイメージした会場の中に迎えられます。その空間に存在する同じエレメントの数々は、物事の詳細を吟味するツールであり、真実という概念を解読するツールでもあり得るのです。また、今日の現実の特徴とも言える夥しい量の情報をも強調しています。

2024年秋冬コレクションが、人生の経験を網羅する服の言語を提案したとするなら、ミュウミュウの2025年春夏コレクションは、絶対的な真実を象徴する子供時代を模索します。感情を偽ることを知る前は、誰もが自分自身、また自らの理想に対して正直でいるのです。情報過多の時代への反応として、シンプルな服は明瞭さと正確さを提供し、正直な人柄を語る術となるかもしれません。

ホワイトのコットンドレスがその始まりです。幼い子供のワードローブに着想を得たアイテムは原型的です。フォルムもその役割も純粋なのです。ミュウミュウはプチバトーとのコラボレーションにより、クラシックなアイテムをさまざまな年代向けに再解釈しました。

ルールに則っていない着こなしが、クラシックなアイテムを根本的に変えています。それはまるで、目的が再発見されたかのようです。誠実さは損なわれてはいません。コットンで作られたシュミゼットドレスは、丈を伸ばしボディに巻きつけられ、フォルムを変化させています。実用的なシルエットからビスチェドレスへと変化した姿は、不誠実な魅力に満ちているとも言えるでしょう。セーターはトップスにたくしこまれ、シャツはねじれています。新しい何かを探すため、あえて間違った着方を提案しているのです。

また、エレメントは置き換えられ、他のエレメントと衝動的に組み合わされます。

ミュウミュウは引き続き、強い意志を持つ多様な人々が住む世界を築いていきます。服をまとうのは、彼ら自身なのですから。今シーズンのランウェイには、ファーストルックを飾ったニコール・キッドマンの愛娘サンデー・ローズ・キッドマン・アーバンをはじめ、シャーロット・カルダン、アレクサ・チャン、カーラ・デルヴィーニュ、ノエン・ユーバンクス、アメリア・グレイ、レナ・マントラー、ミンニ、リトル・シムズ、エリオット・サムナー、またヒラリー・スワンクといった創造的な分野を代表するキャストが登場、そしてウィレム・デフォーが最後を締めくくりました。想像上の現実を演じることに慣れている多くの俳優たちが、この舞台において自らの真実を披露したのです。




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